上 下
1,068 / 1,343
第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1069.タマキが怖がっているの。ダンシェル、ロウウェル、レイモンドは、マーゴットが上司の妹で、同い年の子爵家のご令嬢だから、怖くないそう。

しおりを挟む
「フィリスお兄様。今、この場で、フィリスお兄様の直属の部下の三人とタマキの打ち合わせをしましょう。今日は、初回ですから、わたしが立ち会います。」
とマーゴット。

「ボクも。」
ボクは、四人と一緒にいようと思ったら、マーゴットが、お待ち下さい、とボクを止めたの。

「フィリスお兄様は、デヒルお兄様とハーマルお兄様がお揃いの今、三人での打ち合わせを優先されてください。わたしも含めて、四人が、ガランの王都邸に揃っているタイミングは、貴重です。」
とマーゴット。

「でも、四人は、ボクのなの。ボクは、責任があるの。」

「フィリスお兄様。わたしは、フィリスお兄様の領分は、おかしません。
ご安心ください。
初回ですから、フィリスお兄様の直属の部下とタマキに、フィリスお兄様にお仕えするとは、どういうことか、理解するまで叩き込みます。」
とマーゴット。

「マーゴットが、そう言うなら。初回は、たいしたことは、しないのかしら?
デヒルお兄様とハーマルお兄様との打ち合わせは、ボク、しておきたいの。
ご相談したいことがあるの。
マーゴット、四人には、ボクがついていなくても、大丈夫かしら?」

「はい。フィリスお兄様のお仕事の範囲には、踏み込みません。
どうぞ、フィリスお兄様のご相談を優先されてください。」
とマーゴット。

「マーゴット、ありがとうなの。
ダンシェル、ロウウェル、レイモンド、タマキ。
マーゴットは、ボクの可愛い妹なの。
マーゴットを悲しませることは、しないこと。分かったかしら?」

ボクは、ダンシェル、ロウウェル、レイモンド、タマキに、念を押したの。

ボクは、ボクの直属の部下とボクのタマキが、ボクの可愛いマーゴットに、悲しい思いをさせるのは、嫌なの。

「フィリスは、何を言ってるんだよ?泣かされそうなのは、オレじゃない?」
とタマキ。
タマキが、何かを察して、ボクに訴えてくるの。

何にも、不穏な気配はしないの。

タマキ、どうしたのかしら。

「タマキ、親離れが寂しいのかしら?タマキが、泣いたら、ボクは慰めにくるの。」

「親離れが、どうとかじゃなくて。
マーゴットさんから、ひしひしと感じる恐怖をどう伝えれば、フィリスに伝わる!」
とタマキが困惑しているの。

「タマキは、全部済んでから、泣きなさい。
わたしとフィリスお兄様、フィリスお兄様の三人の直属の部下の時間は、有限。泣くなら、まとめて泣くこと。慰められる時間を確保したいなら。」
とマーゴット。

「オレが泣くことは、認められている?フィリス、オレ、泣かされるみたいだよ?どうにかならない?」
とタマキ。

「マーゴットのお墨付きなの。タマキは、安心して、心ゆくまで泣くといいの。」

マーゴットは、思いやりのある女性なの。

「フィリス、フィリス。オレ、泣かされたくないんだけど?感動じゃなくて、恐怖に怯えて泣くの、嫌なんだけど?何とかして?」
とタマキは、コワニをテーブルに置いて、ボクを拝み始めたの。

「タマキ、怖いものが出ても、ボクがいるの。ボクも同じ部屋にいるから、ボクが、いないいない、するの。」

「ダメだ。通じない。この怖さが全然通じない。三人は、分かる?分からない?」
タマキは、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドに真剣に聞いているの。

「タマキ、マーゴット様は、上司の妹さんだ。」
と、タマキを諭すレイモンド。

「マーゴット様は、子爵家のご令嬢。俺達は、男爵家。」
と、あっけらかんと話すロウウェル。

「マーゴット様は、同い年の未婚のご令嬢だからな。」
と苦笑するダンシェル。

「「「何も怖くない。」」」
と、ダンシェル、ロウウェル、レイモンド。

「めちゃくちゃ忖度!」
とタマキ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

馬鹿ばっか

田原摩耶
BL
不良生徒会の恋愛ゲームの標的にされた男好きバリタチ王道転校生とその親衛隊長の爽やか(中身爽やかではない)が悪巧みするお話。王道親衛隊長な爽やかイケメン総受け。 【注意事項】 基本無理矢理で過度の暴力描写がバンバン出てきます。王道っぽい人が攻めです。基本主人公右固定ですがたまに攻め×攻めなリバっぽい描写が出てきます。登場人物の性格が悪いです。

【R18】ひとりで異世界は寂しかったのでペット(男)を飼い始めました

桜 ちひろ
恋愛
最近流行りの異世界転生。まさか自分がそうなるなんて… 小説やアニメで見ていた転生後はある小説の世界に飛び込んで主人公を凌駕するほどのチート級の力があったり、特殊能力が!と思っていたが、小説やアニメでもみたことがない世界。そして仮に覚えていないだけでそういう世界だったとしても「モブ中のモブ」で間違いないだろう。 この世界ではさほど珍しくない「治癒魔法」が使えるだけで、特別な魔法や魔力はなかった。 そして小さな治療院で働く普通の女性だ。 ただ普通ではなかったのは「性欲」 前世もなかなか強すぎる性欲のせいで苦労したのに転生してまで同じことに悩まされることになるとは… その強すぎる性欲のせいでこちらの世界でも25歳という年齢にもかかわらず独身。彼氏なし。 こちらの世界では16歳〜20歳で結婚するのが普通なので婚活はかなり難航している。 もう諦めてペットに癒されながら独身でいることを決意した私はペットショップで小動物を飼うはずが、自分より大きな動物…「人間のオス」を飼うことになってしまった。 特に躾はせずに番犬代わりになればいいと思っていたが、この「人間のオス」が私の全てを満たしてくれる最高のペットだったのだ。

【完結】子供が出来たから出て行けと言われましたが出ていくのは貴方の方です。

珊瑚
恋愛
夫であるクリス・バートリー伯爵から突如、浮気相手に子供が出来たから離婚すると言われたシェイラ。一週間の猶予の後に追い出されることになったのだが……

いらないと言ったのはあなたの方なのに

水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。 セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。 エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。 ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。 しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。 ◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬 ◇いいね、エールありがとうございます!

【R18】お嫁さんスライム娘が、ショタお婿さんといちゃらぶ子作りする話

みやび
恋愛
タイトル通りのエロ小説です。 前話 【R18】通りかかったショタ冒険者に襲い掛かったスライム娘が、敗北して繁殖させられる話 https://www.alphapolis.co.jp/novel/902071521/384412801 ほかのエロ小説は「タイトル通りのエロ小説シリーズ」まで

ふざけんな!と最後まで読まずに投げ捨てた小説の世界に転生してしまった〜旦那様、あなたは私の夫ではありません

詩海猫
ファンタジー
こちらはリハビリ兼ねた思いつき短編の予定&完結まで書いてから投稿予定でしたがコ⚪︎ナで書ききれませんでした。 苦手なのですが出来るだけ端折って(?)早々に決着というか完結の予定です。 ヒロ回だけだと煮詰まってしまう事もあるので、気軽に突っ込みつつ楽しんでいただけたら嬉しいですm(_ _)m *・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・* 顔をあげると、目の前にラピスラズリの髪の色と瞳をした白人男性がいた。 周囲を見まわせばここは教会のようで、大勢の人間がこちらに注目している。 見たくなかったけど自分の手にはブーケがあるし、着ているものはウエディングドレスっぽい。 脳内??が多過ぎて固まって動かない私に美形が語りかける。 「マリーローズ?」 そう呼ばれた途端、一気に脳内に情報が拡散した。 目の前の男は王女の護衛騎士、基本既婚者でまとめられている護衛騎士に、なぜ彼が入っていたかと言うと以前王女が誘拐された時、救出したのが彼だったから。 だが、外国の王族との縁談の話が上がった時に独身のしかも若い騎士がついているのはまずいと言う話になり、王命で婚約者となったのが伯爵家のマリーローズである___思い出した。 日本で私は社畜だった。 暗黒な日々の中、私の唯一の楽しみだったのは、ロマンス小説。 あらかた読み尽くしたところで、友達から勧められたのがこの『ロゼの幸福』。 「ふざけんな___!!!」 と最後まで読むことなく投げ出した、私が前世の人生最後に読んだ小説の中に、私は転生してしまった。

【完結】亡国の王子、砂漠の王に求愛される 〜僕はお嫁さんじゃなくて、きみの戦友になりたいんだが〜

古井重箱
BL
【あらすじ】革命によって王太子の座を追われたウィルレインは、砂漠のオアシスにある娼館に売られる。死を望むウィルレインを救ったのは、砂漠を統べる傭兵王リシャールだった。ウィルレインはリシャールの居城に招かれ、オアシスで働くようになる。リシャールの戦友になりたいと願うウィルレイン。しかしリシャールは「俺の嫁になれ」と熱い想いを捧げてくるのだった。【注記】豪快だけど純情な傭兵王(20)×美人だけどたくましい亡国の王子(18)。冒頭にモブとの絡みあり。(モブによる手コキ、モブの目の前で射精、モブによる視姦)モブとの本番行為はありません。R18シーンを含む回には*をつけております。この作品は、アルファポリスとムーンライトノベルズに掲載しています。

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

処理中です...