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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

213.あなたに興奮して大人の階段を上りましたと告白されて、光栄なことです、と言えるのは、相手による。

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「今回の拉致の首謀者はフィリップ殿下でしょ?」
「なぜそう思う?」
「2つの公爵家嫡子と公爵家の息がかかった近衛、捨てたかったんでしょ?ウィルソンとレオナルドとフィリップ殿下自身のために。」

「この事件で、2つの公爵家は近衛から距離をとらされ、嫡子2人は処分。ウィルソンとレオナルドがはれて、次代になれる。3人とも、その方が都合いいよね。」
フィリップ殿下は、返事しないものの楽しそうに笑っている。当たり。

「他には?」
この機会に色々話して貰うからね。さあ、白状して。

「王妃陛下の影響力を削げる。」
ん?
「誰のため?何のため?」
王妃様は実母で、フィリップ殿下を唯一と言っていいほど溺愛していると噂だよ。
「1つは、私自身のため。」
噂と現実の差?
「迷惑していたの?」

「母は、私を育てることが生き甲斐だったそうだが、私は母の傀儡に甘んじる気はなかった。」
王妃様がフィリップ殿下を意のままに操ろうとして、フィリップ殿下が反発した、と聞こえるね。
「王妃様のことは、11歳男子の貴族子弟に当たりが強かったくらいしか、知らない。」

「一連の探されていた11歳男子は、フィリスだ。」

「ボク?互いに顔も知らないのに?」

「私が愛しているのは、当時11歳のフィリスで、出会った7歳のときから、他には考えられないほど惚れ抜いていると知った王妃は、フィリスを私の世界から消そうとした。」

「どうして?」

「私を誑かしたと考えたようだ。」

「王妃様は、7歳のボクがフィリップ殿下を誑かしたと11歳になって知った。だから、11歳男子限定?」
ボクに攻撃的になるんじゃなく、息子のフィリップ殿下を諭そうよ。
「私は14歳になって、執拗に婚約者を作るよう求められたので、11歳の男子を4年前から思っていると告白し、母に諦めて貰おうとしたが、母は、想い人がいなくなればよい結果に繋がると動いた。」
両思いの片方を消す、どころか、叶うことのない片思い相手を消そうとするんだね。
「なんて迷惑。」

「ああ。私は、母の奇行を止めるより、母にフィリスの存在を気付かせないことが重要だと思った。結果、母は最後までフィリスに気付かなかった。」
お礼を言うとでも?
「奇行に振り回された人が多すぎる。だから?としかいいようがない。」

「私が、ウィルソンやレオナルドと外交に出ると、その人気は母の自尊心をくすぐった。母は、念願の家族計画を実行にうつそうと、国外の女子を相手に、私の見合い話を進めようとした。」
王妃様、御自ら、となれば、か。
「王族に残る王子の結婚相手の条件を満たす相手がいたの?」

「いなくはない。が、結婚しても、私は夫婦生活が出来ない。私は、フィリスに欲情して、大人になった。フィリス以外に逸る気にならない。」

「後半の情報、いらないよ。」
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