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第一章 大舞踏会編
29話 ドリゼラのお願い
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大舞踏会が終わりを告げてから三日目の事。
「それでお姉様……あの、リヒャイン様の事なんですけれど」
夜。再び私の部屋にやってきたドリゼラがようやくその話題を始めて来た。基本的に昼間は義母カタリナの目がある為、ドリゼラは必要以上に私に接近してこない。
というかコイツ、なんでこんな当たり前のように急激に距離間を縮めてきてるんだ?
私はこれまでされた行為を完全に許したわけじゃないんだが。
とはいえなんだかコイツ、前よりも毒気が抜けたというか、あからさまに私への態度が変わったんだよな。
「あのなぁドリゼラ、私はお前に言ったよな。私にちょっかい出すなって。私は本を読んでいたいんだよ」
「ご、ごめんなさいお姉様! でも、どうしてもリヒャイン様の事が気になって……」
それはいい事だとは思う。
先日、コイツの態度が相当に気持ち悪かったので私の貞操を狙っているのかと勘違いしたくらいだから、正直リヒャインを気にしてくれていて少しホッとした。
リヒャインから私に鞍替えしたのかと思ったくらいだからな。私にアブノーマルな性癖はない。
「だから安心しろって。リヒャインにはお前の良いところをよく話しておいたし、そもそもリヒャインもお前にぞっこんだ」
「そ、それは本当ですの!?」
「本当だ。だからさっさと自分から奴のもとへ行ってリヒャインとくっつけ。私は間を取り持ったりとかはしないぞ。面倒くさい」
「そ、それは……」
意地悪く言ってしまったが、ドリゼラにはまだそれができないのも知っている。
何故なら、彼女には母カタリナの監視の目があるからだ。
あの大舞踏会での最後。シエル王太子殿下の言葉によれば自身が見定めた婚約者候補たちにはロハンより直接通達が来るとの事であった。
カタリナとドリゼラはそれを待っているのだ。
しかしその通達とやら一体いつ、何日に届くか何もわからない。
それまでは不用意な行動は取れないのだろう。
「……私はあの日、カタリナお母様に言われてたくさんの方と交友関係を築こうとしましたわ。それも赤い髪色をした男性ばかりを狙って」
「という事はカタリナお母様だけはシエル殿下の容姿を多少知っていたのか」
「大舞踏会の前日に赤い髪色の殿方とだけ特に仲良くしろと言われていましたから、おそらくそうなのでしょう。あ、それとお姉様。この事は絶対に他言無用とお母様にきつく言われているので、内緒でお願いしますわ」
カタリナお母様は私から見てもとても強かな婦人だ。特に権力の強い家系との親交を深めようと様々な方面にいつも働きかけていた。
シエル殿下が赤髪であるという裏情報を誰よりもいち早く得ていたのだな。まあ、他言するつもりはないが。
「ドリゼラ。お前は殿下に見初められたいのか?」
「私は……そう、ですわね。それがリフェイラ家の為になりますし……」
そうかこいつ、その事を気にしてリヒャインの事を今日まで聞けずにいたのか。
「それがお前の本心なのか?」
「それは……」
「本当はリヒャインが気になるんだろう?」
「……」
困った顔をしている。
だからこいつ、この前から妙に私のところに来ていたのか。
「わ、私、一応お母様に聞いてみたんですの。もし殿下に見初められなかったらリヒャイン様と仲良くしてもよろしいでしょうかって。でもお母様は駄目だって仰いました」
「何故だ? 王族と関係が結べないのなら、大貴族でもあり著名人でもある侯爵家のリッツガルド家と関係が築ければ十分じゃないのか?」
「お母様は王家と遠縁であっても関係が欲しいようなのです。次の手としてヴィクトリア王国における公爵家と私を懇意にさせようと目論んでて、私が殿下に見初められていなくともすでに次の婚約者候補としての釣書を準備済みのようなのですわ」
そこまで王族にこだわっているのか。確かにヴィクトリア王国内の公爵家は皆全て王族の遠縁者だ。
義母のカタリナは地位や名誉を特に重んじる人だが、王家と関係を結ぶ事に一体どれほどの意味があるのだろう。
「それじゃあ仕方ないな。リヒャインは諦めろ」
「そんな……」
わかりやすいくらいにドリゼラはしゅんと肩を落とす。どうすればいいのかわからない子供のように、困り果てた表情で。
「なあドリゼラ。それさ、なんで私に相談しにきたんだ?」
「私……その、これまでお姉様に酷い事たくさん言って……ごめんなさい……」
何故こいつは突然謝って来た?
「話の脈絡がわからん。どういう意味だ?」
「私はお母様に言われていたのもあって、よそから来たお姉様の事を憎んでおりました。なんの才能もない、愚かな平民だって。でもあの日、何故か魔力が暴走してしまった日に博識なお姉様に救われて、それからはお姉様の事をずっと見てて……それで、お姉様の事をとても見直したというか……へ、へへ、へへへ」
あー。
あの魔力暴走の件、私がやったと思ってないのかコイツ。アレは私がドリゼラの正中神経を圧迫した事で魔道を封じて故意的に暴走を促したんだが。
そうか、それでもしかしてあの時から変な風に勘違いしてくれてたのか。
っていうかコイツ、照れてる時の笑い方、気持ち悪ぃな……。
「あー、まあもうアレは気にするな。お前の優秀な魔力だからこその大暴走だったわけだしな。むしろお前は自分の力に誇るべきだ」
「デレアお姉様……」
おい、やめろ。うっとりした目で私を見るな。
「それで今までの私の酷い行為について謝ろうと決心したのですわ。お姉様、ごめんなさい!」
「う……」
くそ。そんな真っ直ぐに目を見て謝られたら、困るだろうが。
クソ虫の癖に……。
「それで、ですね……お姉様なら私のこの状況に画期的な方法で打開案を提示してくれるのではないかと思って、ご相談に来たんですの」
そういう事ね。
うーん。でもこれってカタリナお母様とドリゼラの問題だしなあ。
でもこんな風に言われて無下に断ったら私が悪者みたいになってしまう。
「……はあ。仕方ない。一応私も何か考えてみよう」
「本当ですかお姉様!」
「ああ……。ただ上手くいくかの保証はないからあまり期待はするなよ」
「いえ! デレアお姉様なら絶対何とかしてくれますもの! 期待しておりますわ!」
人の話聞けって。
まあ、仕方ないか。
そんなわけで私はドリゼラの為にひと肌脱ぐ事にした。
「それでお姉様……あの、リヒャイン様の事なんですけれど」
夜。再び私の部屋にやってきたドリゼラがようやくその話題を始めて来た。基本的に昼間は義母カタリナの目がある為、ドリゼラは必要以上に私に接近してこない。
というかコイツ、なんでこんな当たり前のように急激に距離間を縮めてきてるんだ?
私はこれまでされた行為を完全に許したわけじゃないんだが。
とはいえなんだかコイツ、前よりも毒気が抜けたというか、あからさまに私への態度が変わったんだよな。
「あのなぁドリゼラ、私はお前に言ったよな。私にちょっかい出すなって。私は本を読んでいたいんだよ」
「ご、ごめんなさいお姉様! でも、どうしてもリヒャイン様の事が気になって……」
それはいい事だとは思う。
先日、コイツの態度が相当に気持ち悪かったので私の貞操を狙っているのかと勘違いしたくらいだから、正直リヒャインを気にしてくれていて少しホッとした。
リヒャインから私に鞍替えしたのかと思ったくらいだからな。私にアブノーマルな性癖はない。
「だから安心しろって。リヒャインにはお前の良いところをよく話しておいたし、そもそもリヒャインもお前にぞっこんだ」
「そ、それは本当ですの!?」
「本当だ。だからさっさと自分から奴のもとへ行ってリヒャインとくっつけ。私は間を取り持ったりとかはしないぞ。面倒くさい」
「そ、それは……」
意地悪く言ってしまったが、ドリゼラにはまだそれができないのも知っている。
何故なら、彼女には母カタリナの監視の目があるからだ。
あの大舞踏会での最後。シエル王太子殿下の言葉によれば自身が見定めた婚約者候補たちにはロハンより直接通達が来るとの事であった。
カタリナとドリゼラはそれを待っているのだ。
しかしその通達とやら一体いつ、何日に届くか何もわからない。
それまでは不用意な行動は取れないのだろう。
「……私はあの日、カタリナお母様に言われてたくさんの方と交友関係を築こうとしましたわ。それも赤い髪色をした男性ばかりを狙って」
「という事はカタリナお母様だけはシエル殿下の容姿を多少知っていたのか」
「大舞踏会の前日に赤い髪色の殿方とだけ特に仲良くしろと言われていましたから、おそらくそうなのでしょう。あ、それとお姉様。この事は絶対に他言無用とお母様にきつく言われているので、内緒でお願いしますわ」
