34 / 100
.7 年の差カップル
34 二十歳の誕生日
しおりを挟む
そんなわけで、晴れて恋人同士になった俺と礼奈やったけど、その後は俺の引っ越しがあったり、礼奈もバイトが急がしかったりで、早々デートらしいデートもできへん。
残念ではあるけど、それぞれの生活があるわけやし仕方ないことや。
その上、礼奈の二十歳の誕生日であるホワイトデーも、あえて別々に過ごす提案をした。
なんでて、やっぱり子どもと酒を酌み交わす、ちゅうんは親の夢やからな。末っ子ならなおのこと、政人も彩乃さんも感慨無量なんやないやろかと思うたわけや。
その提案を口にしたのは、礼奈ら兄妹が引っ越しの手伝いをしてくれたときやった。礼奈はちょっと残念そうやったけど(しゅんとしてはったのほんまかわいかった)、俺の説明を聞けばそれもそうだとうなずいて、また別の日に祝うことで納得してはった。
いやー、我ながらなかなかいい提案をしたもんや。政人もきっと俺に感謝するに違いない――いや、感謝せぇよ!
そう独りごちながら、夜になるとビール片手にひとり酒を始めた。
礼奈から電話があったのは、一缶飲み終える頃や。
「なんや、もう夕飯終わったんか?」
『うん』
うなずく礼奈に、「そうか」と鷹揚に答える。機嫌のよさから飲酒してることを言い当てられて、礼奈も健人同様鋭いなぁと舌を巻く。
一瞬、沈黙が落ちたと思ったら、
『栄太兄』
呼ばれて、どきりとした。ろれつが回らんほどではないけど、飲んだからやろうか、電話越しだからやろうか……どことなく息づかいが色っぽいような……いや、あかん、そんなこと思てたら引かれるわ。
「なんや?」
あえて明るく答えると、礼奈が吐息の合間から、小さな言葉が聞こえた。
『……すき』
一瞬、呼吸が止まった。
はふっ、と変な呼気を吐いて、ははっと笑う。
「何や、急に。びっくりするやん」
どうにか取りつくろったものの、あかんわ、声が妙に乾いてはる。
なんやこれ、頭が沸騰しそうや。こんなん――礼奈のやつ、どんな顔して言うてたんやろ。見たい。見れへんのがつらい。
天使のようなつぶらな瞳が、俺をじっと見上げている様を想像して身もだえる。あああああ、あかん。反則や。動悸が激しすぎて心臓が痛い。片手で目を押さえて息を潜める。
『急じゃないもん』
ぶーたれたような礼奈の声。
――なんや、こいつ、酔ったら甘えたになるタイプか? かわええな! 俺を殺す気か!?
電話一本で殺し屋になれるやん、えらい才能やな!
湧いてきた脳がつらい。心臓の震えがつらい。
『今日……みんなもいっぱい飲んで』
たどたどしい声がぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。胸がきゅんきゅん通り越してぎゅんぎゅん言うてる。呼吸、呼吸――呼吸せな死ぬで俺。
『お母さん、へろへろになって』
「へえ。よっぽど嬉しかったんやな」
『そんで、お父さんに抱き着いてて』
……抱きつい……へぇ……。
『ずるいなって。お母さん、いつでもぎゅーってできて、ずるい』
ず、ずるいって……そ、それって……。
『だって、ずるい。私は栄太兄と全然会えないのに、お母さんとお父さんはいつでも会えるじゃん。ずるい。ずるすぎる』
栄太兄がうちに住んじゃえばいいのに。そんなことを言う礼奈に、それよりお前がこっちに住む方が現実的やで、なんて笑うと、礼奈はふっと言葉を止めて、
『……栄太兄ぃ』
「なんや」
『すき』
ああぁーもう! その舌っ足らずな言い方、あかんねん! 電話口だから余計、囁くような感じになるやん! 俺のムスコが反応してまうやん!!
