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第44話 侍女の野望・金屑拾い
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「聖女様ー!川原で王国銀貨を拾いましたあ!」
「あら」
神殿近くを流れる大河には上流から様々なものが流れて打ち上げられます。
ほとんどは泥や枯れ木ですけれど、たまにお金になるものが落ちているのです。
朝の散歩は3ペンスの得です!
すごいことなのに、聖女様はお金にあんまり興味ないのか、驚きが少ないです。
そこで、あたしはポケットからとっておきの拾いものを取り出したのです!
「ふふふ・・・そして見てください!なんと王国金貨も落ちてました!」
驚きの王国金貨です!
価値は銀貨の12倍!
あたしのお給料半年分です!
金貨なんて普通の庶民は一生目にすることがありません。
聖女様はお偉い方なので王国から持ってきてましたけど。
「リリア、ちょっとその金貨を見せてもらってもいいですか」
「・・・聖女様でもあげませんからね」
「わかってます。ちゃんと返しますから」
苦笑する聖女様にしぶしぶ金貨を渡しますと、掌に乗せたり日に透かしたりしたり。
最後にギリッと爪を立てたりしたので、慌てて取り返しました。
「聖女様!ひどいです!」
「あ、ごめんなさい。ちょっと気になったことがあったので」
「・・・ひょっとして、この金貨は偽物なんですか?」
だったら悲しいです。
あたしも金貨をあんまり見たことがないので真贋の区別がつかないのです。
「いえいえ。両面に刻まれたレリーフからわかりますが、ちゃんと王国中央銀行の王立造幣局が鋳造したものですよ。そこは安心してください」
「良かった・・・」
せっかく拾った半年分のお給料が偽物だったら頭を抱えて1週間は立ち直れないところでした。
「ただ、ちょっと以前の金貨と比較すると混ぜものが増えていますね」
「でも・・・王国銀貨とは交換できるんですよね?」
「そこは問題ないでしょう。ですが王国以外の商人と取り引きすると少し価値が落ちるかもしれません」
「あたしが金貨で取り引きすることなんて絶対ないので大丈夫です」
給料半年分のお買い物なんて何を買うんでしょう?
大きな宝石、もしくは家とか?
想像つきません。
「もっと探せば落ちてるかもしれませんね」
「金属資源ノ回収 ヲ 推奨 スル」
「あ、御柱様」
声を発したのは土地神様ですが、喋っているのは御柱様ですね。
最近は口調とか内容で何となく分かるのです。
よく聞くと声の高さも少しだけ違っています。
「ええと、御柱様も金屑拾いやります?」
「同行スル」
竜蹄鉄通りに住んでいた小さい頃の「金屑拾い」は遊びと実益を兼ねた娯楽でした。
雨が降った後の泥だらけの道には、抜けた蹄鉄の釘や外れた馬車の金具が泥まみれで埋まっていることがあるので、良いお小遣い稼ぎとして近所の子供達と競争したものです。
竜眼のリリアと異名をとったこともある、このあたしと金屑拾いで勝負する気ですね!
◇ ◇ ◇ ◇
川原にやってくると、土地神様はおもむろにざぶざぶと川の中に入って行ってしまいました。水が入ったりしないんでしょうか・・・って、ズルい!
自慢になりませんが、あたしは川に入ったら流される自信があります。
ちょっと勝負になりません。
ふてくされつつも少し川原で待っていると、すぐに土地神様がズルズルと細長い泥の塊を引き摺りつつ水から上がってきました。
「これは・・・?」
「王国艦 ノ 魔導大砲 デアル」
「あー。これが噂に名高い王国剛腕式魔導大砲《キングアームストロングマギキヤノン》ですか・・・」
あたしのような平民でも海軍軍人さんが酔っぱらっては「王国海軍万歳!海軍は剛腕式魔導大砲がある限り無敵だ!」と気炎を上げるのを何度も耳にしています。
それくらい王国の武力を代表する武装であったのです。
ですから、大砲は軍事機密のかたまりで。あたしのような女子どもが目にする機会はなかったわけです。
土地神様がしゅーっと蒸気を強い勢いで吹き付けると、大砲の表面を覆っていた泥が落ちていき、その黒い鉄の偉容が現れてきました。土地神様の蒸気は相変わらず洗浄力抜群です。
「おっきーですねー。それに重そうです」
「9ポンド砲?ひょっとすると12ポンド砲でしょうか。大砲はあまり詳しくないのですが。重量は500ポンド以上はあるでしょうね」
「大砲って重いんですね・・・」
視界の限られた水中を探し歩いて、これを拾い集めるのは土地神様以外には無理でしょう。
「この大砲、あとどれくらい沈んでるんですか?」
「832門 ヲ 確認」
これと同じ重さの大砲を800以上も!
