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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1043.ボクの神気と、ガラン領の説明。神獣ワニに感謝しているの、ボク。『ワニが歯を預けてくれたお陰で、コワニとタマキと楽しいの。』

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お話が途中だったので、全員着席して、話をすることにしたの。

タマキとコワニが、中座して、お茶とお菓子を追加したの。
全員で、もぐもぐごっくんしてから、ボクのお話を再開。

「ボク、命からがら、ガランに帰り着いたときには、人の魔法じゃなく、神気を使う人間になっていたの。

ボクが逃げるとき、【神々の子どもたち】の中のお一方が、ボクが無事に帰れるように、と、ボクにおまじないをかけてくださったの。

ボクが、神気を使うようになったのは、おまじないの効果なの。」

「【神々の子どもたち】は、フィリスを守れる本物の神様だったんだね。」
とタマキ。

「そうなの。
ガラン領では、ボクが、神気を使っても、誰も気にしなかったの。
ボクが、成人してからも、ガラン領で生きていくなら、ボクが神気を使うことに何の問題もなかったの。
でも、王都で近衛騎士になったから、ボクは、ジタバタしているの。」

「ガラン領民が、大らかなのか?」
とレイモンド。
「当主の息子だから?」
とダンシェル。
「フィリスの人望?」
とロウウェル。

「ボクの人望ではないの。ガラン領は、古くからある土地で、ガラン領民には、神様の存在が身近なの。」

「神様って、空の彼方にいるだけじゃないんだ?」
とタマキ。

「神様の種類にもよると思うの。ガラン領の神様と、土地と民は、長い年月をかけて、うまく噛み合っているの。」

「神様の種類?神様ってたくさんいるんだ。
日本みたい。
コーハ王国での神様って?」
とタマキ。

「コーハ王国で、これと言って、神様の話は聞かないな。」
とダンシェル。

ボクは、タマキに注意を促す。
「神様は、世界中に何柱もおわすけれども、その土地や種族、国家によって、神様のとらえ方、信仰、宗教に違いがあるから、日常会話では、触れないの。」

「分かった。ガラン領の神様は、フレンドリー?
会えるなら、会ってみたい。」
とタマキ。

フレンドリーではあるけれど、神様に、人間の感性はないの。

「神様は、神様のなさりたいことをなさりたいようになさるの。
人は、神様がなさりたいことを、なさりたいようになさることを邪魔しないようにして、神様と共存するの。」

「神様優先なんだ?神様は、優しい感じじゃないんだ。邪魔するとどうなる?」
とタマキ。

「命を落としたり、命を落とす方がマシな目に遭うの。」

空から落とされたり。
踏み潰されたり。

「オレは、神様に会わない方が、いい?」
とタマキ。

「会うも会わないも、神様次第なの。
ガラン領は、ガラン領民と限られた方々以外は、出入り禁止なの。
ダンシェル、ロウウェル、レイモンドは、ガラン領には入れないの。
タマキは、今後の情勢によるの。」

「フィリスが狙われていたら、オレも狙われるよな。敵がついてくると分かっていて、神様の棲んでいる土地に行ったらダメだ。」
とタマキ。

「神様のおわす土地でもあるけれど、国境の土地で、豊かな土地だから、昔からガラン領は、狙われてきたの。
安全のために、ガラン領は、関係者以外、立入禁止なの。」

「関係者って?」
とタマキ。

「ガランの血族や、昔からあるお家。
でも、全員ではないの。
ガランから、出てしまうと、代を重ねるにつれて、ガランの血筋でも、ガラン以外の影響を受けるの。
ガランの血筋でも、ガランの考え方に馴染めない方は、お引き取り願うの。」

「ガランの考え方?
神様と共存しよう、という考え方に、代を重ねていくうちに共感出来なくなった、ということ?」
とタマキ。

「そう。他にも、血の繋がりで、ガランを利用したいと考えるような方は、お断りするの。」

「神様が棲んでいる土地だもんな。」
とタマキ。

タマキは、神様や、神様の棲んでいる土地というものに、柔軟な感性を持っているの。

コワニの元になる歯をボクに預けてくれた神獣ワニ。

タマキに、コワニがいて、ボク、楽しいの。

ありがとうなの、ワニ。
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