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第9章 オレはケレメイン大公国の大公妃殿下です。
267.女神様が住人を見る目に気づいていますか?神子が英雄を選ぶ基準は、何だと思いますか?
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ミーレ長官の視線がけわしくなった。
「女王陛下を侮辱されるなら。」
とミーレ長官。
ミーレ長官に、続きを言わせると決裂してしまう。
オレは、急いで遮った。
「オレは、ミーレ長官が母親思いだと言いたいだけだ。」
「失礼しました。」
とミーレ長官。
「ミーレ長官は、家族愛に溢れていて、身内に対する思いやりが生きる糧になるタイプなんだと思う。
お母さんが報われなかった、という思いは、そのままにしていい。
ミーレ長官は、これから、オレが話すことを、奥様と一緒に聞くこと。
その上で。
女王陛下の身に起きたこと、国の出来事。
事実だけで、考察しようとしてほしい。」
「分かりました。」
とミーレ長官。
「お聞きします。」
とミーレ長官の奥様。
「一国の王に対する認識は、女神様と人で異なる、ということを念頭において、聞いてほしい。
大前提として。
オレは、こちらにいる限り、女神様とは、対等だ。
女神様視点の話をするぞ。
女神様にとって、各国の国王は、女神様の信者、女神様のしもべ。
国同士の戦争を、女神様が認めないのは、国が減ると、女神様の信者でしもべが減るから。
内戦で、国王がいる側が勝つのは、国王が女神様のしもべだから。
女神様のしもべが負けたら、女神様に影響があるよな?
英雄は、女神様の新しいお気に入り。
英雄に、王になる資格があるのは、英雄がその国の王を倒して、新しい王となり、女神様の新しい信者、かつ、しもべになることを、女神様が認めているから。
英雄という存在の誕生は、国王にとっては脅威になるよな?
マウンテン王国の国王陛下は、自身も英雄候補に立候補したけど、選ばれなかった。
英雄を選ぶのは、女神様が召喚した異世界人の神子。
異世界人の神子が、英雄を選ぶ基準は、国王か否か、じゃない。
魔王を倒すときも、倒す前後も合わせて、神子が一緒にいたいと思える人物を選ぶんじゃないかな?
知り合いが一人もいない中、信用出来ない人物、神子以外に大切にするものが既にある人物は、英雄にしない。
国王は、女神様のしもべで、神子より国が大事。
どんな人格者でも、国王である以上、神子は、国王を英雄には選ばない。
神子が選んで、英雄になった者に、もし、王位継承権があれば、譲位する形でスムーズに国王交代が行われるかな?
ならないよな?
英雄が王位継承権を持っているから、といって、国より神子が大事という人が王位につくことを、誰が、良しとする?
英雄が、王になるときは、下剋上以外、ないよな?
そもそもの話。
女神様と住人の互いに対する思いは、一方通行で、交わっていないぞ。
女神様が、女神様の住人を大事にしている理由は、住人を慈しんでいるから、かな?
女神様は、女神様の住人の中に、お気に入りを見つけると、人の世から切り離して、自分の手元に置く。
魔王による消失で、人の世から消えた人やモノは、女神様を楽しませるために、人の世から摘花された、と考えるといい。
この世は、女神様の畑。
畑の花が気に入れば、摘み取って、女神様の家の中へ持ち帰る。
花瓶にさして飾るか、押し花にするか、までは知らない。
女神様は、住人の生活ためにいるんじゃない。
女神様のために、住人がいる。
女神様に評価されること、気に入られることは、喜ばしいことなのかな?」
オレは、女神様と話して感じたことを語った。
ミーレ長官は、衝撃に耐えている。
ミーレ長官の奥様は、ミーレ長官とは、別の視野を持っているんだろうな。
納得した、という顔をしていた。
「ミーレ長官の奥様に、話を聞きたい。
ミーレ長官と、ケレメイン大公国に来ることを決めたときの決め手や、オレの話にすっきりした点を、話してもらいたいな。」
「女王陛下を侮辱されるなら。」
とミーレ長官。
ミーレ長官に、続きを言わせると決裂してしまう。
オレは、急いで遮った。
「オレは、ミーレ長官が母親思いだと言いたいだけだ。」
「失礼しました。」
とミーレ長官。
「ミーレ長官は、家族愛に溢れていて、身内に対する思いやりが生きる糧になるタイプなんだと思う。
お母さんが報われなかった、という思いは、そのままにしていい。
ミーレ長官は、これから、オレが話すことを、奥様と一緒に聞くこと。
その上で。
女王陛下の身に起きたこと、国の出来事。
事実だけで、考察しようとしてほしい。」
「分かりました。」
とミーレ長官。
「お聞きします。」
とミーレ長官の奥様。
「一国の王に対する認識は、女神様と人で異なる、ということを念頭において、聞いてほしい。
大前提として。
オレは、こちらにいる限り、女神様とは、対等だ。
女神様視点の話をするぞ。
女神様にとって、各国の国王は、女神様の信者、女神様のしもべ。
国同士の戦争を、女神様が認めないのは、国が減ると、女神様の信者でしもべが減るから。
内戦で、国王がいる側が勝つのは、国王が女神様のしもべだから。
女神様のしもべが負けたら、女神様に影響があるよな?
英雄は、女神様の新しいお気に入り。
英雄に、王になる資格があるのは、英雄がその国の王を倒して、新しい王となり、女神様の新しい信者、かつ、しもべになることを、女神様が認めているから。
英雄という存在の誕生は、国王にとっては脅威になるよな?
マウンテン王国の国王陛下は、自身も英雄候補に立候補したけど、選ばれなかった。
英雄を選ぶのは、女神様が召喚した異世界人の神子。
異世界人の神子が、英雄を選ぶ基準は、国王か否か、じゃない。
魔王を倒すときも、倒す前後も合わせて、神子が一緒にいたいと思える人物を選ぶんじゃないかな?
知り合いが一人もいない中、信用出来ない人物、神子以外に大切にするものが既にある人物は、英雄にしない。
国王は、女神様のしもべで、神子より国が大事。
どんな人格者でも、国王である以上、神子は、国王を英雄には選ばない。
神子が選んで、英雄になった者に、もし、王位継承権があれば、譲位する形でスムーズに国王交代が行われるかな?
ならないよな?
英雄が王位継承権を持っているから、といって、国より神子が大事という人が王位につくことを、誰が、良しとする?
英雄が、王になるときは、下剋上以外、ないよな?
そもそもの話。
女神様と住人の互いに対する思いは、一方通行で、交わっていないぞ。
女神様が、女神様の住人を大事にしている理由は、住人を慈しんでいるから、かな?
女神様は、女神様の住人の中に、お気に入りを見つけると、人の世から切り離して、自分の手元に置く。
魔王による消失で、人の世から消えた人やモノは、女神様を楽しませるために、人の世から摘花された、と考えるといい。
この世は、女神様の畑。
畑の花が気に入れば、摘み取って、女神様の家の中へ持ち帰る。
花瓶にさして飾るか、押し花にするか、までは知らない。
女神様は、住人の生活ためにいるんじゃない。
女神様のために、住人がいる。
女神様に評価されること、気に入られることは、喜ばしいことなのかな?」
オレは、女神様と話して感じたことを語った。
ミーレ長官は、衝撃に耐えている。
ミーレ長官の奥様は、ミーレ長官とは、別の視野を持っているんだろうな。
納得した、という顔をしていた。
「ミーレ長官の奥様に、話を聞きたい。
ミーレ長官と、ケレメイン大公国に来ることを決めたときの決め手や、オレの話にすっきりした点を、話してもらいたいな。」
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