まあ御柱様の計算では1000門以上あったし、ほとんどの軍艦がここで沈んだわけですから、そのくらいの数が沈んでいても当然かも知れません。
「もし鉄がお金だったら、土地神様も御柱様も大金持ちですね」
「リリア、鉄はお金ですよ」
「・・・そうなんですか?」
鉄の大砲を市場に持って行って、篭一杯の塊芋と交換できたりするんでしょうか?
うまくイメージができません。
「軍艦の大砲に使われている鉄は、王国でも最高の鉄のはずです。おそらくは国立中央製鉄所で精錬された最高の鉄を使用していると思います。それを軍の大砲工場で最新の魔導蒸気切削機等を駆使して製造された最新の兵器です。金額に直したら、王国金貨で50枚。他国に持ち込んだら100枚は堅いでしょう」
「金貨100枚!」
何だかさっきからひっくり返りそうな金額ばかりです。
銀貨2枚で嬉しい庶民のあたしには、目が回りそうな単位です。
「で、でも、それが800門以上も沈んでますから、全部引き揚げたら・・・ひーふーみー、繰り上がって、ゼロが2つついて、ええと・・・」
「金貨8億3千4百万枚ですね」
「は ち お く $¥!!」
「ちょっとリリア、鼻血を拭いて落ち着きなさい。私が言っているのは、もしも売れたら、という仮定の話です。そもそも、どこの誰がこの大砲をここまで買いに来れるというのですか」
「えっ? ええと・・・どこでしょう? 王国の軍隊とか・・・無理ですよね・・・」
「だいぶ派手に沈めてしまいましたらね。今は載せる軍艦も払うお金もないでしょう」
「ううーー・・・」
残念です・・・ものすごいお金持ちになるチャンスだと思ったのに!
「この土地で金銭を手に入れても使い道がありません。御柱様にお渡しして、上手く使っていただきましょう。わたし達には無用の資源ゴミです」
「はい・・・」
聖女様のおっしゃることは正しいのです。
大砲をお金にするのは無理そうです。
ですが、あたしはあきらめません!
きっと川の底には他にもお宝が眠っているはずです!
「あら」
神殿近くを流れる大河には上流から様々なものが流れて打ち上げられます。
ほとんどは泥や枯れ木ですけれど、たまにお金になるものが落ちているのです。
朝の散歩は3ペンスの得です!
すごいことなのに、聖女様はお金にあんまり興味ないのか、驚きが少ないです。
そこで、あたしはポケットからとっておきの拾いものを取り出したのです!
「ふふふ・・・そして見てください!なんと王国金貨も落ちてました!」
驚きの王国金貨です!
価値は銀貨の12倍!
あたしのお給料半年分です!
金貨なんて普通の庶民は一生目にすることがありません。
聖女様はお偉い方なので王国から持ってきてましたけど。
「リリア、ちょっとその金貨を見せてもらってもいいですか」
「・・・聖女様でもあげませんからね」
「わかってます。ちゃんと返しますから」
苦笑する聖女様にしぶしぶ金貨を渡しますと、掌に乗せたり日に透かしたりしたり。
最後にギリッと爪を立てたりしたので、慌てて取り返しました。
「聖女様!ひどいです!」
「あ、ごめんなさい。ちょっと気になったことがあったので」
「・・・ひょっとして、この金貨は偽物なんですか?」
だったら悲しいです。
あたしも金貨をあんまり見たことがないので真贋の区別がつかないのです。
「いえいえ。両面に刻まれたレリーフからわかりますが、ちゃんと王国中央銀行の王立造幣局が鋳造したものですよ。そこは安心してください」
「良かった・・・」
せっかく拾った半年分のお給料が偽物だったら頭を抱えて1週間は立ち直れないところでした。
「ただ、ちょっと以前の金貨と比較すると混ぜものが増えていますね」
「でも・・・王国銀貨とは交換できるんですよね?」
「そこは問題ないでしょう。ですが王国以外の商人と取り引きすると少し価値が落ちるかもしれません」
「あたしが金貨で取り引きすることなんて絶対ないので大丈夫です」
給料半年分のお買い物なんて何を買うんでしょう?
大きな宝石、もしくは家とか?
想像つきません。
「もっと探せば落ちてるかもしれませんね」
「金属資源ノ回収 ヲ 推奨 スル」
「あ、御柱様」
声を発したのは土地神様ですが、喋っているのは御柱様ですね。
最近は口調とか内容で何となく分かるのです。
よく聞くと声の高さも少しだけ違っています。
「ええと、御柱様も金屑拾いやります?」
「同行スル」
竜蹄鉄通りに住んでいた小さい頃の「金屑拾い」は遊びと実益を兼ねた娯楽でした。
雨が降った後の泥だらけの道には、抜けた蹄鉄の釘や外れた馬車の金具が泥まみれで埋まっていることがあるので、良いお小遣い稼ぎとして近所の子供達と競争したものです。
竜眼のリリアと異名をとったこともある、このあたしと金屑拾いで勝負する気ですね!
◇ ◇ ◇ ◇
川原にやってくると、土地神様はおもむろにざぶざぶと川の中に入って行ってしまいました。水が入ったりしないんでしょうか・・・って、ズルい!
自慢になりませんが、あたしは川に入ったら流される自信があります。
ちょっと勝負になりません。
ふてくされつつも少し川原で待っていると、すぐに土地神様がズルズルと細長い泥の塊を引き摺りつつ水から上がってきました。
「これは・・・?」
「王国艦 ノ 魔導大砲 デアル」
「あー。これが噂に名高い王国剛腕式魔導大砲《キングアームストロングマギキヤノン》ですか・・・」
あたしのような平民でも海軍軍人さんが酔っぱらっては「王国海軍万歳!海軍は剛腕式魔導大砲がある限り無敵だ!」と気炎を上げるのを何度も耳にしています。
それくらい王国の武力を代表する武装であったのです。
ですから、大砲は軍事機密のかたまりで。あたしのような女子どもが目にする機会はなかったわけです。
土地神様がしゅーっと蒸気を強い勢いで吹き付けると、大砲の表面を覆っていた泥が落ちていき、その黒い鉄の偉容が現れてきました。土地神様の蒸気は相変わらず洗浄力抜群です。
「おっきーですねー。それに重そうです」
「9ポンド砲?ひょっとすると12ポンド砲でしょうか。大砲はあまり詳しくないのですが。重量は500ポンド以上はあるでしょうね」
「大砲って重いんですね・・・」
視界の限られた水中を探し歩いて、これを拾い集めるのは土地神様以外には無理でしょう。
「この大砲、あとどれくらい沈んでるんですか?」
「832門 ヲ 確認」
これと同じ重さの大砲を800以上も!
まあ御柱様の計算では1000門以上あったし、ほとんどの軍艦がここで沈んだわけですから、そのくらいの数が沈んでいても当然かも知れません。
「もし鉄がお金だったら、土地神様も御柱様も大金持ちですね」
「リリア、鉄はお金ですよ」
「・・・そうなんですか?」
鉄の大砲を市場に持って行って、篭一杯の塊芋と交換できたりするんでしょうか?
うまくイメージができません。
「軍艦の大砲に使われている鉄は、王国でも最高の鉄のはずです。おそらくは国立中央製鉄所で精錬された最高の鉄を使用していると思います。それを軍の大砲工場で最新の魔導蒸気切削機等を駆使して製造された最新の兵器です。金額に直したら、王国金貨で50枚。他国に持ち込んだら100枚は堅いでしょう」
「金貨100枚!」
何だかさっきからひっくり返りそうな金額ばかりです。
銀貨2枚で嬉しい庶民のあたしには、目が回りそうな単位です。
「で、でも、それが800門以上も沈んでますから、全部引き揚げたら・・・ひーふーみー、繰り上がって、ゼロが2つついて、ええと・・・」
「金貨8億3千4百万枚ですね」
「は ち お く $¥!!」
「ちょっとリリア、鼻血を拭いて落ち着きなさい。私が言っているのは、もしも売れたら、という仮定の話です。そもそも、どこの誰がこの大砲をここまで買いに来れるというのですか」
「えっ? ええと・・・どこでしょう? 王国の軍隊とか・・・無理ですよね・・・」
「だいぶ派手に沈めてしまいましたらね。今は載せる軍艦も払うお金もないでしょう」
「ううーー・・・」
残念です・・・ものすごいお金持ちになるチャンスだと思ったのに!
「この土地で金銭を手に入れても使い道がありません。御柱様にお渡しして、上手く使っていただきましょう。わたし達には無用の資源ゴミです」
「はい・・・」
聖女様のおっしゃることは正しいのです。
大砲をお金にするのは無理そうです。
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