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リオン城
月夜の女人(2)
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「リリス、一つ聞いてよいか?」
「はい皇子様。なんなりと」
「私がしたためた、禁婚礼はいかがした?」
「ーーはい、肌身離さず、ここに大切にしまっております」
リリスはドレスの胸元を手で押さえた。
「では、リリスの返事は――」
「はい、皇子様の仰せのままに」
タイガはようやく安堵するのだった。タイガはリリスの手を取ると、甲に口づけをする。リリスは恥ずかしそうにうつむいた。
「そうか、ならば、近いうちにリリスとのことを公にし、正式に婚姻の約束を交わしたいと思うがよいな?」
「はい。ですが、その前に私がお城に上がった理由をお聞きかせせねばなりませぬ。その上で皇子様が妻に迎えてくださるというなら、お引き受けいたしたく存じます。しかしながら……反対に、皇子様が難しいとおっしゃるならば、この禁婚礼はなかったことに……」
リリスは硬い表情を浮かべながら言った。
どのような障壁があろうと、タイガは自分の気持ちは揺るがないと確信している。男女が出会い一瞬で恋に落ちる。恋とは元来、そういう性質のものだ。何としてでもリリスを妻に迎えたいと思うのだった。それくらいの覚悟がなければ、最初から禁婚礼など下しはしなかった。皇子としての気概を示し、皆に都合の良い操り人形ではないと知らしめるのだ。これは、何人にも皇子の立場を利用させないという意志の表し方でもある。東塔はますます警戒心を募らせるだろう。だが、屈してはいけない。おいそれと消されてたまるものかとタイガは自分を奮い立たせるのだった。
「申してみよ」
内には熱い思いを抱きつつも、いたって落ち着いた口調で言った。硬い表情のリリスは視線を膝の上に落とした。それから、深く息を吸い込んでから語りはじめた。
「――実は、私は小鬼の養父に育てられた身の上なのです。父の名はホビショー。ーー皇子様は、ご存じでしたでしょうか? 一夜にして滅んでしまったメリサンドの都のことを」
プロフェッサー・バトラーに子供のドラゴンを託された地がメリサンドであったことをタイガはつぶさに思い出した。
「あれは、リリスを知る前のこと。旅の途中でスフィンクスに導かれて立ち寄った場所がメリサンドの都であった――」
リリスは息を呑んだ。
「それはどのような所でございましたか?」
「草原の中にあって、柱や壁が残るがれきの中に、崩れかけた円形劇場が佇んでいた。さぞかし美しい都であっただろうと思う」
「そうでしたの……。――実は、皇子様、その失われた都こそが私の生まれ故郷なのです――」リリスは言葉を絞り出すように言った。
タイガが予見した通りリリスはメリサンドだった。母はドラゴンとの混血である異類婚姻の娘。リリスは死魔による殺戮の末に生き残った唯一の赤子だった。今や絶滅の危機にあるドラゴン。そしてドラゴンと人間との間に生まれたメリサンドも消滅に瀕している。リリスが輝くように美しいのはドラゴンの血が入っているせいだ。
「捨てられた屍の中で、たった一人だけ生き残った私を、ペルセポネという極めて位の高い死の女神生かしました。彼女の気まぐれだったのか、他に目的があったのか。真意は判りません。――私はペルセポネの命によりこの世とあの世の境目にある、あの風車小屋に留め置かれたのでございます」
刺客に追われ、時偶然にも迷い込んだ水車小屋。――果たしてあれは偶然だったのだろうか? 男女の出会いに運命があるとすれば、それはリリスだ。タイガは想いを強くした。
「なるほど、そこに私が迷い込んだというわけだな」
「はい。風車小屋より先にあるのは冥府の国。迷い込む人間たちはみな死の淵をさ迷う者ばかりです。死の精霊により地下深くにある冥府に連れていかれるのが定め。ですが、皇子様は違いました。死魔の放つ殺の呪文を受けたのにも関わらず、死の精霊も近寄れないほどに生命力がおありでした」