「……それ、さっきも聞いたで」
『だって、言いたいんだもん。すきだよ。だいすき』
「礼奈、分かった、分かったから――」
『わかってない』
あいたい。すき。えいたにい。
礼奈の剥き出しの言葉が、鼓膜一枚越しに脳を直接揺さぶってくる。
あかん、ちょっと――待って――こんな。
ついこないだまで、思春期で目すら合わせてくれへんかった子が。
なんでこんな、ストレートにぶつけてくるんやろ。
ツンデレにしても極端過ぎやん……心臓痛いんやけど? ほんま、つら……。
「あんまり……かわいいこと言うなや」
顔、あっつ。絶対、今俺、顔真っ赤やで。こんなん――誰にも、見せられへん。
「お、俺かて――好きやで。せやから、その……」
とりつくろうように、モゴモゴ言う。せやから勘弁してや。もう、心臓暴れまくって大変やねん。これまで余生を過ごすつもりでのんびりしてた心臓が、無理矢理ランニングマシーンに乗せられてるみたいに動いとるもん。
『もっかい、言って。……すき、って、もっかい、いって』
だ――――っ! かわええ!! 反則なくらいかわええ!!!!
内心身もだえながら、どうにか冷静さを取りつくろう。と、とにかく、礼奈が満足せな終わらんのやろ。
せやったら――
乾いた唇を舌で濡らして、覚悟を決めて口を開いた。
「好きやで、礼奈」
――おっかしいな。
こんなん、元カノには平気で言うてた気ぃするのに。
なんでこんな、口にする度に、苦しくて、恥ずかしくて、切ないんやろ。
礼奈が電話の向こうで、嬉しそうに笑う。
きっとほんまに幸せそうに笑ってはるんやろうな。
そう思うような空気が、一層俺を切なくさせて――息を止める。
俺かて……会いたいで、礼奈。
会って……その笑顔を見て、声を直接聞いて――
手を繋いで抱き寄せて、その身体を腕の中に閉じ込めたい。
じりじりと胸を焼く感情をもて余しながら、おやすみ、と言い合って電話を切った。
ふぅ……どうにか、やりきっ――……?
意識しないようにしてた下腹部の痛みに、おずおずと下を確認した。
そこには――自分の役目を思い出したムスコが、ギンギンに力をみなぎらせている。
――電話で興奮するとか、こんなん変態やんか……!!
もういややこんなん、と座卓に突っ伏すも、短パンに圧迫されてうっとうめく。
――このムスコをどうしたものか。
そうして、春の夜は更けていく。
残念ではあるけど、それぞれの生活があるわけやし仕方ないことや。
その上、礼奈の二十歳の誕生日であるホワイトデーも、あえて別々に過ごす提案をした。
なんでて、やっぱり子どもと酒を酌み交わす、ちゅうんは親の夢やからな。末っ子ならなおのこと、政人も彩乃さんも感慨無量なんやないやろかと思うたわけや。
その提案を口にしたのは、礼奈ら兄妹が引っ越しの手伝いをしてくれたときやった。礼奈はちょっと残念そうやったけど(しゅんとしてはったのほんまかわいかった)、俺の説明を聞けばそれもそうだとうなずいて、また別の日に祝うことで納得してはった。
いやー、我ながらなかなかいい提案をしたもんや。政人もきっと俺に感謝するに違いない――いや、感謝せぇよ!
