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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

75.内偵のため、売春宿行ってくるから承認して、と会議で議題にしてみた

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今日の議題は、フィリスの爆弾から始まった。

「王都の平民街の売春宿に、ボクとユージュアルとサブリーの3人で内偵に行ってくるね!
承認お願いします。」

「説明しなさい。」
最年長のジーンが、仕切る。

「ガラン領から永久追放した平民で男女の恋人が王都に来て、1ヶ月足らずで借金まみれになり、男は売春宿、女は娼館。この男女に金を貸していたのが、王都の平民街の裏で新興勢力として勢いづいている売春宿と娼館の元締め。」

まず、これが前提、とフィリスは区切った。

「男はポラン。女はダーニャン。
両方、異世界転生者がガラン領で起こした反逆事件で、首謀者ではないが、首謀者の恩恵を受けていたため、監視を継続。

ポランの監視担当から、ポランがいる売春宿に不法入国した某国のさるお方が偽名で不法滞在中という連絡があった。

さるお方は、ポランを指名して拘束する時間が長いが、ポランに疲れている様子がない。

売春宿内での元締めとさるお方の接触は、確認できた範囲ではなかった。」

余所の国のえらい人が、うちの国に密入国したあげく、身分を隠して、うちの国で活動している裏社会の連中とつるんで密談しているのでは?
ということだ。

「役所への訴えの中に、犯罪を疑う内容が3つ。
1つ。
借金の返済の代わりに仕事をタダにするように迫るもの。
2つ。
借金を断っているにもかかわらず、金を置いていき、利子の取り立てにきて、利子が払えないと、物を利子代わりに持ち去る。
3つ。
田舎から出てきて王都に不慣れな若者が、不相応な暮らしを始め、短期間で借金漬けになり、散歩に行くかのように、ふらりと消息をたつ。」

フィリスは、全員を見回した。

「さらに、この3つの訴えが役所に寄せられてきた時期は、元締めが新興勢力として、勢力を拡大し始めた時期に近い。」

そういうことで、とフィリスは続けた。
「内偵してくるね。」

「却下。」
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