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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

888.ボクは、帰ってきたの。

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ボクは、お父様に用意してくださった転移陣で王都に戻ってきたの。

一般的な転移陣は、転移先の陣に転移する。

お父様の用意してくださった転移陣は、持ち主が行き先をコントロールできる仕様になっていたので、王城の近くの上空に出て、サブリーとユージュアルに呼びかけて、下にお迎えが来てから、地面に降りたの。

お父様がくださった転移陣は特注品だと思うの。

さすが、お父様。
お父様以外に持っていないんじゃないかしら。

サブリーとユージュアルがハーマルお兄様と皆に連絡してくれた。

ボクは、帰ってきた。

ボクの大切なもののところに。

ハーマルお兄様は、ガランの王都邸とデヒルお兄様に連絡しにいっている。

「ただいま。帰ったの。」

「「お帰り。フィリス。」」
サブリーとユージュアルと3人でぎゅーしてから、ジーンのところへ。

「ジーン。帰りはエスコートがなくて寂しかったの。」
ジーンに正面から抱きつくと、ジーンは、ボクを抱きしめてくれた。

「フィリスが帰ってきてくれて、嬉しいよ。」
ジーンの心音と体温、息遣い、仄かに香る香水。
ジーンと夜会に向かったときは、次の日も、その次の日も一緒にいられると思っていたの、ボク。
当たり前の日常は、当たり前に続いたりしないって、ボク、今回のことで思い知らされたの。
だから、大切なものと生きられるこのときを大切にするの、ボク。

「ボク、頑張ったの。諦めなかったの。絶対に帰りたかったから。」
思い出すと涙が出てきちゃうの。

「フィリスの帰ってくるところになれて良かった。」
とジーン。

ジーンの体に包まれていたいの、いつまでも。

「フィリス、同行者について聞きたいんだが?」
とセドリック。

大丈夫、忘れていないの。

ボクは、キューブ傭兵団とビーイット公爵家の当主の護衛を紹介した。

今から、事情聴取なの。
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