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騙したタヌキとキツネ ※
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俊が琴音の頭を掴み自分の方へと引き寄せる。琴音の口の中へ舌を入れるとすぐに応えるように舌が絡み合う。
信じられないほどの快感が俊を襲う。琴音の代わりに抱いた女たちとは全く違う。俊は自分がおかしくなるほど興奮しているのに気付いたが今はそれを制御できない。
「あぁ、琴音、琴音……」
うわ言のようにキスの合間に琴音の名を呼ぶ。そのまま琴音が下になると、俊が琴音の首の後ろに手を回す。しばらく互いの口を味わうと俊はゆっくりと琴音の服を脱がしていく。胸を優しく包み込むと恥ずかしいのか琴音は顔を背ける。赤くなった体をもっともっと乱れさせたくなり、その胸の頂きを口に含むと舌を使い遊び、転がしてやる。
「やぁ、も……」
琴音は俺の服を捲るように脱がせると胸の筋肉や腰回りを手のひらで確かめるように撫でる。その動作はゆっくりで皮膚が敏感になってしまったように鳥肌が立つ。くすぐったい感覚ではない。
「煽っちゃだめだ……」
そのまま胸を揉みしだくと琴音の背中は反り、背けていたはずの顔がこちらに向けられると顎を上げ鳴く。首の白い肌がキレイで思わず口付けると耳元で琴音の高い声が聞こえる。
嬉しい。感じてくれる琴音が可愛い。
琴音の中を確認するとすっかり蕩けていて体温よりもずっと温かい。
「俊、く、ん、あ……」
指を使ってほぐすと俊の動きに合わせて琴音の声が上がる。その声を消すように口付けると琴音の身体が揺らぐ。どこもかしこも侵略されているのが興奮するようだ……その瞳は虚ろになり、琴音は組み敷かれ官能の波にただ身を任せている女だった。
柔らかい琴音の体を離すと俊は完全に存在を主張した自身の昂ぶったものにゴムを装着する。琴音の身体を強く抱きしめそれまでとは違うゆったりとしたキスを落とす──芯を解けさせるような愛の込めたキスを……。
「琴音、好きだ。ずっと好きだった──」
「え──」
俊の告白に琴音は戸惑ったように瞬きをするが、俊が本当の気持ちを言っていると分かり、優しく微笑みキスをする。
「私、もね、俊くんが好き──大好き」
言い終わった途端俊が琴音に覆いかぶさりゆっくりと琴音の中に侵入する。
「ん……んあっ! やぁ、ん」
「く、琴音……いい、いいよ」
琴音の細い腰を掴み激しくスピードを上げていくと琴音の声が跳ね上がる。打ち付ける音に合わせて琴音が喘ぐ。
俊は自身を打ちつけながら琴音の首や手の甲、胸にキスの雨を降らせた。
「あぁ、もう、もう……イ、く」
琴音が腕を伸ばし、それを俊が掴むと互いの指を絡ませる。俊が舌を伸ばし胸の頂を舐めると琴音がそれを見てカッと顔の赤みが増した。同時に中も締まった。
「いいよ、一緒にいこう、あぁ、あぁ、琴音……好きだ」
「あ、あ、あたしも、好き──」
激しく打ちつけ始めると琴音の背中が反り、押し寄せる快感の渦から逃げられなくなった。
「い、く……」
最奥にむけて昂りを押し上げると俊と琴音はそのまま果てた……。
俊はまだ琴音の中に入ったまま、糸が切れた人形のように琴音に覆いかぶさる。息も荒れ、呼吸もままならない。
汗まみれになった顔を琴音が触れる。その顔は優しくて愛おしいくて、触れられただけで胸が焦げそうだ。二人は抱き合い眠りについた……。
◇
次の朝、琴音はシャワーを浴びると身体中についた赤いあざに苦笑いする。これは……まぁ、見えないとはいえ際どい位置のものもある。洗面台で服から見える痣を確認していると俊が後ろに立っていた。
「ごめん、つい……」
しばらく連絡を取っていなかったのは彼女ができたからだと思ったと琴音の口から聞かされた俊は朝から琴音を抱いた。自分の気持ちがもっとよく分かるようにと……。
「もう、十分わかりましたから……」
「あ、そうそう……」
俊が何かを持ち近づこうとする。その手にあるものに気づくと琴音は後退りする。
「いや、もうそれいいんじゃ……」
