フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

778.大きい範囲でくくると味方。

「そんな条件が通ると？」
と公爵令嬢。
ボクの要求をのまないつもりかしら？

「今、何かおっしゃった？」
ボクも負けていない。

「担当者の説明は聞いただろう？」
と侯爵子息の上司。

「捜査の第一人者が、この事件の捜査からは外れている、という説明のことかしら。」

「各方面に調整した上で引き受けていただいたんだ。」
と侯爵家の上司。

見通しが甘すぎると、ボクは思うの。
「現状、この案件を、キミ達が解決する展望はない。解決出来るなら、もう終わっていたんじゃないかしら？」

「この案件は、ボク達からの最終報告で納得しなさい。」

「そんなに自信があるのは、解決出来るという根拠があるから？」
と公爵令嬢。

「事件なんてものは、指揮命令系統が複数あると解決しないの。ボクは、誰かの下にはつかない。ボクは、ボク達の出す結果を近衛別働隊の功績として残したい。近衛別働隊の成果として堂々と使いたいの。」

「解決したかどうかは、最終報告まで待ちなさい。」

ボクは堂々と話す。

ボク達の労働の成果をきっちり使いたいの。

「功績を何に使うつもり？」
と公爵令嬢。

「持ち帰って、近衛別働隊の幹部と相談の上で決めるの。」

ボク、サブリー、ユージュアルの3人だと、貴族的やり取りはわからないもの。

慣れた人に頼まなくちゃ。

「ふふ。まあ。いいでしょう。やってみなささい。」
と公爵令嬢。

第1王子派の公爵家のライラ嬢は、長兄が第1王子の側近で、次兄が、ハーマルお兄様の婚約者だから、無茶はされないと思ったの。

「ボクは、ボク達の好きにするの。今から、侯爵子息のところへ案内してほしいの。」