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2章
59:学園内代表選抜試合 予選
しおりを挟む「只今より、学園内代表選抜試合を始めます」
毎度の眼鏡先生により、開会の宣言がなされ学園内代表選抜試合の幕が上がった
「始めに学園長よりお話があります」
ここ第1演習場には客席に3学年全ての生徒が座っており、演習場の中心に立った学園長に視線が集まる
「祭りじゃ!」
ん??
「存分に楽しめ!1年生にとっては初めてになるじゃろうがこの機会に今の自分の実力というものを知るのじゃ。2、3年生は去年からの成長を見せれる良い機会となるじゃろう。参加する者は互いの力をぶつけ合い、勝利し、少ない代表の座を摑み取るのじゃ!」
ワァァァァァ!
あれ?なんか学園長が物凄くハッスルしてる。祭りだなんだで話し始めたからお祭りが大好きなのだろう。てか他の人達もテンション高いな。会場が既に熱気に包まれている
「そして、観戦のみの者、違う形で関わる者。皆共にこの祭りを儂と楽しもう!以上じゃ」
ワァァァァァ!
再度の物凄い歓声。まあ、勉強や特訓やらばかりでこういう娯楽にははっちゃけたいのだろう
「続いて進行予定とルールについての説明に移ります」
予定やルールについては毎年同じらしいので既に先輩に聞いて大体のことは知っている。が、対戦の組み合わせや対戦ブロックなんかは今ここで知らされるのでしっかり聞いておかないと
「代表の枠は10個。それに合わせてブロックを10個設け、そのブロックでの1位が当学園の代表となります。今回の参加者は約10000人。そして、どのブロックになったかは学生証で確認してくれ。各々のブロックではそこから複数に分けたバトルロイヤルで人数を絞ってから本線を行なってもらう。勝敗の決し方は予選では、結界による転送、降参、気絶、場外。本線ではここから場外を抜いたものとなる。分からないことが有れば学生証で確認するように。それでは解散」
解散の号令によって生徒や先生が各々動き出す
まあ、取り敢えずはブロックの確認かな
えーと……あっあった。俺はブロック3か
「クウガー、何処になった?」
隣に座っていたソウマが聞いてくる
「ブロック3だよ」
「やっぱ別々か~。俺はブロック7だったぜ」
これも話に聞いてた通りSクラスやそれに準じる実力者と思われる者はなるべく別々のブロックとなっているらしい。これも先輩情報だ
「直ぐ始まるらしいから早く移動しよう。またお昼に集合場所で」
「おうよ、油断して負けんなよ?」
おちょくったようなニヤニヤとした笑い顔
「それはこっちのセリフだよ」
にそんな言葉と共に不敵な笑みを返してブロック3の会場となるのはここ第1演習場なのでソウマとはここで別れ下に移動する
俺はブロック3の2回目らしいので割り当てられた控え室に向かう
控え室には既に移動してきた生徒で溢れており、扉から入ってくる者へと視線を送っている。俺が入った時は少しの間ざわついたが、直ぐに収まる。一応聞き取れたのだと
「お、おい。あの銀髪。風紀委員の」
「あの噂のやつか」
噂ってなんですか。とても気になるが置いておこう。
ここに居るのは30人ほどで、既に装備を制服の上から身につけて居る
装備に関してはこの代表選抜試合の最終目的である国際親善試合でのルールと同じで自前の武器を使うのが許されている。装備も結界の効果で破壊されても外に出れば元通りになるそう
てことで俺も装備を付けていく
マジックアイテムである連接剣、魔鉱石製の剣2本を腰に。籠手、胸当て、刃付きのグリーヴをそれぞれ身につけて近くの壁に寄りかかり時間が来るまで待機する
しばらく待っていると扉が開き、運営委員を示す腕章をつけた生徒が入ってきた
「出番です。付いてきてください」
と先行して行ってしまったのでついていく
通路の先には明かり。それと近づくにつれて大きくなっていく歓声
緊張はない。されど戦闘を前にして気持ちが上がっていく
今まで俺が知らないだけで居たかも知れない強者にがいることに少しの期待を寄せながら光の先へと進んだ
進んだ先には4つの正方形の舞台。4つあるのは1~4のブロックをここで進行しているため
そして、舞台の上には既に大勢の生徒の姿。俺達のところが最後だったみたい。運営委員の人に他よりも舞台の上にいる生徒の少ないところに向かうよう言われてゾロゾロと向かう
舞台の上には俺達と先に居た者を合わせて60人ほどつまり、本線は16人て事だな
全員が初期の位置である舞台の端にずらっと並ぶ
そして、かなりの音量で実況と思われる声が響く
「さあ、どんどん参りましょう!みなさん準備はよろしいですね!?」
ワァァァァァ!
「それでは第2試合、始め!」
あんたが言うのか!
と驚いてる暇もなく、多数の魔術が展開された
種々様々な魔術が色んな場所から放たれ俺の方に向かってきた。どうやら強い奴をみんなで攻めて場外にしてしまおうとかそんなところだろうな
因みに俺の両隣あたりの人達は既に逃げてる
まあ、量があってもこの威力と工夫なしの普通のじゃ意味がないんだよね
俺は即座に魔術の核を見極め照準。手を振るのにあわせて魔力弾を迫る魔術と同じ数だけ放った
そしてそれは、1つも外れる事なく核を射抜き魔術を霧散させた
この事態に俺以外の生徒は呆然とし、歓声が湧く
うーん。強そうな人はいないな、残念。ならとっとと終わらせますかね
体を半身にし、腰を落とし左の剣の柄に右手を、鞘の部分に左手を持っていく
その後は正に瞬きの間。一瞬のことに感じられただろう速さで剣を水平に抜き放ち、鞘へと直ぐに納めた
チンッと剣が鞘に納まる音がし、俺以外の舞台上の生徒がある高さで体が2つに別れて崩れる
舞台からは生徒の姿が消え、俺の少し後ろ、舞台より離れた観客席の壁に近いところで音がする
一瞬、観客が静まり返り他の舞台での音のみが響き
次いで盛大な歓声が轟いた
「圧倒ー!!ブロック3の第2試合!一瞬です!正に一瞬で決着が着いてしまったー!残ったのは入学以来、学園を騒がせる金と銀の2人の内の1人!何が起こったのか、私分かりません!」
実況の方のテンションが凄いことになっている
まあ、終わったのだから集合場所に向かおう
舞台から降りる前に礼をしてから降りて、そのまま出口へと向かい演習場を後にした
やっぱり、期待は本戦か~。まあ、今はそんなことよりもご飯ご飯
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