「イタズラの仕上げといえば……これだろ?」
琴音は額に肉と書かれないように部屋中を逃げ回った。二人のイタズラの攻防は続くようだ。
信じられないほどの快感が俊を襲う。琴音の代わりに抱いた女たちとは全く違う。俊は自分がおかしくなるほど興奮しているのに気付いたが今はそれを制御できない。
「あぁ、琴音、琴音……」
うわ言のようにキスの合間に琴音の名を呼ぶ。そのまま琴音が下になると、俊が琴音の首の後ろに手を回す。しばらく互いの口を味わうと俊はゆっくりと琴音の服を脱がしていく。胸を優しく包み込むと恥ずかしいのか琴音は顔を背ける。赤くなった体をもっともっと乱れさせたくなり、その胸の頂きを口に含むと舌を使い遊び、転がしてやる。
「やぁ、も……」
琴音は俺の服を捲るように脱がせると胸の筋肉や腰回りを手のひらで確かめるように撫でる。その動作はゆっくりで皮膚が敏感になってしまったように鳥肌が立つ。くすぐったい感覚ではない。
「煽っちゃだめだ……」
そのまま胸を揉みしだくと琴音の背中は反り、背けていたはずの顔がこちらに向けられると顎を上げ鳴く。首の白い肌がキレイで思わず口付けると耳元で琴音の高い声が聞こえる。
嬉しい。感じてくれる琴音が可愛い。
琴音の中を確認するとすっかり蕩けていて体温よりもずっと温かい。
「俊、く、ん、あ……」
指を使ってほぐすと俊の動きに合わせて琴音の声が上がる。その声を消すように口付けると琴音の身体が揺らぐ。どこもかしこも侵略されているのが興奮するようだ……その瞳は虚ろになり、琴音は組み敷かれ官能の波にただ身を任せている女だった。
柔らかい琴音の体を離すと俊は完全に存在を主張した自身の昂ぶったものにゴムを装着する。琴音の身体を強く抱きしめそれまでとは違うゆったりとしたキスを落とす──芯を解けさせるような愛の込めたキスを……。
「琴音、好きだ。ずっと好きだった──」
「え──」
俊の告白に琴音は戸惑ったように瞬きをするが、俊が本当の気持ちを言っていると分かり、優しく微笑みキスをする。
「私、もね、俊くんが好き──大好き」
言い終わった途端俊が琴音に覆いかぶさりゆっくりと琴音の中に侵入する。
「ん……んあっ! やぁ、ん」
「く、琴音……いい、いいよ」
琴音の細い腰を掴み激しくスピードを上げていくと琴音の声が跳ね上がる。打ち付ける音に合わせて琴音が喘ぐ。
俊は自身を打ちつけながら琴音の首や手の甲、胸にキスの雨を降らせた。
「あぁ、もう、もう……イ、く」
琴音が腕を伸ばし、それを俊が掴むと互いの指を絡ませる。俊が舌を伸ばし胸の頂を舐めると琴音がそれを見てカッと顔の赤みが増した。同時に中も締まった。
「いいよ、一緒にいこう、あぁ、あぁ、琴音……好きだ」
「あ、あ、あたしも、好き──」
激しく打ちつけ始めると琴音の背中が反り、押し寄せる快感の渦から逃げられなくなった。
「い、く……」
最奥にむけて昂りを押し上げると俊と琴音はそのまま果てた……。
俊はまだ琴音の中に入ったまま、糸が切れた人形のように琴音に覆いかぶさる。息も荒れ、呼吸もままならない。
汗まみれになった顔を琴音が触れる。その顔は優しくて愛おしいくて、触れられただけで胸が焦げそうだ。二人は抱き合い眠りについた……。
◇
次の朝、琴音はシャワーを浴びると身体中についた赤いあざに苦笑いする。これは……まぁ、見えないとはいえ際どい位置のものもある。洗面台で服から見える痣を確認していると俊が後ろに立っていた。
「ごめん、つい……」
しばらく連絡を取っていなかったのは彼女ができたからだと思ったと琴音の口から聞かされた俊は朝から琴音を抱いた。自分の気持ちがもっとよく分かるようにと……。
「もう、十分わかりましたから……」
「あ、そうそう……」
俊が何かを持ち近づこうとする。その手にあるものに気づくと琴音は後退りする。
「いや、もうそれいいんじゃ……」
「イタズラの仕上げといえば……これだろ?」
琴音は額に肉と書かれないように部屋中を逃げ回った。二人のイタズラの攻防は続くようだ。
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