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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?

452.フィリスによる粗忽者の分析と励ましとアドバイスを聞いている後輩3人。『姫の慈悲深さを姫気質満載で繰り出したら、煽りっぽくなる法則。』

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なよっとした男は、フィリスに一方的に、不勉強を指摘されて、教養のなさを哀れまれた挙げ句に、苦労するのは自業自得ね、と分析されて、腹を立てた模様。

「おい、お前等、あのおかしなやつをやってしまえ。」
と周りの男達に命令した。

「おかしいのは、ボクじゃなくて、キミよ?自分が見えていないの?自分の行いを振り返ってみて。ほら。」
とフィリス。

「人は失敗と反省を繰り返して、成長するもの。」
フィリスは、もっともらしく話し始めた。
「自分の失敗を振り返るときは、身悶えするほど恥ずかしいけど、その過程がないと、人は成長しないの。」

「どんなに恥ずかしくても、キミのこれからの人生より恥ずかしいことはないんだから、今のうちに安心して、恥ずかしがっておくのをオススメ。」
とフィリスは、にっこり。

フィリスが何を話すのかと、戦いながら、声だけ拾っていた後輩3人は思った。

あなたの人生は、恥ずかしい人生ですね、とナチュラルに太鼓判を押した上に、アドバイスまでして、心の広さを下々に知らしめるとは、向かうところ敵なし。

さすがは、うちの姫だ、とロウウェルは思った。

前後を知らなくて、会話のやりとりを聞いているだけだったら、相手の台詞が常識人の台詞に聞こえるな、とレイモンドは思った。

姫の慈悲深さを姫気質満載で繰り出すから、煽っているようにしか聞こえない。

姫は心から案じているのに、相手に真意が伝わらないなんて、不幸だな。

こんだけ、自然体に姫なのに、なんでか、姫だと認めないよな?とダンシェルは思った。

後輩3人の中で、フィリスの姫呼びは確定しているので、心の中でも、姫呼びが定着している。
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