フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1052.王子は、愛する姫に、勝利を誓う。姫は、勝利を捧げられて、褒美を与える。姫エピソードだなー。

御前試合は、フィリップ殿下の宣言通り全勝したの。

「フィリスは、フィリップ殿下の全勝宣言の後。
『ボクのための全勝ですの？』とフィリップ殿下に確認。
フィリップ殿下は、『この試合の全ての勝利は、フィリスに捧げるとしよう。』と、フィリスの手をとり、フィリスの指先に口づけした、と聞いている。」
とレイモンド。

「勝利を誓われているのか。めちゃくちゃ姫エピソードだな。」
とタマキ。

「試合終了後。フィリップ殿下は、フィリスを抱っこして、フィリスは、約束を守った勝者のご褒美に、フィリップ殿下の頬に口づけたそうだ。」
とレイモンド。

「勝利を捧げられた、お姫様からのご褒美が、お姫様から、頬にキスしてくれる？
姫エピソードが完璧過ぎる。」
とタマキ。

「タマキ。
ボクが口づけしたのは、フィリップ殿下だけじゃないの。
フィリップ殿下におろされてから、他のメンバーにも、ご褒美の口づけをしたの、ボク。」

フィリップ殿下とだけ、なんて、ボクが嫌なの。

「まんべんなく、出場メンバーの頬に褒美のキスしたんだな？」
とタマキ。

「全勝は、1人1人の勝利の積み重ねなの。労うものなの。ボクは、感謝の気持ちも込めたの。」