18 / 36
18.黒の日
しおりを挟む
結衣のノックの後牧田の声が聞こえた。ドアを開けると部屋の中は真っ暗だった。最初出会った日を思い出す。家具の配置が少し変わった気がする……もしかして随分と時が経ったのかもしれない。
「牧田、さん?」
「あぁ、ハハハ……先輩」
ソファーと壁の間に牧田が寄り掛かり座っていた。片方の膝を立てて項垂れている……。暗くてよく見えないが、床にはビール缶が何本も転がっていて、部屋中が酒臭いことに気付く。
(一体、何があったの……牧田くんが荒れている……)
「こんな日に会いに来てもらえるなんて……俺もラッキーだな」
ふらつく体でようやくドアの近くまでやってきた牧田は随分と呑んだようだ。黒のシャツに黒のパンツで黒豹みたいでよく似合っている。襟元のボタンが開けられて見える真っ赤な首と鎖骨がセクシーだ。
足元が不安定で危険だ。案の定ビールがシャツにかかる。皮膚に布地がくっつくのが不快なのだろう、シャツを掴むとあっという間に脱ぎ捨てる。
上半身裸の牧田がぼうっとした瞳で結衣を見るとゆっくり手を伸ばしガラスに触れる。結衣は息を飲むと自分の手をその手に重ねた。合わさると牧田はその手を握るように指を曲げた。ただそれだけなのに結衣はカッと顔が赤くなる。牧田の口元に目をやり柔らかそうな唇から、ゆっくり顎の髭と緩やかな丘の喉仏まで視線を送る。牧田は何も言わなかった。結衣が心配そうに自分を見つめている事に気がつき何かを呟いた……。
「◇@&〓∞◉×✳︎☆!~\$……だから◇@&〓∞◉×✳︎☆!~\$!!!?◇@&〓∞◉×✳︎☆!~\$──」
ほぼ全て聞こえなかった。牧田は悔しそうにしていたが諦めたかのようにガラスから離れる。寒かったようでブルっと体を震わせると隣の部屋から着るものを持ってきた。胸に斜めに走るトラックの列がコミカルで可愛い。
「この服も気に入ってるんです、本当に」
牧田は相当酔いが回っているようだ。そのまま横になり眠ってしまった。風邪をひかないように毛布を掛けてあげたいが何もしてあげられない。「おやすみなさい……」と呟きそっとドアを閉めた。
◇
「おはよう! 斉藤、今日も素敵だな! えぇ?」
「はぁ……なんですか今回は」
朝出勤するなり武田が結衣の肩を抱き寄せる。大体やましい事、頼みたい事があるときは武田はやけに距離が近い。木下も同じ思考なのでデザイナー全員がこの作戦を取ってくるのかもしれない。
武田が結衣の耳元に口を近づけて用件を言おうと口を開くがその続きは武田の「イテェ!」という叫び声で中断された。結衣が解放されて後ろを振り向くと牧田がファイルを片手に二人を見下ろしている。どうやらあのファイルの角で武田は殴られたようだ。呆れたように牧田はファイルを撫でている。
「セクハラですか? 不倫ですか? 最近は社会が厳しいんですからね」
「なんでそうなんだよ! 俺は奥さん一筋だよ!」
武田が牧田を殴るふりをすると牧田は距離を素早く取る。
「ったく……ってなわけで、斉藤お前今晩代わりに出てくれ、慈善パーティ。俺以外家族みんなダウンしたんだ……」
武田の言葉に一瞬疑問符が頭の上に飛ぶ。理解できた時には青ざめるがすでに武田は部屋へと逃げた後だった。残されたのは結衣と牧田だけだった。
「……俺も行きますから、先輩も行きましょう」
結衣の目をまっすぐ見てそう言った牧田は五年後の牧田の瞳とそっくりだった。いつのまに彼はこんな顔をするようになったのか。
その日は時が過ぎるのが早かった。坂上はパーティという事もあり朝から気合が入っていた。夕方には美容室に行くと言っていたが、黒髪をきれいに巻き上げ、黒のタイトなドレスに赤いルージュをつけ、お色気ムンムンな女性になって戻ってきた。いつもの坂上はタイトなスーツやヒールを履くものの、黒縁眼鏡をかけて髪も後ろに結ぶだけで薄化粧だ。再び会社に現れた時坂上と気づかずに木下が口笛を吹いたのを結衣は見ていた。