そう独りごちながら、夜になるとビール片手にひとり酒を始めた。
礼奈から電話があったのは、一缶飲み終える頃や。
「なんや、もう夕飯終わったんか?」
『うん』
うなずく礼奈に、「そうか」と鷹揚に答える。機嫌のよさから飲酒してることを言い当てられて、礼奈も健人同様鋭いなぁと舌を巻く。
一瞬、沈黙が落ちたと思ったら、
『栄太兄』
呼ばれて、どきりとした。ろれつが回らんほどではないけど、飲んだからやろうか、電話越しだからやろうか……どことなく息づかいが色っぽいような……いや、あかん、そんなこと思てたら引かれるわ。
「なんや?」
あえて明るく答えると、礼奈が吐息の合間から、小さな言葉が聞こえた。
『……すき』
一瞬、呼吸が止まった。
はふっ、と変な呼気を吐いて、ははっと笑う。
「何や、急に。びっくりするやん」
どうにか取りつくろったものの、あかんわ、声が妙に乾いてはる。
なんやこれ、頭が沸騰しそうや。こんなん――礼奈のやつ、どんな顔して言うてたんやろ。見たい。見れへんのがつらい。
天使のようなつぶらな瞳が、俺をじっと見上げている様を想像して身もだえる。あああああ、あかん。反則や。動悸が激しすぎて心臓が痛い。片手で目を押さえて息を潜める。
『急じゃないもん』
ぶーたれたような礼奈の声。
――なんや、こいつ、酔ったら甘えたになるタイプか? かわええな! 俺を殺す気か!?
電話一本で殺し屋になれるやん、えらい才能やな!
湧いてきた脳がつらい。心臓の震えがつらい。
『今日……みんなもいっぱい飲んで』
たどたどしい声がぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。胸がきゅんきゅん通り越してぎゅんぎゅん言うてる。呼吸、呼吸――呼吸せな死ぬで俺。
『お母さん、へろへろになって』
「へえ。よっぽど嬉しかったんやな」
『そんで、お父さんに抱き着いてて』
……抱きつい……へぇ……。
『ずるいなって。お母さん、いつでもぎゅーってできて、ずるい』
ず、ずるいって……そ、それって……。
『だって、ずるい。私は栄太兄と全然会えないのに、お母さんとお父さんはいつでも会えるじゃん。ずるい。ずるすぎる』
栄太兄がうちに住んじゃえばいいのに。そんなことを言う礼奈に、それよりお前がこっちに住む方が現実的やで、なんて笑うと、礼奈はふっと言葉を止めて、
『……栄太兄ぃ』
「なんや」
『すき』
ああぁーもう! その舌っ足らずな言い方、あかんねん! 電話口だから余計、囁くような感じになるやん! 俺のムスコが反応してまうやん!!
「……それ、さっきも聞いたで」
『だって、言いたいんだもん。すきだよ。だいすき』
「礼奈、分かった、分かったから――」
『わかってない』
あいたい。すき。えいたにい。
礼奈の剥き出しの言葉が、鼓膜一枚越しに脳を直接揺さぶってくる。
あかん、ちょっと――待って――こんな。
ついこないだまで、思春期で目すら合わせてくれへんかった子が。
なんでこんな、ストレートにぶつけてくるんやろ。
ツンデレにしても極端過ぎやん……心臓痛いんやけど? ほんま、つら……。
「あんまり……かわいいこと言うなや」
顔、あっつ。絶対、今俺、顔真っ赤やで。こんなん――誰にも、見せられへん。
「お、俺かて――好きやで。せやから、その……」
とりつくろうように、モゴモゴ言う。せやから勘弁してや。もう、心臓暴れまくって大変やねん。これまで余生を過ごすつもりでのんびりしてた心臓が、無理矢理ランニングマシーンに乗せられてるみたいに動いとるもん。
『もっかい、言って。……すき、って、もっかい、いって』
だ――――っ! かわええ!! 反則なくらいかわええ!!!!