カタリナお母様は私から見てもとても強かな婦人だ。特に権力の強い家系との親交を深めようと様々な方面にいつも働きかけていた。
シエル殿下が赤髪であるという裏情報を誰よりもいち早く得ていたのだな。まあ、他言するつもりはないが。
「ドリゼラ。お前は殿下に見初められたいのか?」
「私は……そう、ですわね。それがリフェイラ家の為になりますし……」
そうかこいつ、その事を気にしてリヒャインの事を今日まで聞けずにいたのか。
「それがお前の本心なのか?」
「それは……」
「本当はリヒャインが気になるんだろう?」
「……」
困った顔をしている。
だからこいつ、この前から妙に私のところに来ていたのか。
「わ、私、一応お母様に聞いてみたんですの。もし殿下に見初められなかったらリヒャイン様と仲良くしてもよろしいでしょうかって。でもお母様は駄目だって仰いました」
「何故だ? 王族と関係が結べないのなら、大貴族でもあり著名人でもある侯爵家のリッツガルド家と関係が築ければ十分じゃないのか?」
「お母様は王家と遠縁であっても関係が欲しいようなのです。次の手としてヴィクトリア王国における公爵家と私を懇意にさせようと目論んでて、私が殿下に見初められていなくともすでに次の婚約者候補としての釣書を準備済みのようなのですわ」
そこまで王族にこだわっているのか。確かにヴィクトリア王国内の公爵家は皆全て王族の遠縁者だ。
義母のカタリナは地位や名誉を特に重んじる人だが、王家と関係を結ぶ事に一体どれほどの意味があるのだろう。
「それじゃあ仕方ないな。リヒャインは諦めろ」
「そんな……」
わかりやすいくらいにドリゼラはしゅんと肩を落とす。どうすればいいのかわからない子供のように、困り果てた表情で。
「なあドリゼラ。それさ、なんで私に相談しにきたんだ?」
「私……その、これまでお姉様に酷い事たくさん言って……ごめんなさい……」
何故こいつは突然謝って来た?
「話の脈絡がわからん。どういう意味だ?」
「私はお母様に言われていたのもあって、よそから来たお姉様の事を憎んでおりました。なんの才能もない、愚かな平民だって。でもあの日、何故か魔力が暴走してしまった日に博識なお姉様に救われて、それからはお姉様の事をずっと見てて……それで、お姉様の事をとても見直したというか……へ、へへ、へへへ」
あー。
あの魔力暴走の件、私がやったと思ってないのかコイツ。アレは私がドリゼラの正中神経を圧迫した事で魔道を封じて故意的に暴走を促したんだが。
そうか、それでもしかしてあの時から変な風に勘違いしてくれてたのか。
っていうかコイツ、照れてる時の笑い方、気持ち悪ぃな……。
「あー、まあもうアレは気にするな。お前の優秀な魔力だからこその大暴走だったわけだしな。むしろお前は自分の力に誇るべきだ」
「デレアお姉様……」
おい、やめろ。うっとりした目で私を見るな。
「それで今までの私の酷い行為について謝ろうと決心したのですわ。お姉様、ごめんなさい!」
「う……」
くそ。そんな真っ直ぐに目を見て謝られたら、困るだろうが。
クソ虫の癖に……。
「それで、ですね……お姉様なら私のこの状況に画期的な方法で打開案を提示してくれるのではないかと思って、ご相談に来たんですの」
そういう事ね。
うーん。でもこれってカタリナお母様とドリゼラの問題だしなあ。
でもこんな風に言われて無下に断ったら私が悪者みたいになってしまう。
「……はあ。仕方ない。一応私も何か考えてみよう」
「本当ですかお姉様!」
「ああ……。ただ上手くいくかの保証はないからあまり期待はするなよ」
「いえ! デレアお姉様なら絶対何とかしてくれますもの! 期待しておりますわ!」
人の話聞けって。
まあ、仕方ないか。
そんなわけで私はドリゼラの為にひと肌脱ぐ事にした。
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2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
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