「それはリリスの施した呪文のおかげであろう?」
「いいえ。私の唱える呪文などは、対処療法にすぎませぬ。――そう、皇子様には、何か特別な力が宿っているのかもしれません――」
リリスが謙遜して言っているのは明白だ。自分の命を削るほどの呪文で自分を助けたのだから。タイガはリリスの手を握りしめる。
「皇子様が旅立たれてすぐのことです。ペルセポネが水車小屋に現れ、私を連れ出したのです」
「では、リリスが王様の寝所に上がったのはペルセポネが命じたと?」
「はい……さようにございます。ペルセポネは私に王の呪詛を取り除くよう申し付かりました。理由は王様がお隠しになった漆黒のドラゴンを探しているからです。皇太子様との間に、王様が回復したのちにドラゴンの居場所を突き止める密約があるのでございます」
「なんと皇太子が密約だと!」タイガは声をあげた。
「お見受けしたところ、皇太子様は王様の容体をとても心配しておられました」
「皇太子はそうであろう。だが、よからぬ企みは常に皇太子の周辺から出ている。リリスは誰が王に呪いをかけたのか知っておるのか? 」
「私は途中から召喚されたゆえ、詳細は存じませぬ。ですが、ペルセポネ自身が呪詛を取り除けばよいものを、わざわざ未熟は私に命じた理由がわかりませぬ。なぜなら、王様を呪ったのは、比較的上位の精霊と感じております」
「上位の精霊?」
「はい。実は下女間で、貧しい娘たちを幾人もさらってきては、彼女らの生き血を貢物として捧げていると噂が出ております。これだけのことを進めるからには、最上位の精霊を呼び出すためと思われます」
正義はこちらにある。動かぬ証拠がありさえすればーー。
タイガは母の住まいである、オーブ城にかけられた絵を再び思い出した。メリサンドの繁栄と没落。あの絵のことをもっと聞かねばならない。そう、あそこには地上にはペルセポネや死魔、そして小鬼が描かれ、天井には天地全能の神がいたーー。冥府の神がいれば天井の神もいるということだ。もしや、神々のボードゲームに無理やり立たされたのか。それならば、すでに自分もリリスともども駒にされているではないか。カナトスというチェス盤の上で、敵と味方に分かれて戦うのだ。では敵とはいったい誰のことを差すのか? 考えるまでもなく答えは明白だった。王のドラゴンを狙う死の女神とその配下である死の精霊たち、それに政敵の両方を相手にしなければならない。果たして、リリスとドラゴン、そして王様を守れるのだろうか? いったい天井の神はどちらに味方するというのだろうかーー。
「子細は承知した。して、リリスは王妃の侍女たちの元にいると聞いたが、よもや、そなたの身分がゆえに冷遇されているのではないかと心配しておる。実際はどうなのだ?」
「いえ……、そのようなこと……」
リリスは口ごもる。
「王妃は極端に冷淡なところがある。皇子の将来の妻が、地下牢のような場所で寝泊まりしていると聞き及んだ。とても良き待遇とは思えぬ」
リリスは黙ってうつむいた。
「私がなんとかしよう」
「ですが皇子様、私のために、お立場が……」
神妙な顔をしたリリスがタイガを心配する。
「そんな顔をするな。私を誰だと思っている?」
タイガは微笑んで見せた。
「ですが……」
「もういい、この話はこれでしまいだ」
タイガは握るリリスの手を、ぐいっと引き寄せた。頬に紅が差す。タイガの掌が恥ずかしそうに微笑んだリリスの顔に触れた。酒の匂いにつられたのか、蛍が幾筋もの光を描きながら飛んでいる。さわさわと揺れる葦。不意に、悪戯っ子の風が、初々しい二人を冷やかすようにリリスのベールを巻きあげた。チュールレースがふわりと二人の頭上に被さる。薄布の中は二人だけの世界ーー。あまりの近さに、戸惑うリリスが離れようとする。だがタイガはそれを阻止する。細い両肩を掴み、それからやや強引に顔を近づけて、バラの蕾に自らの唇を重ねるのだった。