「お待たせ」
胸元が開いているわけではないがグラマラスな体はどう頑張っても隠せるものではないらしい。横であんぐりと口を開けていた木下は「参ったな……」といって苦笑いをしていた。
結衣は持っていた白のレースのワンピースを着ていた。髪は短いのでそのまま耳にかけてある。皮膚が弱くアクセサリーはつけないのであまりに地味な装いになってしまった。坂上の横に立っていればなおのことだろう。
「準備できましたか?」
着替え終わった牧田が部屋から出てきて二人に声を掛ける。ここでも木下は口笛が出てしまっている。
牧田はライトグレーの光沢のあるスーツに襟元の紫と黒のシャツが映えている。茶髪の髪も片方を後ろに流し、まさしくホストの様な色気がある。
(す、すごい……)
普段とあまりにも違いすぎて直視できないでいると坂上が結衣の耳元で囁く。
「ああしてればイイ男ね」
「…………」
牧田が結衣に目をやるとすぐに逸らす。坂上に比べるとさすがに地味なのはどうしようもない。
少し落ち込んでいると牧田は一度部屋に戻るとすぐに出てきた。結衣の前に立つと「失礼します」と言い髪を掬った。カチッという音と共に何かが髪に付けられた感覚がした。
「あら。いいじゃない」
坂上が覗き込むと満足そうに微笑む。手鏡を取り出し確認してみると無垢材で作られた組子細工のような髪飾りだった。中央に彫刻で彫られた花が乗っていている。蜜蝋が塗り込まれていて木の表面が優しい。
「ありがとうございます……」
「いや、たまたま持っていたから……」
削られたその花は結衣が血だらけになりながら掘り上げた【影花】の花の一種だ。誰も知らないはずなのに……。目頭が熱くなるのを感じたが瞬きをして押し戻す。泣いている暇はない。
必死に堪える姿を牧田は見ていた。あの髪飾りは牧田が作ったものだった。
【影花】の真実を知りどうしても手元に持たせてやりたくていつか渡せる日が来たらと作っていた。さすがに結衣の方が精巧な花を彫れるが、彼女が刀を持つ日はいつになるか分からない。こんなに早く渡せる日が来るとは思っても見なかったがあんなに喜んで貰えてよかった。
「……よかったねぇ。牧田」
木下が勢いよく牧田の肩を抱く。この男のこういう絡み方は良くないことが多い。パーティに行くつもりがないので木下はライダースを着ている。側から見たらガラの悪い二人組だろう。
「何が、ですか」
「またまた……指、絆創膏どうしちゃったの?」
拳を丸めて隠すが時すでに遅し、嫌な男に捕まってしまったようだ。
大体アンティーク部の連中は鋭い人間が多すぎる。木下を無視して腕時計を見ると結衣たちに声を掛ける。三人は会場へと出発した。
「牧田、さん?」
「あぁ、ハハハ……先輩」
ソファーと壁の間に牧田が寄り掛かり座っていた。片方の膝を立てて項垂れている……。暗くてよく見えないが、床にはビール缶が何本も転がっていて、部屋中が酒臭いことに気付く。
(一体、何があったの……牧田くんが荒れている……)
「こんな日に会いに来てもらえるなんて……俺もラッキーだな」
ふらつく体でようやくドアの近くまでやってきた牧田は随分と呑んだようだ。黒のシャツに黒のパンツで黒豹みたいでよく似合っている。襟元のボタンが開けられて見える真っ赤な首と鎖骨がセクシーだ。
足元が不安定で危険だ。案の定ビールがシャツにかかる。皮膚に布地がくっつくのが不快なのだろう、シャツを掴むとあっという間に脱ぎ捨てる。
上半身裸の牧田がぼうっとした瞳で結衣を見るとゆっくり手を伸ばしガラスに触れる。結衣は息を飲むと自分の手をその手に重ねた。合わさると牧田はその手を握るように指を曲げた。ただそれだけなのに結衣はカッと顔が赤くなる。牧田の口元に目をやり柔らかそうな唇から、ゆっくり顎の髭と緩やかな丘の喉仏まで視線を送る。牧田は何も言わなかった。結衣が心配そうに自分を見つめている事に気がつき何かを呟いた……。
「◇@&〓∞◉×✳︎☆!~\$……だから◇@&〓∞◉×✳︎☆!~\$!!!?◇@&〓∞◉×✳︎☆!~\$──」
ほぼ全て聞こえなかった。牧田は悔しそうにしていたが諦めたかのようにガラスから離れる。寒かったようでブルっと体を震わせると隣の部屋から着るものを持ってきた。胸に斜めに走るトラックの列がコミカルで可愛い。
「この服も気に入ってるんです、本当に」
牧田は相当酔いが回っているようだ。そのまま横になり眠ってしまった。風邪をひかないように毛布を掛けてあげたいが何もしてあげられない。「おやすみなさい……」と呟きそっとドアを閉めた。
◇
「おはよう! 斉藤、今日も素敵だな! えぇ?」
「はぁ……なんですか今回は」
朝出勤するなり武田が結衣の肩を抱き寄せる。大体やましい事、頼みたい事があるときは武田はやけに距離が近い。木下も同じ思考なのでデザイナー全員がこの作戦を取ってくるのかもしれない。
武田が結衣の耳元に口を近づけて用件を言おうと口を開くがその続きは武田の「イテェ!」という叫び声で中断された。結衣が解放されて後ろを振り向くと牧田がファイルを片手に二人を見下ろしている。どうやらあのファイルの角で武田は殴られたようだ。呆れたように牧田はファイルを撫でている。
「セクハラですか? 不倫ですか? 最近は社会が厳しいんですからね」
「なんでそうなんだよ! 俺は奥さん一筋だよ!」
武田が牧田を殴るふりをすると牧田は距離を素早く取る。
「ったく……ってなわけで、斉藤お前今晩代わりに出てくれ、慈善パーティ。俺以外家族みんなダウンしたんだ……」
武田の言葉に一瞬疑問符が頭の上に飛ぶ。理解できた時には青ざめるがすでに武田は部屋へと逃げた後だった。残されたのは結衣と牧田だけだった。
「……俺も行きますから、先輩も行きましょう」
結衣の目をまっすぐ見てそう言った牧田は五年後の牧田の瞳とそっくりだった。いつのまに彼はこんな顔をするようになったのか。
その日は時が過ぎるのが早かった。坂上はパーティという事もあり朝から気合が入っていた。夕方には美容室に行くと言っていたが、黒髪をきれいに巻き上げ、黒のタイトなドレスに赤いルージュをつけ、お色気ムンムンな女性になって戻ってきた。いつもの坂上はタイトなスーツやヒールを履くものの、黒縁眼鏡をかけて髪も後ろに結ぶだけで薄化粧だ。再び会社に現れた時坂上と気づかずに木下が口笛を吹いたのを結衣は見ていた。
「お待たせ」
胸元が開いているわけではないがグラマラスな体はどう頑張っても隠せるものではないらしい。横であんぐりと口を開けていた木下は「参ったな……」といって苦笑いをしていた。
結衣は持っていた白のレースのワンピースを着ていた。髪は短いのでそのまま耳にかけてある。皮膚が弱くアクセサリーはつけないのであまりに地味な装いになってしまった。坂上の横に立っていればなおのことだろう。
「準備できましたか?」
着替え終わった牧田が部屋から出てきて二人に声を掛ける。ここでも木下は口笛が出てしまっている。
牧田はライトグレーの光沢のあるスーツに襟元の紫と黒のシャツが映えている。茶髪の髪も片方を後ろに流し、まさしくホストの様な色気がある。
(す、すごい……)
普段とあまりにも違いすぎて直視できないでいると坂上が結衣の耳元で囁く。
「ああしてればイイ男ね」
「…………」
牧田が結衣に目をやるとすぐに逸らす。坂上に比べるとさすがに地味なのはどうしようもない。
少し落ち込んでいると牧田は一度部屋に戻るとすぐに出てきた。結衣の前に立つと「失礼します」と言い髪を掬った。カチッという音と共に何かが髪に付けられた感覚がした。
「あら。いいじゃない」
坂上が覗き込むと満足そうに微笑む。手鏡を取り出し確認してみると無垢材で作られた組子細工のような髪飾りだった。中央に彫刻で彫られた花が乗っていている。蜜蝋が塗り込まれていて木の表面が優しい。
「ありがとうございます……」
「いや、たまたま持っていたから……」
