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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。

480.シガラキノ女王の誕生がいいと思います。オレとサーバル王国の王妃陛下の丁々発止。

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「シガラキノを女王陛下にですって、ずべし?」
と王妃陛下。

「サーバル王国の国王陛下と王妃陛下は、女神様と友誼を結ぶことはなかった。

王女のシガラキノ様は、サーバル王国の悲願を成し遂げた。

サーバル王国は、王が女神様と懇意にすることを望んでいなかったかな?

シガラキノ様が、サーバル王国の王として即位されないなら。

王女シガラキノ様の地位は、サーバル王国におけるケレメイン大公国の友好大使以上にはならないぞ。

シガラキノ様は、ケレメイン大公国とサーバル王国の友好のためにサーバル王国で活躍することになる。

シガラキノ様が、サーバル王国の王女の身分で、サーバル王国の利になることはできない。

サーバル王国、初代女王の誕生かなー?」

「女神様が友誼を結んだシガラキノの父と母は、女神様を歓迎します、ずべし。」
と王妃陛下。

「ふふふ、ふふふ。」
と女神様。

女神様の不快指数が!

「女神様が、シガラキノ様と友誼を結んだのは、サーバル王国の王女様だからではなく、シガラキノ様の人となりが女神様の琴線に触れたから。

シガラキノ様をサーバル王国が利用することは考えるな。

友誼を結んだシガラキノ様が利用される姿を見て、女神様が喜ぶかな?」

「シガラキノは、サーバル王国の王女です、ずべし。」
と王妃陛下。

「シガラキノ様が、サーバル王国の王女であることは、女神様が友誼を結んだこととは無関係。

シガラキノ様と女神様の友誼に、サーバル王国の関係をねじ込んでも、サーバル王国には見向きもされない。

女神様の友誼を結んだシガラキノ様を雑に扱うことで、女神様の不興を買っていいのかな?」

「シガラキノは、大事な王女です。雑になど扱ってはおりません、ずべし。」
と王妃陛下。

「大事なシガラキノ様に、王女としてたたせるための教育は、足りていたとはおもえないんだよなー?」

「大公妃殿下は、シガラキノについて、一家言お有りでいらっしゃる、ずべし?」
と王妃陛下。

「シガラキノ様とは、腹を割って話せる間柄だからな?
王妃陛下と国王陛下からは、今のところ、オレと腹を割って話すお気持ちが遠くてさ。
シガラキノ様と話してみると、王女としての教育を省略した部分が多くないかな、と感じたんだよな。

王女としての教育がないなら、今から王として、統治者になる教育を始めたら、ゼロから吸収できる。

シガラキノ様は、意欲的な女性だ。

あと、女神様の裁定のタヌキ顔とデベソは一生物だからな?

王女でいるより、女王として、国のトップらしく堂々と立つ方が、シガラキノ様の評価を上げることになる。

オレは、腹を割って話したシガラキノ様が生きやすい方がいいと思うからさ。

オレ自身、サーバル王国の国王陛下と王妃陛下と今後の関係を築くより、シガラキノ女王との方が、問題が起きても早期の解決を図れる関係を作れそうという期待はあるな。」

「シガラキノを女王に、ずべし?」
と王妃陛下。

「国王陛下と王妃陛下の感情面を考慮しなければ、シガラキノ女王の誕生は、サーバル王国にとって悪いことかな?」

「そうまでシガラキノを買ってくださる理由は、他にもおありでしょう、ずべし?」
と王妃陛下。

「サーバル王国の国王陛下と王妃陛下の体制のままだと、サーバル王国は、マウンテン王国の協力を得ることは難しい。
理由は、ご存知だよな?」

「古い話を持ち出したのは、そのためですか、ずべし?」
と王妃陛下。

「三国同盟は、これからの国づくりの肝になる。
そのために、三国同盟の邪魔になる要素は、綺麗にしておくことにした。

サーバル王国に既存路線を走られては、三国同盟の意味がない。

オレは、ドリアン王国の手下を招き入れる気はないからな。

三国同盟は、女神様が顕現されているケレメイン大公国で発表する。

マウンテン王国とケレメイン大公国が、サーバル王国のシガラキノ王女が次代の女王となることを歓迎し、共通する脅威に立ち向かうことを宣言する。

マウンテン王国とサーバル王国の因縁は、ある程度知っているけど。

マウンテン王国の女王陛下とサーバル王国の王妃陛下の関係は、表に出てこないよな?

女王陛下自身が、訪問して会っているのにな?

隠されすぎているのは、何もないからじゃない。

隠したい何かがある。

違うかな?」
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