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本編
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その夜、契約したばかりのウィークリーマンションで仕事をしていた冬彦に、あゆみから電話があった。
『小野田くん……大丈夫?』
「何が」
言いながら、ふと気になって言葉を継ぐ。
「今、家?」
『うん、私はそうだけど……』
そっちは、と聞かれて、ウィークリーマンション、と答えた。あゆみが苦笑する気配がする。
『仲直りはまだなのね』
「半ば勘当だね。俺に弁明の余地なし」
『それーー写真が関係してるの?』
あゆみの言葉に、冬彦が一瞬言葉を止める。あゆみが気遣うような声で続けた。
『うちの学校に、私宛てに届いてて。小野田くんが、この前キスしてたあの女の子と写ってる写真』
「……どういう?」
『……ホテルに入るとこ』
冬彦は眉を寄せ、ため息をついた。あゆみがおずおずと口を開く。
『でも、そんなの、わざわざ私に送り付けて来る方がおかしいじゃない? だから、何か変なことに巻き込まれてるんじゃないかなって……仕事的にも、ほら……なんかあるかもしれないなって……心配になって』
あゆみは冬彦を気遣うような口調を変えない。
冬彦は苦笑しつつ、額をおさえた。
何も言わなくとも、あゆみは冬彦を信じてくれる。冷静に考え、気遣かってくれる。
ーー親と違って。
『大丈夫なの?』
あゆみに問われて、冬彦はああ、と曖昧にあいづちを打った。
「……心配、かけてごめん」
『別に、そんなの、いいんだけど……』
あゆみが困ったように言う。
『私が小野田くんの心配するのは、趣味みたいな、習慣みたいな、もんだし』
その言いぶりに、冬彦は笑った。
小さくあがった笑い声に、あゆみが戸惑った気配がする。
冬彦の逆立っていた心は、あゆみの思いやりに触れてあっさり滑らかになっていた。
ほかほかとした温かさすら覚えて、微笑む。
「……あゆみ」
『うん……?』
「……抱きたい」
あゆみが、ごほっ、とむせた。
冬彦は喉の奥でくつくつ笑う。
『も、もぉ。す、すぐそうやって、人のことからかって』
「からかってないよ。素直な気持ち。だってあゆみのこと好きだもん」
『だ、だからそういうの、なし!』
あゆみがうろたえる声が、冬彦の心をぎゅと締め付ける。
苦しいほどに、狂おしいほどに。
冷水を浴びせかけられた心は、ひたすら、あゆみの温もりを求める。
それでも、巻き込むわけにはいかない。
冬彦の問題を解決せずに、彼女に縋るわけには行かなかった。
冬彦は虚空に手を伸ばし、握る。
そこにあゆみが掴めるわけもないのに。
そう自嘲して目を閉じる。
口元には笑みを浮かべつつ、涙が込み上げそうだった。
「……あゆみ」
『何よぅ』
「愛してる」
一緒にいたいんだ。
ただ、それだけなんだ。
互いに温もりを感じて、優しさを分け合って、隣を歩いて、笑って、一緒にご飯を食べて、抱き合って眠って、そうして老いて行くーーそんな生活が送れたら、なんて幸せなんだろう、と、
(俺に、その資格は、あるのか?)
