29 / 70
第一部
28話 力になりたい
しおりを挟む
「ん……ここ、は……?」
私が目覚めて一番初めに見たのは、見知らぬ天井。
「リフィルさんッ!」
同時にシュバルツ様の声が響いた。
「大丈夫かリフィルさん! 急に倒れたから私は……」
私はどうやら木製のベッドで寝かされていたようだ。そのすぐ近くにある備え付けの簡易チェアーに腰掛けていたシュバルツ様が、必死な形相で私の顔色を窺っている。
「はい……私はもう平気ですわ。それよりここは一体……?」
辺りを見回してみると、木造の宿らしき一室に私とシュバルツ様は二人きりでいるようだ。
「ここは王都にある小さな宿だよ。倒れたキミをここまで運んできたんだ」
「そうでしたのね。……ごめんなさい、シュバルツ様。せっかくの楽しかったデートの終わりにあんな……」
私はセシリアに突っかかっていった事を思い返して、彼に謝る。
私が我慢していれば、余計ないざこざを起こさずに済んだのだ。
「いや、リフィルさん。むしろお礼を言わせて欲しい。ありがとう」
「え……?」
「キミは私の為に……いや、私の弟の為に怒ってくれた。本当に嬉しかったんだ。やはり私の目に狂いはなかったのだと安心したよ」
「シュバルツ様の……目、ですの……?」
「そ、その……キミの事を……す、好きになって良かった、という意味で、だな……」
照れながらそう話すシュバルツ様の言葉を聞いて、改めて私はエリシオンタワーでの出来事を思い返す。
そして私の顔はすぐにまた真っ赤になってしまったので、慌てて布団を頭から被った。
「……もう、シュバルツ様ったら」
でも、嬉しい。
大好き。
「す、すまない。私も少し浮かれてしまっているようだ」
シュバルツ様だけじゃない。
浮かれているのは私も一緒だもの。
ずっとふわふわしてる。
「……ねえ、シュバルツ様」
私は被った布団の中から尋ねる。
「うん? なんだい?」
「ちょっと、もうちょっと、私の近くに寄ってくださらない?」
「ふむ……? このくらいだろうか?」
そう言って近づいてきた彼を確認して、
「ん」
「!」
私は素早く彼の唇へとさっとキスをした。
「リ、リフィルさん……」
「恥ずかしい事を言われたお返し、ですわ」
「……はは。リフィルさん、それはお返しというよりご褒美、の間違いだよ」
そう言って彼は私の髪をそっと撫でてくれた。
そして私と彼は再び見つめ合う。
「シュバルツ様……」
「リフィルさん……」
お互いの吐息がわかるほどに顔と顔が近づくと、
「リフィル姉様ぁ!」
「リフィル姉様……」
「「ひゃあああッ!?」」
いつの間にか部屋の中にいたルーラとルーフェンが不意に声を掛けてきた事に驚き、私とシュバルツ様は飛び上がるように距離を取った。
「リフィル姉様ぁー、ルーラ、すっごく心配しましたですよ……! でもすっかり元気そうで一安心ですッ!」
「リフィル姉様、もう平気なのか?」
ルーラとルーフェンも私の身を案じてくれている。
「二人とも、ありがとうございますわ」
「えっへん! どういたしましてですッ!」
「いや、ルーラ。お前は何もしてないだろ……」
二人のそんなやりとりに、私とシュバルツ様は思わず笑みをこぼす。
「とりあえず姉様とシュバルツ殿に言っておきたい事がある」
ルーフェンが真剣な顔をして、私たちを見る。
「相思相愛なのは結構だが、人前ではあまりやりすぎるな。その……見ててこっちが小っ恥ずかしい」
「「……~~ッッッ!!!」」
全部見られてたッ!
