異世界ゲームへモブ転生! 俺の中身が、育てあげた主人公の初期設定だった件!

雑魚モブキャラだって負けない! 俺は絶対!前世より1億倍!幸せになる!

俺、ケン・アキヤマ25歳は、某・ダークサイド企業に勤める貧乏リーマン。

絶対的支配者のようにふるまう超ワンマン社長、コバンザメのような超ごますり部長に、
あごでこきつかわれながら、いつか幸せになりたいと夢見ていた。

社長と部長は、100倍くらい盛りに盛った昔の自分自慢語りをさく裂させ、
1日働きづめで疲れ切った俺に対して、意味のない精神論に終始していた。

そして、ふたり揃って、具体的な施策も提示せず、最後には
「全社員、足で稼げ! 知恵を絞り、営業数字を上げろ!」
と言うばかり。

社員達の先頭を切って戦いへ挑む、重い責任を背負う役職者のはずなのに、
完全に口先だけ、自分の部屋へ閉じこもり『外部の評論家』と化していた。

そんな状況で、社長、部長とも「業務成績、V字回復だ!」
「営業売上の前年比プラス150%目標だ!」とか抜かすから、
何をか言わんや……

そんな過酷な状況に生きる俺は、転職活動をしながら、
超シビアでリアルな地獄の現実から逃避しようと、
ヴァーチャル世界へ癒しを求めていた。

中でも最近は、世界で最高峰とうたわれる恋愛ファンタジーアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』に、はまっていた。

日々の激務の疲れから、ある日、俺は寝落ちし、

……『寝落ち』から目が覚め、気が付いたら、何と何と!!
16歳の、ど平民少年ロイク・アルシェとなり、
中世西洋風の異世界へ転生していた……

その異世界こそが、熱中していたアクションRPG、
『ステディ・リインカネーション』の世界だった。

もう元の世界には戻れそうもない。

覚悟を決めた俺は、数多のラノベ、アニメ、ゲームで積み重ねたおたく知識。

そして『ステディ・リインカネーション』をやり込んだプレイ経験、攻略知識を使って、

絶対! 前世より1億倍! 幸せになる! 

と固く決意。
素晴らしきゲーム世界で、新生活を始めたのである。

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