渦巻く疑問は、肉体的に離れたままのあゆみとの距離を嘲笑う。冬彦を不安に陥れる。幸せ、を掴みたいと思いながらも、その幸せが同時に彼女の不幸となる可能性に恐怖する。
(すでに、巻き込んでる)
一介の中学校教諭を。
くだらない女の思惑に。
それは間違いなく、冬彦のせいだ。
『……小野田……くん』
不意に黙り込んだ冬彦を、気遣うような声がする。
女にしては、落ち着いた声。
『冬彦、くん?』
名前を呼ぶとき、その声は、少し照れ臭そうな響きを帯びる。
その照れにあゆみの想いを感じ、冬彦は安堵するのだ。
愛おしさが胸中を満たす。
じわじわと温かく。
そしてそれは、力にもなりえる。
愛を伝えられる人と出会えただけでも、充分、幸せじゃないか。
虚空に伸ばした手を額に引き寄せる。
空調をつけずにいたからか、額はわずかに、汗ばんでいた。
「……あゆみを、これ以上巻き込みたくないから」
あゆみが困惑する気配がした。
「他にも何かあったら、連絡して。一人で抱えないで、必ずーー」
守るよ、と。
俺が君を守るよと、言い切れたら、どれだけいいだろう。
そう思って、自嘲する。
三十年間生きてきた自分は、今まで気付かなかった。
手枷足枷が、幾重にも絡まり合って冬彦を捕らえつづけていたことなど。
それだけ、与えられる生き方に甘んじてきたということだ。
梨華から、そして小野田家から、あゆみへ危害が及ばない状態に持って行くには、どうしたらいいのかーー
あゆみが、電話の向こうで笑った。
『そっちこそ』
冬彦ははっと我に返って、あゆみの次の言葉を待つ。
『そっちこそ、一人で抱え込まないでね。もっと甘えていいのよ』
言って、あゆみはくつくつ笑った。
『まさか、大人になってから言えると思ってなかった』
その笑いは満足げだ。
『ようやく言えた。小野田くんに、一番言いたかったこと』
冬彦は一瞬、視界が歪んだのを感じて目を閉じた。
震える息を吐き出し、笑う。
「……ずるいよ」
『何が?』
「あゆみはずるい」
『どうして』
「そんなこと、言われたら」
冬彦は一瞬口を閉じ、また笑った。
「……どうしても、あゆみが欲しくなる」
あゆみは笑った。
私はモノじゃないよ。
もちろん分かってる、と冬彦は答えた。
だから、代わりがないんだ。
あゆみがいいんだ。
あゆみじゃなきゃ、駄目なんだ。
あゆみがいなければ、きっと俺は駄目になる。
伯父の言う、親父のコピーを生きるだけだ。
そう言うのはあまりに自分勝手に思えて、冬彦は黙った。
気を利かせたあゆみに問われるまま、互いが過ごした一日の話を少しして、電話を切った。
ささくれ立っていた気持ちは、あゆみとの会話を終えるとすっかり滑らかになっている。
冬彦は自分のまぶたを両てのひらで覆い、どこか満足感を覚えながら息を吐き出した。
『小野田くん……大丈夫?』
「何が」
言いながら、ふと気になって言葉を継ぐ。
「今、家?」
『うん、私はそうだけど……』
そっちは、と聞かれて、ウィークリーマンション、と答えた。あゆみが苦笑する気配がする。
『仲直りはまだなのね』
「半ば勘当だね。俺に弁明の余地なし」
『それーー写真が関係してるの?』
あゆみの言葉に、冬彦が一瞬言葉を止める。あゆみが気遣うような声で続けた。
『うちの学校に、私宛てに届いてて。小野田くんが、この前キスしてたあの女の子と写ってる写真』
「……どういう?」
『……ホテルに入るとこ』
冬彦は眉を寄せ、ため息をついた。あゆみがおずおずと口を開く。
『でも、そんなの、わざわざ私に送り付けて来る方がおかしいじゃない? だから、何か変なことに巻き込まれてるんじゃないかなって……仕事的にも、ほら……なんかあるかもしれないなって……心配になって』
あゆみは冬彦を気遣うような口調を変えない。
冬彦は苦笑しつつ、額をおさえた。
何も言わなくとも、あゆみは冬彦を信じてくれる。冷静に考え、気遣かってくれる。
ーー親と違って。
『大丈夫なの?』
あゆみに問われて、冬彦はああ、と曖昧にあいづちを打った。
「……心配、かけてごめん」
『別に、そんなの、いいんだけど……』
あゆみが困ったように言う。
『私が小野田くんの心配するのは、趣味みたいな、習慣みたいな、もんだし』
その言いぶりに、冬彦は笑った。
小さくあがった笑い声に、あゆみが戸惑った気配がする。
冬彦の逆立っていた心は、あゆみの思いやりに触れてあっさり滑らかになっていた。
ほかほかとした温かさすら覚えて、微笑む。
「……あゆみ」
『うん……?』
「……抱きたい」
あゆみが、ごほっ、とむせた。
冬彦は喉の奥でくつくつ笑う。
『も、もぉ。す、すぐそうやって、人のことからかって』
「からかってないよ。素直な気持ち。だってあゆみのこと好きだもん」
『だ、だからそういうの、なし!』
あゆみがうろたえる声が、冬彦の心をぎゅと締め付ける。
苦しいほどに、狂おしいほどに。
冷水を浴びせかけられた心は、ひたすら、あゆみの温もりを求める。
それでも、巻き込むわけにはいかない。
冬彦の問題を解決せずに、彼女に縋るわけには行かなかった。
冬彦は虚空に手を伸ばし、握る。
そこにあゆみが掴めるわけもないのに。
そう自嘲して目を閉じる。
口元には笑みを浮かべつつ、涙が込み上げそうだった。
「……あゆみ」
『何よぅ』
「愛してる」
一緒にいたいんだ。
ただ、それだけなんだ。
互いに温もりを感じて、優しさを分け合って、隣を歩いて、笑って、一緒にご飯を食べて、抱き合って眠って、そうして老いて行くーーそんな生活が送れたら、なんて幸せなんだろう、と、
(俺に、その資格は、あるのか?)