「はい皇子様。なんなりと」
「私がしたためた、禁婚礼はいかがした?」
「ーーはい、肌身離さず、ここに大切にしまっております」
リリスはドレスの胸元を手で押さえた。
「では、リリスの返事は――」
「はい、皇子様の仰せのままに」
タイガはようやく安堵するのだった。タイガはリリスの手を取ると、甲に口づけをする。リリスは恥ずかしそうにうつむいた。
「そうか、ならば、近いうちにリリスとのことを公にし、正式に婚姻の約束を交わしたいと思うがよいな?」
「はい。ですが、その前に私がお城に上がった理由をお聞きかせせねばなりませぬ。その上で皇子様が妻に迎えてくださるというなら、お引き受けいたしたく存じます。しかしながら……反対に、皇子様が難しいとおっしゃるならば、この禁婚礼はなかったことに……」
リリスは硬い表情を浮かべながら言った。
どのような障壁があろうと、タイガは自分の気持ちは揺るがないと確信している。男女が出会い一瞬で恋に落ちる。恋とは元来、そういう性質のものだ。何としてでもリリスを妻に迎えたいと思うのだった。それくらいの覚悟がなければ、最初から禁婚礼など下しはしなかった。皇子としての気概を示し、皆に都合の良い操り人形ではないと知らしめるのだ。これは、何人にも皇子の立場を利用させないという意志の表し方でもある。東塔はますます警戒心を募らせるだろう。だが、屈してはいけない。おいそれと消されてたまるものかとタイガは自分を奮い立たせるのだった。
「申してみよ」
内には熱い思いを抱きつつも、いたって落ち着いた口調で言った。硬い表情のリリスは視線を膝の上に落とした。それから、深く息を吸い込んでから語りはじめた。
「――実は、私は小鬼の養父に育てられた身の上なのです。父の名はホビショー。ーー皇子様は、ご存じでしたでしょうか? 一夜にして滅んでしまったメリサンドの都のことを」
プロフェッサー・バトラーに子供のドラゴンを託された地がメリサンドであったことをタイガはつぶさに思い出した。
「あれは、リリスを知る前のこと。旅の途中でスフィンクスに導かれて立ち寄った場所がメリサンドの都であった――」
リリスは息を呑んだ。
「それはどのような所でございましたか?」
「草原の中にあって、柱や壁が残るがれきの中に、崩れかけた円形劇場が佇んでいた。さぞかし美しい都であっただろうと思う」
「そうでしたの……。――実は、皇子様、その失われた都こそが私の生まれ故郷なのです――」リリスは言葉を絞り出すように言った。
タイガが予見した通りリリスはメリサンドだった。母はドラゴンとの混血である異類婚姻の娘。リリスは死魔による殺戮の末に生き残った唯一の赤子だった。今や絶滅の危機にあるドラゴン。そしてドラゴンと人間との間に生まれたメリサンドも消滅に瀕している。リリスが輝くように美しいのはドラゴンの血が入っているせいだ。
「捨てられた屍の中で、たった一人だけ生き残った私を、ペルセポネという極めて位の高い死の女神生かしました。彼女の気まぐれだったのか、他に目的があったのか。真意は判りません。――私はペルセポネの命によりこの世とあの世の境目にある、あの風車小屋に留め置かれたのでございます」
刺客に追われ、時偶然にも迷い込んだ水車小屋。――果たしてあれは偶然だったのだろうか? 男女の出会いに運命があるとすれば、それはリリスだ。タイガは想いを強くした。
「なるほど、そこに私が迷い込んだというわけだな」
「はい。風車小屋より先にあるのは冥府の国。迷い込む人間たちはみな死の淵をさ迷う者ばかりです。死の精霊により地下深くにある冥府に連れていかれるのが定め。ですが、皇子様は違いました。死魔の放つ殺の呪文を受けたのにも関わらず、死の精霊も近寄れないほどに生命力がおありでした」
「それはリリスの施した呪文のおかげであろう?」
「いいえ。私の唱える呪文などは、対処療法にすぎませぬ。――そう、皇子様には、何か特別な力が宿っているのかもしれません――」
リリスが謙遜して言っているのは明白だ。自分の命を削るほどの呪文で自分を助けたのだから。タイガはリリスの手を握りしめる。
「皇子様が旅立たれてすぐのことです。ペルセポネが水車小屋に現れ、私を連れ出したのです」
「では、リリスが王様の寝所に上がったのはペルセポネが命じたと?」
「はい……さようにございます。ペルセポネは私に王の呪詛を取り除くよう申し付かりました。理由は王様がお隠しになった漆黒のドラゴンを探しているからです。皇太子様との間に、王様が回復したのちにドラゴンの居場所を突き止める密約があるのでございます」
「なんと皇太子が密約だと!」タイガは声をあげた。
「お見受けしたところ、皇太子様は王様の容体をとても心配しておられました」
「皇太子はそうであろう。だが、よからぬ企みは常に皇太子の周辺から出ている。リリスは誰が王に呪いをかけたのか知っておるのか? 」
「私は途中から召喚されたゆえ、詳細は存じませぬ。ですが、ペルセポネ自身が呪詛を取り除けばよいものを、わざわざ未熟は私に命じた理由がわかりませぬ。なぜなら、王様を呪ったのは、比較的上位の精霊と感じております」
「上位の精霊?」
「はい。実は下女間で、貧しい娘たちを幾人もさらってきては、彼女らの生き血を貢物として捧げていると噂が出ております。これだけのことを進めるからには、最上位の精霊を呼び出すためと思われます」
正義はこちらにある。動かぬ証拠がありさえすればーー。
タイガは母の住まいである、オーブ城にかけられた絵を再び思い出した。メリサンドの繁栄と没落。あの絵のことをもっと聞かねばならない。そう、あそこには地上にはペルセポネや死魔、そして小鬼が描かれ、天井には天地全能の神がいたーー。冥府の神がいれば天井の神もいるということだ。もしや、神々のボードゲームに無理やり立たされたのか。それならば、すでに自分もリリスともども駒にされているではないか。カナトスというチェス盤の上で、敵と味方に分かれて戦うのだ。では敵とはいったい誰のことを差すのか? 考えるまでもなく答えは明白だった。王のドラゴンを狙う死の女神とその配下である死の精霊たち、それに政敵の両方を相手にしなければならない。果たして、リリスとドラゴン、そして王様を守れるのだろうか? いったい天井の神はどちらに味方するというのだろうかーー。
「子細は承知した。して、リリスは王妃の侍女たちの元にいると聞いたが、よもや、そなたの身分がゆえに冷遇されているのではないかと心配しておる。実際はどうなのだ?」
「いえ……、そのようなこと……」
リリスは口ごもる。
「王妃は極端に冷淡なところがある。皇子の将来の妻が、地下牢のような場所で寝泊まりしていると聞き及んだ。とても良き待遇とは思えぬ」
リリスは黙ってうつむいた。
「私がなんとかしよう」
「ですが皇子様、私のために、お立場が……」
神妙な顔をしたリリスがタイガを心配する。
「そんな顔をするな。私を誰だと思っている?」
タイガは微笑んで見せた。
「ですが……」
「もういい、この話はこれでしまいだ」
タイガは握るリリスの手を、ぐいっと引き寄せた。頬に紅が差す。タイガの掌が恥ずかしそうに微笑んだリリスの顔に触れた。酒の匂いにつられたのか、蛍が幾筋もの光を描きながら飛んでいる。さわさわと揺れる葦。不意に、悪戯っ子の風が、初々しい二人を冷やかすようにリリスのベールを巻きあげた。チュールレースがふわりと二人の頭上に被さる。薄布の中は二人だけの世界ーー。あまりの近さに、戸惑うリリスが離れようとする。だがタイガはそれを阻止する。細い両肩を掴み、それからやや強引に顔を近づけて、バラの蕾に自らの唇を重ねるのだった。
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