内心身もだえながら、どうにか冷静さを取りつくろう。と、とにかく、礼奈が満足せな終わらんのやろ。
せやったら――
乾いた唇を舌で濡らして、覚悟を決めて口を開いた。
「好きやで、礼奈」
――おっかしいな。
こんなん、元カノには平気で言うてた気ぃするのに。
なんでこんな、口にする度に、苦しくて、恥ずかしくて、切ないんやろ。
礼奈が電話の向こうで、嬉しそうに笑う。
きっとほんまに幸せそうに笑ってはるんやろうな。
そう思うような空気が、一層俺を切なくさせて――息を止める。
俺かて……会いたいで、礼奈。
会って……その笑顔を見て、声を直接聞いて――
手を繋いで抱き寄せて、その身体を腕の中に閉じ込めたい。
じりじりと胸を焼く感情をもて余しながら、おやすみ、と言い合って電話を切った。
ふぅ……どうにか、やりきっ――……?
意識しないようにしてた下腹部の痛みに、おずおずと下を確認した。
そこには――自分の役目を思い出したムスコが、ギンギンに力をみなぎらせている。
――電話で興奮するとか、こんなん変態やんか……!!
もういややこんなん、と座卓に突っ伏すも、短パンに圧迫されてうっとうめく。
――このムスコをどうしたものか。
そうして、春の夜は更けていく。
0
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
騎士団長の欲望に今日も犯される
シェルビビ
恋愛
ロレッタは小さい時から前世の記憶がある。元々伯爵令嬢だったが両親が投資話で大失敗し、没落してしまったため今は平民。前世の知識を使ってお金持ちになった結果、一家離散してしまったため前世の知識を使うことをしないと決意した。
就職先は騎士団内の治癒師でいい環境だったが、ルキウスが男に襲われそうになっている時に助けた結果纏わりつかれてうんざりする日々。
ある日、お地蔵様にお願いをした結果ルキウスが全裸に見えてしまった。
しかし、二日目にルキウスが分身して周囲から見えない分身にエッチな事をされる日々が始まった。
無視すればいつかは収まると思っていたが、分身は見えていないと分かると行動が大胆になっていく。
文章を付け足しています。すいません
美貌の騎士団長は逃げ出した妻を甘い執愛で絡め取る
束原ミヤコ
恋愛
旧題:夫の邪魔になりたくないと家から逃げたら連れ戻されてひたすら愛されるようになりました
ラティス・オルゲンシュタットは、王国の七番目の姫である。
幻獣種の血が流れている幻獣人である、王国騎士団団長シアン・ウェルゼリアに、王を守った褒章として十五で嫁ぎ、三年。
シアンは隣国との戦争に出かけてしまい、嫁いでから話すこともなければ初夜もまだだった。
そんなある日、シアンの恋人という女性があらわれる。
ラティスが邪魔で、シアンは家に戻らない。シアンはずっとその女性の家にいるらしい。
そう告げられて、ラティスは家を出ることにした。
邪魔なのなら、いなくなろうと思った。
そんなラティスを追いかけ捕まえて、シアンは家に連れ戻す。
そして、二度と逃げないようにと、監禁して調教をはじめた。
無知な姫を全力で可愛がる差別種半人外の騎士団長の話。
冷徹御曹司と極上の一夜に溺れたら愛を孕みました
せいとも
恋愛
旧題:運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜
神楽坂グループ傘下『田崎ホールディングス』の創業50周年パーティーが開催された。
舞台で挨拶するのは、専務の田崎悠太だ。
専務の秘書で彼女の月島さくらは、会場で挨拶を聞いていた。
そこで、今の瞬間まで彼氏だと思っていた悠太の口から、別の女性との婚約が発表された。
さくらは、訳が分からずショックを受け会場を後にする。
その様子を見ていたのが、神楽坂グループの御曹司で、社長の怜だった。
海外出張から一時帰国して、パーティーに出席していたのだ。
会場から出たさくらを追いかけ、忘れさせてやると一夜の関係をもつ。
一生をさくらと共にしようと考えていた怜と、怜とは一夜の関係だと割り切り前に進むさくらとの、長い長いすれ違いが始まる。
再会の日は……。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
運命の歯車が壊れるとき
和泉鷹央
恋愛
戦争に行くから、君とは結婚できない。
恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。
他の投稿サイトでも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる