327 / 1,394
第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
329.手が、おいでおいでしているよ。偽名で不法入国して不法滞在しているから、外交部に投げる予定だった人じゃーん。逃げたいなー。
しおりを挟む
「入るとき、なんか言うの?」
とフィリス。
「頼もう、だよ。行ったやつから聞いた。」
とサブリー。
「凄くストレートな言い方するんだな。」
とユージュアル。
フィリス、サブリー、ユージュアルの3人は、ワイワイ騒ぎながら、裏通りを歩いている。
一区画、二区画入り込んだところは、アンダーグラウンドな世界の入口だが、仕事の後のお楽しみに頭がいっぱいの3人は、入り込んだところまで行ってみようなんて思わない。
仕事をサクッと終わらせたら、自由だ!自由!
ひょいひょいと目的地へ。
3人は売春宿の前に立ち尽くしている。
「友達に聞いたシステムと違う。顔見せに今日の担当が、入口近くの部屋に入って、外から顔が見えるって聞いていたのに。顔の絵は並んでいるけど、違いわからなくない?」
とサブリー。
「外から中が全然見えない。窓も小さくて、鉄格子はまっている。火事になったら、死ぬじゃん。」
とユージュアル。
「この建物、なんか、おどろおどろしくない?」
とフィリス。
「どうする?」
「どうしよう?」
「やめる?入る?」
結論が出なくて、3人で、建物を見上げている。
「あれ?今、人の手が見えた。おいでおいで、してる。」
とユージュアル。
「手だけ?よし、止めよう。手のお化けと、仲良くなって、ついてきたら、嫌だ。」
とサブリー。
「手の上に肩、顔が見えた。男の人。顔はよく見えないけど、服着ているっぽい。裸じゃない。」
とフィリス。
「ほとんどの部屋が、外から見えない。外から姿が見える部屋があって、服を着た男の人がいる。多分、客だよな?」
とサブリー。
「客が俺たちにおいでおいで、したのか?行かなくてもいいよな。」
とユージュアル。
3人は、踵を返そうとして、足を止めた。
「見た?」
とサブリー。
「見ちゃった。」
とフィリス。
「見たくなかった。」
とユージュアル。
「あの紋章、見覚えある?」
とサブリー。
「ある。某国のだ。」
とユージュアル。
「不法入国と不法滞在の方。」
とフィリス。
「光の加減で見えなかったことにしよう。」
とユージュアル。
「報告だけ、しとけばいいか。」
とサブリー。
多分、関わったら面倒な気配がする、外交部に丸投げにするための報告はどうするかと3人が、頭を寄せて話し合っていると、肩を叩かれた。
振り返ると、無表情な男が後ろにいた。
「どうぞ。」
顔色が悪い男が店の入口から、3人を呼んでいる。
さっきまで、誰もいなかったのに。
なんというタイミングの悪さ。
「あー。えー。」
入りたい気持ちがゼロの3人は動かない。
「今日のところは、やめておこうかな?」
とユージュアル。
「今日じゃない気がする。」
とフィリス。
「なんか、気が変わった。」
とサブリー。
とフィリス。
「頼もう、だよ。行ったやつから聞いた。」
とサブリー。
「凄くストレートな言い方するんだな。」
とユージュアル。
フィリス、サブリー、ユージュアルの3人は、ワイワイ騒ぎながら、裏通りを歩いている。
一区画、二区画入り込んだところは、アンダーグラウンドな世界の入口だが、仕事の後のお楽しみに頭がいっぱいの3人は、入り込んだところまで行ってみようなんて思わない。
仕事をサクッと終わらせたら、自由だ!自由!
ひょいひょいと目的地へ。
3人は売春宿の前に立ち尽くしている。
「友達に聞いたシステムと違う。顔見せに今日の担当が、入口近くの部屋に入って、外から顔が見えるって聞いていたのに。顔の絵は並んでいるけど、違いわからなくない?」
とサブリー。
「外から中が全然見えない。窓も小さくて、鉄格子はまっている。火事になったら、死ぬじゃん。」
とユージュアル。
「この建物、なんか、おどろおどろしくない?」
とフィリス。
「どうする?」
「どうしよう?」
「やめる?入る?」
結論が出なくて、3人で、建物を見上げている。
「あれ?今、人の手が見えた。おいでおいで、してる。」
とユージュアル。
「手だけ?よし、止めよう。手のお化けと、仲良くなって、ついてきたら、嫌だ。」
とサブリー。
「手の上に肩、顔が見えた。男の人。顔はよく見えないけど、服着ているっぽい。裸じゃない。」
とフィリス。
「ほとんどの部屋が、外から見えない。外から姿が見える部屋があって、服を着た男の人がいる。多分、客だよな?」
とサブリー。
「客が俺たちにおいでおいで、したのか?行かなくてもいいよな。」
とユージュアル。
3人は、踵を返そうとして、足を止めた。
「見た?」
とサブリー。
「見ちゃった。」
とフィリス。
「見たくなかった。」
とユージュアル。
「あの紋章、見覚えある?」
とサブリー。
「ある。某国のだ。」
とユージュアル。
「不法入国と不法滞在の方。」
とフィリス。
「光の加減で見えなかったことにしよう。」
とユージュアル。
「報告だけ、しとけばいいか。」
とサブリー。
多分、関わったら面倒な気配がする、外交部に丸投げにするための報告はどうするかと3人が、頭を寄せて話し合っていると、肩を叩かれた。
振り返ると、無表情な男が後ろにいた。
「どうぞ。」
顔色が悪い男が店の入口から、3人を呼んでいる。
さっきまで、誰もいなかったのに。
なんというタイミングの悪さ。
「あー。えー。」
入りたい気持ちがゼロの3人は動かない。
「今日のところは、やめておこうかな?」
とユージュアル。
「今日じゃない気がする。」
とフィリス。
「なんか、気が変わった。」
とサブリー。
0
お気に入りに追加
333
あなたにおすすめの小説
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます
冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。
そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。
しかも相手は妹のレナ。
最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。
夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。
最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。
それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。
「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」
確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。
言われるがままに、隣国へ向かった私。
その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。
ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。
※ざまぁパートは第16話〜です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる