こんなもんだろう

かぁくん

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二章16 はじめての悪さ

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駿「何?ここ?」
浩二「そうだよ。まぁ入れよ」

中に入るとそこには古いソファー、そして机、机の上にはタバコの吸殻が無造作入っている灰皿が置いてあった。

駿「何ここ!?すげー!」
浩二「いいだろ?」

すると浩二はポケットの中からタバコを出し、火をつけた。

駿「何?浩二君タバコ吸ってんの?」
浩二「お前も吸うか?」
駿「え?俺まだ12歳なんだけど」
浩二「いいから吸ってみろよ」
駿「わかった」

駿は浩二からタバコを1本貰いくわえた。
浩二がそのタバコに火をつける。

浩二「口に煙入れたらもう1回息を吸う」

駿は言うとうりにしてみる。
すると物凄い勢いで咳き込んだ。

駿「何これ、マズ!」
浩二「今に慣れるよ」
駿「そうかなー?」

駿はこの時浩二がタバコを吸っている姿がカッコよくて見えた。

その頃、心はまた途中で部活を抜け出した。
部長は気付いたが何も言わなかった。来もしなかった。

すると駿が走って心のもとへ来た。

心「おう、どこ行ってたんだよ?」
駿「ちょっと来て」
心「何?どこ行くの?」
駿「いいから」

駿は心をプレハブに連れて行った。

心「何ここ?」
駿「入ってみて」

中に入ると浩二がソファーに座りタバコを吸っている。

浩二「お!来た来た」
心「浩二君じゃん。え?何?タバコ吸ってんの?」
駿「心も吸ってみろよ」
浩二「吸うか?」
心「え?別にいいけど」
浩二「お、お前受け入れるの早いなー。悪い事するってわかってる?」
心「まぁ」

心がタバコをくわえ浩二に火をつけて貰い、浩二に吸い方を教えてもらう。

心「何これくそマジーじゃん」
浩二「心、駿、お前らタバコくらい吸わなきゃダメだぞ?」
心「え?何で?」
浩二「今時の中学生は皆吸ってるぞ?」
心「ふーん、そんなもんかなー?」
浩二「まぁ2人とも適当にここ使えよ。タバコはいつも置いてあるから」

するとソファーの裏からタバコのカートンを取り出した。

駿「スゲー。これ全部吸っていいの?」
浩二「言っとくけど俺の分もあるからな」
駿「わかってるよ」
浩二「じゃあ俺帰るわ」
瞬「何で?もうちょっと遊ぼうよ」
浩二「ヤダよ、だりー」
心「浩二君ありがとね」
浩二「あ?うん・・・」
駿「まぁいいや、じゃあね」
浩二「おう」

浩二は帰って行った。

駿「いやー!ここ最高じゃん!」

そう言いながらソファーに座った。
心も座ると言った。

心「浩二君って、不良なの?」
駿「知らね。どうだっていいじゃん。そうだ、タバコ吸お。心も吸う?」
心「あ、うん」

その日2人はプレハブでえみ達の部活が終わるのを待っていた。

部活が終わり心達はえみ達を迎えに行く。

心「えみちゃん、お疲れ」
えみ【今日は部活ちゃんとやってきた?】
心「今日も途中でリタイヤ」
えみ【そうなんだ。今度は最後までいれるといいね】
心「そうだね。いつになるかわかんないけど」
春「で?駿はまた心君と遊んでたの?」
駿「まぁ。けどいい所見つけたんだよ!今から行く?」
春「行かない。駿のいい所って言うのが信用できない」
駿「何でよ!?いい所なのに」
春「また今度ね」
心「よし、帰ろ」

えみの家

心「ただいまー」
春、駿「おじゃましまーす」
舞、舞美「おかえりー」

居間に行くと舞美がゲームをやっている。

心「またやってんの?」
舞美「そうだよ?別にいいじゃん」
心「いいけど。また人生ゲーム?」
舞美「そうですけど?何か?」
心「1人で人生ゲームやって楽しい?」
舞美「楽しくないですけど何か?あなた達のせいですけど?」
心「めんどくさ」
舞美「てか、皆何か臭くない?」
心「何が?」
舞美「チョット心来い」
心「何?」

舞美が心の服を嗅いだ。

舞美「お前タバコ吸ったろ!」
心「え?うん。何で?」
舞美「皆吸ったの?」
心「違うよ。俺と駿だけ」
舞美「何してんの?タバコどうしたの?」
心「浩二君から貰った」
舞美「あいつー。今度会ったら殺してやる!」

すると舞が台所からやってくる。

舞「まーまー。落ち着いて」
舞美「けどさー」
舞「この位の子は興味あるでしょ?」
舞美「だからってダメでしょ!」
舞「心ちゃん?駿君悪い事って言うのはわかってる?」
駿「はい」
舞「心ちゃんは?」
心「まぁ」
舞「私も吸ってる事には反対。だからって無理にやめろとは言わない。言っても聞かないと思うし。けど2人とももう中学生。悪い事するなとは言わないけどやっちゃいけない事は自分で考えなさい。言っとくけど悪い事とやっちゃいけない事は違うからね」
心「うん」
舞美「え!?そんだけ!?中学生はまだガキでしょ!大人が指導しないと!」
舞「大丈夫。なるようになる。逆になるようにしかならないから」
舞美「お母さん何言ってんの?」
舞「あんたも人生なるようになってきたでしょ?子供の頃思い出してみな」
舞美「まーそうだけどさぁ」
心「え?舞美ちゃん子供の頃何かあったの?」
舞「この子今はこんなだけど昔はすっごい静かな子だったんだよ?信じられる?」
心「マジで?何でこんなになっちゃったの?」
舞美「いい!いい!わかったよ。まぁ嘘つかれるよりましだって思う事にするよ」
心「舞美ちゃんごめんね」
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心「舞美ちゃんには嘘ついた事ないよ」
舞美「はー。そうなんだね。ありがと。」
心「うん」
舞美「もー!!心がとうとう不良になってしまった」
心「不良じゃないよ!」
舞美「12歳でタバコ吸ってる奴はもう不良だボケ!」
心「まぁ気にすんな」
舞美「気にすんなじゃねーよ!バカ!もういい私はゲームやる」
心「1人で?」
舞美「え?心一緒にやってくれるの?」
心「やらないけど」
舞美「死ね!!」
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