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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?
455.姫の煽りは、意識的にやっても姫仕様。近衛歴8年。ちょっとやそっとじゃ、姫っぷりは消せない。フィリスの仕様は、一生物だと後輩達は思う。
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「噂はマジだった。」
「リアルわがまま姫だ。」
「ここから、どうする?」
「話が通じないなら、お話合いは無理だろ?」
「しゃーねー。やるか?」
陽気なノリはそのままに、見目の良い男達は肩慣らしを始めた。
「ボク、用事があるのは、そこな粗忽者なの。その他大勢は遠慮して。」
とフィリス。
「もう、ビィビィ泣かせちゃうしかないよなー。」
「体に教えてやるしかねーよ。」
フィリスの方を意識しているのは2人だけ。
まだ、引き付けが、足りない。
フィリスは、男達全員をなよっとした男から引き剥がしたい。
ユージュアルがスムーズに捕獲出来るように。
「泣いて、ごめんなさいするのは、ボクじゃないの。」
「ボクは、とても温厚な為政者だから、不勉強な主君にしか恵まれなかったもっとダメダメな部下の身を慮って、キミ達の不敬を聞かないふりしてあげていたのよ?」
「ボクの気遣いを台無しにするとは、部下自身も不勉強で、救いがたいのね。」
「仕方ないから、皆まとめて、成敗しちゃう。覚悟しなさい。後悔したってもう遅いんだから。」
とフィリス。
なよっとした男だけでなく、見目の良い男達、1人、1人に、扇を向ける。
「キミも、キミも、キミも、キミも。4人も側近がいるのに、まともな人が1人もいないなんて。」
「嘆かわしいと思わないこと?」
「何が問題なのかしらね?」
「王子に問題があるの?」
「それとも、まともな就職先は全部、先方から断られてしまうほどの残念さが問題だったの?」
「相乗効果で、残念さがパワーアップしたのかしら?」
「主従揃って残念なら、誰にもどうにも出来ないもの。」
「残念なまま、皆でお墓に入るのね。」
後輩達は思った。
フィリスは、最初から、姫っぷり全開でブレない。
全力全開は、姫っぷりのことだったのか、と。
「リアルわがまま姫だ。」
「ここから、どうする?」
「話が通じないなら、お話合いは無理だろ?」
「しゃーねー。やるか?」
陽気なノリはそのままに、見目の良い男達は肩慣らしを始めた。
「ボク、用事があるのは、そこな粗忽者なの。その他大勢は遠慮して。」
とフィリス。
「もう、ビィビィ泣かせちゃうしかないよなー。」
「体に教えてやるしかねーよ。」
フィリスの方を意識しているのは2人だけ。
まだ、引き付けが、足りない。
フィリスは、男達全員をなよっとした男から引き剥がしたい。
ユージュアルがスムーズに捕獲出来るように。
「泣いて、ごめんなさいするのは、ボクじゃないの。」
「ボクは、とても温厚な為政者だから、不勉強な主君にしか恵まれなかったもっとダメダメな部下の身を慮って、キミ達の不敬を聞かないふりしてあげていたのよ?」
「ボクの気遣いを台無しにするとは、部下自身も不勉強で、救いがたいのね。」
「仕方ないから、皆まとめて、成敗しちゃう。覚悟しなさい。後悔したってもう遅いんだから。」
とフィリス。
なよっとした男だけでなく、見目の良い男達、1人、1人に、扇を向ける。
「キミも、キミも、キミも、キミも。4人も側近がいるのに、まともな人が1人もいないなんて。」
「嘆かわしいと思わないこと?」
「何が問題なのかしらね?」
「王子に問題があるの?」
「それとも、まともな就職先は全部、先方から断られてしまうほどの残念さが問題だったの?」
「相乗効果で、残念さがパワーアップしたのかしら?」
「主従揃って残念なら、誰にもどうにも出来ないもの。」
「残念なまま、皆でお墓に入るのね。」
後輩達は思った。
フィリスは、最初から、姫っぷり全開でブレない。
全力全開は、姫っぷりのことだったのか、と。
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