渦巻く疑問は、肉体的に離れたままのあゆみとの距離を嘲笑う。冬彦を不安に陥れる。幸せ、を掴みたいと思いながらも、その幸せが同時に彼女の不幸となる可能性に恐怖する。
(すでに、巻き込んでる)
一介の中学校教諭を。
くだらない女の思惑に。
それは間違いなく、冬彦のせいだ。
『……小野田……くん』
不意に黙り込んだ冬彦を、気遣うような声がする。
女にしては、落ち着いた声。
『冬彦、くん?』
名前を呼ぶとき、その声は、少し照れ臭そうな響きを帯びる。
その照れにあゆみの想いを感じ、冬彦は安堵するのだ。
愛おしさが胸中を満たす。
じわじわと温かく。
そしてそれは、力にもなりえる。
愛を伝えられる人と出会えただけでも、充分、幸せじゃないか。
虚空に伸ばした手を額に引き寄せる。
空調をつけずにいたからか、額はわずかに、汗ばんでいた。
「……あゆみを、これ以上巻き込みたくないから」
あゆみが困惑する気配がした。
「他にも何かあったら、連絡して。一人で抱えないで、必ずーー」
守るよ、と。
俺が君を守るよと、言い切れたら、どれだけいいだろう。
そう思って、自嘲する。
三十年間生きてきた自分は、今まで気付かなかった。
手枷足枷が、幾重にも絡まり合って冬彦を捕らえつづけていたことなど。
それだけ、与えられる生き方に甘んじてきたということだ。
梨華から、そして小野田家から、あゆみへ危害が及ばない状態に持って行くには、どうしたらいいのかーー
あゆみが、電話の向こうで笑った。
『そっちこそ』
冬彦ははっと我に返って、あゆみの次の言葉を待つ。
『そっちこそ、一人で抱え込まないでね。もっと甘えていいのよ』
言って、あゆみはくつくつ笑った。
『まさか、大人になってから言えると思ってなかった』
その笑いは満足げだ。
『ようやく言えた。小野田くんに、一番言いたかったこと』
冬彦は一瞬、視界が歪んだのを感じて目を閉じた。
震える息を吐き出し、笑う。
「……ずるいよ」
『何が?』
「あゆみはずるい」
『どうして』
「そんなこと、言われたら」
冬彦は一瞬口を閉じ、また笑った。
「……どうしても、あゆみが欲しくなる」
あゆみは笑った。
私はモノじゃないよ。
もちろん分かってる、と冬彦は答えた。
だから、代わりがないんだ。
あゆみがいいんだ。
あゆみじゃなきゃ、駄目なんだ。
あゆみがいなければ、きっと俺は駄目になる。
伯父の言う、親父のコピーを生きるだけだ。
そう言うのはあまりに自分勝手に思えて、冬彦は黙った。
気を利かせたあゆみに問われるまま、互いが過ごした一日の話を少しして、電話を切った。
ささくれ立っていた気持ちは、あゆみとの会話を終えるとすっかり滑らかになっている。
冬彦は自分のまぶたを両てのひらで覆い、どこか満足感を覚えながら息を吐き出した。
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