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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1299.ボクは、シノ教官を罪深き者として断じたの。シノ教官は、学生を扇動し、扇動され続ける学生の未来は、暗くなる一方なの。

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ボクは、魔導具で作られた安全圏の中から動かずに、魔力を乗せて声を発したの。

「シノ教官、学生、他の教職員に告ぐ。

シノ教官は、騎士学校の学生を洗脳して、騎士にならないように教育した罪深き者。

罪深き者は、その者が犯した罪についての罰を受けよ。」

ボクは、まだ言葉を続けたかったの。

学生が次々に口を開いたため、ボクは、いったん、口を閉じることにしたの。

「シノ教官を罪深き者とは、何様のつもりだ!」

「傲慢なフィリス・ガランが権力を行使してくるぞ!」

「抗え!」

「フィリス・ガランの権力に負けるな!」

「フィリス・ガランの権力の言いなりになるな!」

「権力をかさにきるフィリス・ガランを許すな!」

学生は、口々に、反権力とボクの名前を唱えるの。

よろしくない傾向なの。

学生の未来は、暗くなる一方なの。

コーハ王国は、国王をトップに戴く階級社会なの。

権力への反発など、平民の学生が、王侯貴族の一員であるボク達近衛の前で言葉にしてしまっては。

不敬罪では済まないの。

騎士学校の卒業生は、騎士になると、一代限りの騎士爵を与えれるの。

騎士爵を与えられた者は、末端でも、平民ではなく、貴族の扱いになるの。

「キミ達が騎士学校の学生になったのは、騎士爵を与えられることを目指していたからではなかったのかしら?

騎士爵を与えられ、騎士になるということは、権力を行使する側に立って動くということなの。」

ボクは、学生に騎士の立ち位置を説明したの。

学生は、騎士学校入学前、騎士とは何かを理解して、騎士を目指したはずなの。

洗脳があまりに強固で、初心を忘れてしまって、思い出せないのかしら?

「権力を持った人が、既存の権力者の言いなりになることは、無辜の民を虐げることに繋がる。

権力者の言いなりなるような大人になってはならない。」
とシノ教官。

シノ教官の刷り込みが強いのかしら。

「キミ達、学生は、権力を行使する側に反発しているのに、権力を行使する側の騎士になろうとしているのかしら?」

「権力に屈するな。
学生諸君、何も恐れることはない。

これだけの数の力があれば、学生諸君が負けることはない。」
とシノ教官。

シノ教官は、学生に、何と戦わせようとしているのかしら?

「学生は、騎士になろうと決めたときの気持ちをよく思い出すの。

キミ達は、国に仕えて、国を守るために、騎士になろうとしたのではなかったのかしら?

既存の権力に楯突くために、キミ達、学生は、騎士になりたいのかしら?」
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