削られたその花は結衣が血だらけになりながら掘り上げた【影花】の花の一種だ。誰も知らないはずなのに……。目頭が熱くなるのを感じたが瞬きをして押し戻す。泣いている暇はない。
必死に堪える姿を牧田は見ていた。あの髪飾りは牧田が作ったものだった。
【影花】の真実を知りどうしても手元に持たせてやりたくていつか渡せる日が来たらと作っていた。さすがに結衣の方が精巧な花を彫れるが、彼女が刀を持つ日はいつになるか分からない。こんなに早く渡せる日が来るとは思っても見なかったがあんなに喜んで貰えてよかった。
「……よかったねぇ。牧田」
木下が勢いよく牧田の肩を抱く。この男のこういう絡み方は良くないことが多い。パーティに行くつもりがないので木下はライダースを着ている。側から見たらガラの悪い二人組だろう。
「何が、ですか」
「またまた……指、絆創膏どうしちゃったの?」
拳を丸めて隠すが時すでに遅し、嫌な男に捕まってしまったようだ。
大体アンティーク部の連中は鋭い人間が多すぎる。木下を無視して腕時計を見ると結衣たちに声を掛ける。三人は会場へと出発した。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
【完結】殿下は私を溺愛してくれますが、あなたの“真実の愛”の相手は私ではありません
Rohdea
恋愛
──私は“彼女”の身代わり。
彼が今も愛しているのは亡くなった元婚約者の王女様だけだから──……
公爵令嬢のユディットは、王太子バーナードの婚約者。
しかし、それは殿下の婚約者だった隣国の王女が亡くなってしまい、
国内の令嬢の中から一番身分が高い……それだけの理由で新たに選ばれただけ。
バーナード殿下はユディットの事をいつも優しく、大切にしてくれる。
だけど、その度にユディットの心は苦しくなっていく。
こんな自分が彼の婚約者でいていいのか。
自分のような理由で互いの気持ちを無視して決められた婚約者は、
バーナードが再び心惹かれる“真実の愛”の相手を見つける邪魔になっているだけなのでは?
そんな心揺れる日々の中、
二人の前に、亡くなった王女とそっくりの女性が現れる。
実は、王女は襲撃の日、こっそり逃がされていて実は生きている……
なんて噂もあって────
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
早稲 アカ
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
王妃となったアンゼリカ
わらびもち
恋愛
婚約者を責め立て鬱状態へと追い込んだ王太子。
そんな彼の新たな婚約者へと選ばれたグリフォン公爵家の息女アンゼリカ。
彼女は国王と王太子を相手にこう告げる。
「ひとつ条件を呑んで頂けるのでしたら、婚約をお受けしましょう」
※以前の作品『フランチェスカ王女の婿取り』『貴方といると、お茶が不味い』が先の恋愛小説大賞で奨励賞に選ばれました。
これもご投票頂いた皆様のおかげです! 本当にありがとうございました!
溺愛ダーリンと逆シークレットベビー
葉月とに
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。
立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。
優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?
きみの愛なら疑わない
秋葉なな
恋愛
花嫁が消えたバージンロードで虚ろな顔したあなたに私はどう償えばいいのでしょう
花嫁の共犯者 × 結婚式で花嫁に逃げられた男
「僕を愛さない女に興味はないよ」
「私はあなたの前から消えたりしない」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる