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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

596.ハンティア王国で、異世界人のフリに失敗し、うさぎ団からハンティア王国へ引き渡されたミドリン・パーマーと産みの母。

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ミドリン・パーマーは、ハンティア王国の商家パーマー家の中で、期待されていない娘だった。

後継ぎに問題はない。他の兄弟姉妹は、後継ぎの片腕になれるくらい優秀。

ミドリン・パーマーは、親兄弟の邪魔にならないならば、好きにしろと言われて育つ。

ミドリン・パーマーの兄弟姉妹は、全員、ミドリンにとって異母兄弟、異母姉妹だ。

ミドリン・パーマーの父は、ミドリン・パーマーの産みの母以外とは、商売の利を求めて結婚しており、その婚姻はどれも、パーマー家の事業拡大に貢献した。

ミドリン・パーマーの母とは、どうだったか、というと。

ミドリン・パーマーの母の玉の輿狙い。

ミドリン・パーマーの父が据え膳食わぬは男の恥で、食ったら出来た。

産みの母との始まりから、母に対しては、最初から期待されていなかった。

鳶は鷹を生むかと、3歳くらいまでのミドリン・パーマーは様子見されていた。
5歳には既に、蛙の子は蛙扱い。

ミドリン・パーマーの異母弟や異母妹は、栴檀は双葉より芳しの子どもだった。
異母兄や異母姉も同じく。

玉の輿に乗った母と、普通の人を母に持つ普通の子どものミドリン・パーマーは、パーマー家では、異色の存在だった。

何の役にも立たないなら、せめて足を引っ張ることはするな、と言い聞かせられてきた。

玉の輿に乗った母は、目標達成の結果だから、と、嬉々として受け入れていた。

ミドリンは、受け入れられなかった。

期待していないミドリンは、家族の中にいても、誰にも関心を持たれない。

パーマー家、主人一家から関心を持たれていない、期待されていないミドリンには、使用人も関心を持ってくれない。

パーマー家の家族団欒は、ミドリンには高度過ぎて、加われない。

唯一の普通の人仲間であるミドリンの産みの母は、家族に認められたいと願う娘の思いに理解を示さなかった。
『せっかくいい暮らしなんだから、わざわざ苦労しなくても、よくない?変わり者ねえ。お母さんは今の暮らしが大事よ。分かったわね?』
ミドリンの産みの母は、ミドリンが楽に暮らせるのは、自分がミドリンをパーマー家の娘として産んだからだと懇々と言い聞かせた。

『現実を見なさい。優秀なパーマー家の血が入っても、ミドリンは、普通なんだから。お母さんがその辺のヘボい男と結婚していたら、あんたは、普通以下だったの。感謝しなさいよ。』
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