と、思い私とシュバルツ様は同時に耳まで真っ赤にして、顔を伏せた。
「えー? そうですか? ルーラ、嬉しいですよ? リフィル姉様、シュバルツ様とチューしてる時の顔、すっごい幸せそうですもんッー!」
「「~~~~ッッッッ!?!?」」
ああッ! 穴があったら入りたい、とはこの事を言うのですわね、と人生で初めて思った。
「……ォホン。まあそれはいいとして、姉様。ちょっと頬を見せてみろ」
「え? 頬?」
ルーフェンは私のいるベッドの近くまで寄り、私の顔をじっと見た。
「……火傷は軽度だが、跡になりそうだな」
そう言われればそうだ。
私はセシリアの魔法で頬を焼かれたんだった。
それとドレスも……。
さっきまではシュバルツ様と二人でドキドキしてて全然気にならなかったのに、思い出してきたらだんだん痛みを感じ始めてきた。
「すまないルーフェン殿、ルーラ殿。あなたがたの大事な家族であるリフィルさんをちゃんと守れなくて」
シュバルツ様が頭を深く下げて謝罪した。
「私に……私にもっと力があれば……っ」
そう言って悔しがるシュバルツ様を見たルーフェンは、
「いや、シュバルツ殿のせいではないさ。全部、ダリアスのクソッタレのせいだ」
「そうだとしても、私にルーフェン殿みたいな力があれば、と思うと……」
シュバルツ様はまた悔しそうな顔をして、塞ぎ込んでしまった。
なんとか彼の力になりたい。
きっと今の彼なら、新しい上位魔法を覚える事ができるはずなのだ。
何故なら、私からたくさんの【魔力提供】を受け取っているのだから。
私はシュバルツ様とデートを始めた昼間から、ずっと、彼へ【魔力提供】の魔法を密かに施している。
【魔力提供】は、私から離れていても、私がその対象を視界に収め、見つめてさえいればその効力を発揮し、持続し続ける。
しかしそれよりも、直接対象者へと触れる事でより大きな魔力を相手に授けられる、と以前にテロメア様に教えてもらっていた。
この魔法の『不思議』なところは、提供する私が持つ魔力よりも大きな魔力を与え続けられる、という点だ。
何故そういう事になるのか、全くもって理解はできないが、テロメア様曰く、全ての魔法における『不思議』とは、人の想いの結晶なんだよ、と言っていた。
つまり私の想いが……愛が、彼を強くする、と言っても過言ではないのである。
だから、離れてダリアス様を支持していた頃よりも、ずっとずっと早い速度でシュバルツ様には大量の魔力が注がれている。
直接触れた手や……唇から、何度も。
と、私は思い返してまた顔を真っ赤にしてしまう。
「ん!? リフィル姉様、また頬に熱を持ってやがるな? やはり魔法の傷はしつけぇな! おいルーラ、氷水をもらってきてくれッ!」
「わかりましたですッ!」
あ、いや……これは私の妄想が引き起こしただけなんですけれど……。
私が目覚めて一番初めに見たのは、見知らぬ天井。
「リフィルさんッ!」
同時にシュバルツ様の声が響いた。
「大丈夫かリフィルさん! 急に倒れたから私は……」
私はどうやら木製のベッドで寝かされていたようだ。そのすぐ近くにある備え付けの簡易チェアーに腰掛けていたシュバルツ様が、必死な形相で私の顔色を窺っている。
「はい……私はもう平気ですわ。それよりここは一体……?」
辺りを見回してみると、木造の宿らしき一室に私とシュバルツ様は二人きりでいるようだ。
「ここは王都にある小さな宿だよ。倒れたキミをここまで運んできたんだ」
「そうでしたのね。……ごめんなさい、シュバルツ様。せっかくの楽しかったデートの終わりにあんな……」
私はセシリアに突っかかっていった事を思い返して、彼に謝る。
私が我慢していれば、余計ないざこざを起こさずに済んだのだ。
「いや、リフィルさん。むしろお礼を言わせて欲しい。ありがとう」
「え……?」
「キミは私の為に……いや、私の弟の為に怒ってくれた。本当に嬉しかったんだ。やはり私の目に狂いはなかったのだと安心したよ」
「シュバルツ様の……目、ですの……?」
「そ、その……キミの事を……す、好きになって良かった、という意味で、だな……」
照れながらそう話すシュバルツ様の言葉を聞いて、改めて私はエリシオンタワーでの出来事を思い返す。
そして私の顔はすぐにまた真っ赤になってしまったので、慌てて布団を頭から被った。
「……もう、シュバルツ様ったら」
でも、嬉しい。
大好き。
「す、すまない。私も少し浮かれてしまっているようだ」
シュバルツ様だけじゃない。
浮かれているのは私も一緒だもの。
ずっとふわふわしてる。
「……ねえ、シュバルツ様」
私は被った布団の中から尋ねる。
「うん? なんだい?」
「ちょっと、もうちょっと、私の近くに寄ってくださらない?」
「ふむ……? このくらいだろうか?」
そう言って近づいてきた彼を確認して、
「ん」
「!」
私は素早く彼の唇へとさっとキスをした。
「リ、リフィルさん……」
「恥ずかしい事を言われたお返し、ですわ」
「……はは。リフィルさん、それはお返しというよりご褒美、の間違いだよ」
そう言って彼は私の髪をそっと撫でてくれた。
そして私と彼は再び見つめ合う。
「シュバルツ様……」
「リフィルさん……」
お互いの吐息がわかるほどに顔と顔が近づくと、
「リフィル姉様ぁ!」
「リフィル姉様……」
「「ひゃあああッ!?」」
いつの間にか部屋の中にいたルーラとルーフェンが不意に声を掛けてきた事に驚き、私とシュバルツ様は飛び上がるように距離を取った。
「リフィル姉様ぁー、ルーラ、すっごく心配しましたですよ……! でもすっかり元気そうで一安心ですッ!」
「リフィル姉様、もう平気なのか?」
ルーラとルーフェンも私の身を案じてくれている。
「二人とも、ありがとうございますわ」
「えっへん! どういたしましてですッ!」
「いや、ルーラ。お前は何もしてないだろ……」
二人のそんなやりとりに、私とシュバルツ様は思わず笑みをこぼす。
「とりあえず姉様とシュバルツ殿に言っておきたい事がある」
ルーフェンが真剣な顔をして、私たちを見る。
「相思相愛なのは結構だが、人前ではあまりやりすぎるな。その……見ててこっちが小っ恥ずかしい」
「「……~~ッッッ!!!」」
全部見られてたッ!
と、思い私とシュバルツ様は同時に耳まで真っ赤にして、顔を伏せた。
「えー? そうですか? ルーラ、嬉しいですよ? リフィル姉様、シュバルツ様とチューしてる時の顔、すっごい幸せそうですもんッー!」
「「~~~~ッッッッ!?!?」」
ああッ! 穴があったら入りたい、とはこの事を言うのですわね、と人生で初めて思った。
「……ォホン。まあそれはいいとして、姉様。ちょっと頬を見せてみろ」
「え? 頬?」
ルーフェンは私のいるベッドの近くまで寄り、私の顔をじっと見た。
「……火傷は軽度だが、跡になりそうだな」
そう言われればそうだ。
私はセシリアの魔法で頬を焼かれたんだった。
それとドレスも……。
さっきまではシュバルツ様と二人でドキドキしてて全然気にならなかったのに、思い出してきたらだんだん痛みを感じ始めてきた。
「すまないルーフェン殿、ルーラ殿。あなたがたの大事な家族であるリフィルさんをちゃんと守れなくて」
シュバルツ様が頭を深く下げて謝罪した。
「私に……私にもっと力があれば……っ」
そう言って悔しがるシュバルツ様を見たルーフェンは、
「いや、シュバルツ殿のせいではないさ。全部、ダリアスのクソッタレのせいだ」
「そうだとしても、私にルーフェン殿みたいな力があれば、と思うと……」
シュバルツ様はまた悔しそうな顔をして、塞ぎ込んでしまった。
なんとか彼の力になりたい。
きっと今の彼なら、新しい上位魔法を覚える事ができるはずなのだ。
何故なら、私からたくさんの【魔力提供】を受け取っているのだから。
私はシュバルツ様とデートを始めた昼間から、ずっと、彼へ【魔力提供】の魔法を密かに施している。
【魔力提供】は、私から離れていても、私がその対象を視界に収め、見つめてさえいればその効力を発揮し、持続し続ける。
しかしそれよりも、直接対象者へと触れる事でより大きな魔力を相手に授けられる、と以前にテロメア様に教えてもらっていた。
この魔法の『不思議』なところは、提供する私が持つ魔力よりも大きな魔力を与え続けられる、という点だ。
何故そういう事になるのか、全くもって理解はできないが、テロメア様曰く、全ての魔法における『不思議』とは、人の想いの結晶なんだよ、と言っていた。
つまり私の想いが……愛が、彼を強くする、と言っても過言ではないのである。
だから、離れてダリアス様を支持していた頃よりも、ずっとずっと早い速度でシュバルツ様には大量の魔力が注がれている。
直接触れた手や……唇から、何度も。
と、私は思い返してまた顔を真っ赤にしてしまう。
「ん!? リフィル姉様、また頬に熱を持ってやがるな? やはり魔法の傷はしつけぇな! おいルーラ、氷水をもらってきてくれッ!」
「わかりましたですッ!」
あ、いや……これは私の妄想が引き起こしただけなんですけれど……。
36
お気に入りに追加
1,315
あなたにおすすめの小説
「優秀すぎて鼻につく」と婚約破棄された公爵令嬢は弟殿下に独占される
杓子ねこ
恋愛
公爵令嬢ソフィア・ファビアスは完璧な淑女だった。
婚約者のギルバートよりはるかに優秀なことを隠し、いずれ夫となり国王となるギルバートを立て、常に控えめにふるまっていた。
にもかかわらず、ある日、婚約破棄を宣言される。
「お前が陰で俺を嘲笑っているのはわかっている! お前のような偏屈な女は、婚約破棄だ!」
どうやらギルバートは男爵令嬢エミリーから真実の愛を吹き込まれたらしい。
事を荒立てまいとするソフィアの態度にギルバートは「申し開きもしない」とさらに激昂するが、そこへ第二王子のルイスが現れる。
「では、ソフィア嬢を俺にください」
ルイスはソフィアを抱きしめ、「やっと手に入れた、愛しい人」と囁き始め……?
※ヒーローがだいぶ暗躍します。
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
婚約者に犯されて身籠り、妹に陥れられて婚約破棄後に国外追放されました。“神人”であるお腹の子が復讐しますが、いいですね?
サイコちゃん
ファンタジー
公爵令嬢アリアは不義の子を身籠った事を切欠に、ヴント国を追放される。しかも、それが冤罪だったと判明した後も、加害者である第一王子イェールと妹ウィリアは不誠実な謝罪を繰り返し、果てはアリアを罵倒する。その行為が、ヴント国を破滅に導くとも知らずに――
※昨年、別アカウントにて削除した『お腹の子「後になってから謝っても遅いよ?」』を手直しして再投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる