80 / 176
第80話「おお、良く分かったな、エルヴェ君」
しおりを挟む
気合一閃!
かああああっ!!!
吠えたローラン様が、オークどもを一瞥すると、
殺到したオークどもは、無様にも、ばたばたばたと、
全てが地へ倒れ伏してしまった。
倒れたオークどもの様子を見て、やはりかと思った。
放つ波動は勿論、改めて見やれば、分かった。
オークどもは死んではいない。
倒れたまま、ぴくぴくと動いている。
意識があるまま、行動不能に陥っているだけなのだ。
そう、ローラン様が使った得意とするスキル、それは『挑発』と『威圧』だ。
脱力し、無防備を装うローラン様へ、オークどもが向かって来たのは、
『挑発』のスキルによるものであろう。
補足しよう。
挑発とは、相手を刺激して向こうから事を起こすようにしむける事。
そして、術者がスキルとして行使する挑発とは、強力な魔力の波動を放つ事により、
油断させたり、冷静さを失わせたりして、愚行に走らせる技である。
そして、襲おうと向かって来たオークどもを行動不能にし、地へ伏せさせたのは、
威圧のスキルに違いない。
再び補足しよう。
威圧とは、威力や威光で相手をおさえつける事である。
術者がスキルとして行使する威圧とは、強力な魔力の波動を放つ事により、
相手を恐怖、萎縮させ、ある一定時間、身体機能を奪う技なのだ。
さてさて!
地へ伏し、行動不能となったオークどもを見て、
ローラン様は軽く「ふう」と息を吐き、うんうんと頷いた。
「よし、こんなところか」
鮮やかなローラン様の手際に見惚れた俺は、ここで声をかける。
「ローラン様、今、オークどもに対し、行使されたのはまず挑発、そして威圧のスキルですよね?」
俺の問いかけに対し、ローラン様はにっこり笑い、肯定する。
「ははは、その通りさ、エルヴェ君には、すぐ分かったんだね」
「ええ! 俺、ローラン様のご活躍を記した書物、記録をたくさん読みましたから」
「ふむ、ではこの挑発と威圧のスキルの有用性をしっかりと理解しているって事だな」
「はい! 当然です! 自身及び他者への支援用として、挑発、威圧とも様々な用途があります!」
「うむ! よろしい! では念の為、私からも説明しよう。このふたつのスキルは、基本的には相手の動きを制限し、自分にとって、有利な状況を作り出す為に行使するものだ」
「はい!」
「私の経験上、相手が多数の場合に、またはラスボスのもとへ、雑魚を振り切って、さっさと向かいたい場合に重宝したものさ」
そう言われ、俺はローラン様が、魔王軍と戦った際のシーンを思い浮かべる。
……わらわらと出現し、ローラン様たちの行く手を阻み、魔王のもとへたどり着けないよう、妨害を試みる魔王軍。
そんな魔王軍をひとにらみで地に這わせ、ローラン様たちクラン、グランシャリオは、ピンポイントで魔王と戦う為、ガンガン進んだのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
偉大な英雄の、華々しい魔王討伐……
そんな想像にふけっていた俺だが、ローラン様の発する言葉で現実に引き戻される。
「エルヴェ君、挑発、威圧のスキル……速攻で行使可能な威圧には、特に有用性があるよ」
「ええっと……速攻で行使可能な威圧には……特に有用性があるのですか?」
「ああ、それがどういう事か、分かるかい?」
おお!
ローラン様から、質問来た!
こういう時、俺の『勘働き』が働く。
すぐにピンと来たのだ。
索敵、先読み、インスピレーション等々、なんでもござれ。
我が勘働きは、本当に便利なスキルである。
俺は軽く息を吐き、答えてみる。
「威圧って、普通の敵は勿論有効ですが……」
「ふむ」
「魔法やスキルなど、特殊な技能を使う相手に対して、速攻で行使可能な威圧には、特に有用性があるって事でしょうか?」
俺がそう言うと、ローラン様は少し、びっくりしたような表情をする。
「おお、良く分かったな、エルヴェ君」
と言い、更に説明してくれる。
「エルヴェ君のように無詠唱で、瞬時に魔法、スキルを使う相手には苦戦するが……大抵の相手には、速く使える威圧のスキルがとても有効なんだ」
「はい、分かります。魔法やスキルの準備から、発動までには、間がある。つまり攻撃や効果が表れるまで、結構なタイムラグがあるって事ですね」
「ああ、その通りだ。これだと思い、魔法、スキルを行使すると決めてからは煩雑な手順がかかる」
「手間ですか、成る程ですね」
「うむ、呼吸法による精神の集中、均衡化、体内魔力の活性化、更に言霊、呪文の詠唱、印を結ぶなどの手間が必要なんだ。高位たる人外の存在を呼び出し、その力を借用するならば尚更だな」
「おおよそ理解しました。その事を頭の片隅に置き、サシのタイマン、団体戦等々、様々なシチュエーションを踏まえ、挑発と威圧を習得し、上手く使え……そういう事ですね?」
「ああ、その通り。さて、話に夢中になっている間に、徐々にオークどもが復活して来たぞ」
「え? あ、そうですね」
ローラン様の言葉を聞き、動けず地へ伏していたオークどもを見やれば……
もう既に、10体の内、数体のオークが、動きだしていた。
そう、威圧の効果が切れつつあり、行動不能が解除されつつあったのだ。
「でだ。先ほどは私の挑発と威圧をじっくりと観察しただろう? 次はエルヴェ君、君の番だ。あのオークどもを挑発し、威圧してみたまえ」
ローラン様はそう言うと、にこにこっと悪戯っぽく笑ったのである。
かああああっ!!!
吠えたローラン様が、オークどもを一瞥すると、
殺到したオークどもは、無様にも、ばたばたばたと、
全てが地へ倒れ伏してしまった。
倒れたオークどもの様子を見て、やはりかと思った。
放つ波動は勿論、改めて見やれば、分かった。
オークどもは死んではいない。
倒れたまま、ぴくぴくと動いている。
意識があるまま、行動不能に陥っているだけなのだ。
そう、ローラン様が使った得意とするスキル、それは『挑発』と『威圧』だ。
脱力し、無防備を装うローラン様へ、オークどもが向かって来たのは、
『挑発』のスキルによるものであろう。
補足しよう。
挑発とは、相手を刺激して向こうから事を起こすようにしむける事。
そして、術者がスキルとして行使する挑発とは、強力な魔力の波動を放つ事により、
油断させたり、冷静さを失わせたりして、愚行に走らせる技である。
そして、襲おうと向かって来たオークどもを行動不能にし、地へ伏せさせたのは、
威圧のスキルに違いない。
再び補足しよう。
威圧とは、威力や威光で相手をおさえつける事である。
術者がスキルとして行使する威圧とは、強力な魔力の波動を放つ事により、
相手を恐怖、萎縮させ、ある一定時間、身体機能を奪う技なのだ。
さてさて!
地へ伏し、行動不能となったオークどもを見て、
ローラン様は軽く「ふう」と息を吐き、うんうんと頷いた。
「よし、こんなところか」
鮮やかなローラン様の手際に見惚れた俺は、ここで声をかける。
「ローラン様、今、オークどもに対し、行使されたのはまず挑発、そして威圧のスキルですよね?」
俺の問いかけに対し、ローラン様はにっこり笑い、肯定する。
「ははは、その通りさ、エルヴェ君には、すぐ分かったんだね」
「ええ! 俺、ローラン様のご活躍を記した書物、記録をたくさん読みましたから」
「ふむ、ではこの挑発と威圧のスキルの有用性をしっかりと理解しているって事だな」
「はい! 当然です! 自身及び他者への支援用として、挑発、威圧とも様々な用途があります!」
「うむ! よろしい! では念の為、私からも説明しよう。このふたつのスキルは、基本的には相手の動きを制限し、自分にとって、有利な状況を作り出す為に行使するものだ」
「はい!」
「私の経験上、相手が多数の場合に、またはラスボスのもとへ、雑魚を振り切って、さっさと向かいたい場合に重宝したものさ」
そう言われ、俺はローラン様が、魔王軍と戦った際のシーンを思い浮かべる。
……わらわらと出現し、ローラン様たちの行く手を阻み、魔王のもとへたどり着けないよう、妨害を試みる魔王軍。
そんな魔王軍をひとにらみで地に這わせ、ローラン様たちクラン、グランシャリオは、ピンポイントで魔王と戦う為、ガンガン進んだのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
偉大な英雄の、華々しい魔王討伐……
そんな想像にふけっていた俺だが、ローラン様の発する言葉で現実に引き戻される。
「エルヴェ君、挑発、威圧のスキル……速攻で行使可能な威圧には、特に有用性があるよ」
「ええっと……速攻で行使可能な威圧には……特に有用性があるのですか?」
「ああ、それがどういう事か、分かるかい?」
おお!
ローラン様から、質問来た!
こういう時、俺の『勘働き』が働く。
すぐにピンと来たのだ。
索敵、先読み、インスピレーション等々、なんでもござれ。
我が勘働きは、本当に便利なスキルである。
俺は軽く息を吐き、答えてみる。
「威圧って、普通の敵は勿論有効ですが……」
「ふむ」
「魔法やスキルなど、特殊な技能を使う相手に対して、速攻で行使可能な威圧には、特に有用性があるって事でしょうか?」
俺がそう言うと、ローラン様は少し、びっくりしたような表情をする。
「おお、良く分かったな、エルヴェ君」
と言い、更に説明してくれる。
「エルヴェ君のように無詠唱で、瞬時に魔法、スキルを使う相手には苦戦するが……大抵の相手には、速く使える威圧のスキルがとても有効なんだ」
「はい、分かります。魔法やスキルの準備から、発動までには、間がある。つまり攻撃や効果が表れるまで、結構なタイムラグがあるって事ですね」
「ああ、その通りだ。これだと思い、魔法、スキルを行使すると決めてからは煩雑な手順がかかる」
「手間ですか、成る程ですね」
「うむ、呼吸法による精神の集中、均衡化、体内魔力の活性化、更に言霊、呪文の詠唱、印を結ぶなどの手間が必要なんだ。高位たる人外の存在を呼び出し、その力を借用するならば尚更だな」
「おおよそ理解しました。その事を頭の片隅に置き、サシのタイマン、団体戦等々、様々なシチュエーションを踏まえ、挑発と威圧を習得し、上手く使え……そういう事ですね?」
「ああ、その通り。さて、話に夢中になっている間に、徐々にオークどもが復活して来たぞ」
「え? あ、そうですね」
ローラン様の言葉を聞き、動けず地へ伏していたオークどもを見やれば……
もう既に、10体の内、数体のオークが、動きだしていた。
そう、威圧の効果が切れつつあり、行動不能が解除されつつあったのだ。
「でだ。先ほどは私の挑発と威圧をじっくりと観察しただろう? 次はエルヴェ君、君の番だ。あのオークどもを挑発し、威圧してみたまえ」
ローラン様はそう言うと、にこにこっと悪戯っぽく笑ったのである。
0
お気に入りに追加
233
あなたにおすすめの小説
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
俺だけステータスが見える件~ゴミスキル【開く】持ちの俺はダンジョンに捨てられたが、【開く】はステータスオープンできるチートスキルでした~
平山和人
ファンタジー
平凡な高校生の新城直人はクラスメイトたちと異世界へ召喚されてしまう。
異世界より召喚された者は神からスキルを授かるが、直人のスキルは『物を開け閉めする』だけのゴミスキルだと判明し、ダンジョンに廃棄されることになった。
途方にくれる直人は偶然、このゴミスキルの真の力に気づく。それは自分や他者のステータスを数値化して表示できるというものだった。
しかもそれだけでなくステータスを再分配することで無限に強くなることが可能で、更にはスキルまで再分配できる能力だと判明する。
その力を使い、ダンジョンから脱出した直人は、自分をバカにした連中を徹底的に蹂躙していくのであった。
拾った子犬がケルベロスでした~実は古代魔法の使い手だった少年、本気出すとコワい(?)愛犬と楽しく暮らします~
荒井竜馬
ファンタジー
旧題: ケルベロスを拾った少年、パーティ追放されたけど実は絶滅した古代魔法の使い手だったので、愛犬と共に成り上がります。
=========================
<<<<第4回次世代ファンタジーカップ参加中>>>>
参加時325位 → 現在5位!
応援よろしくお願いします!(´▽`)
=========================
S級パーティに所属していたソータは、ある日依頼最中に仲間に崖から突き落とされる。
ソータは基礎的な魔法しか使えないことを理由に、仲間に裏切られたのだった。
崖から落とされたソータが死を覚悟したとき、ソータは地獄を追放されたというケルベロスに偶然命を助けられる。
そして、どう見ても可愛らしい子犬しか見えない自称ケルベロスは、ソータの従魔になりたいと言い出すだけでなく、ソータが使っている魔法が古代魔であることに気づく。
今まで自分が規格外の古代魔法でパーティを守っていたことを知ったソータは、古代魔法を扱って冒険者として成長していく。
そして、ソータを崖から突き落とした本当の理由も徐々に判明していくのだった。
それと同時に、ソータを追放したパーティは、本当の力が明るみになっていってしまう。
ソータの支援魔法に頼り切っていたパーティは、C級ダンジョンにも苦戦するのだった……。
他サイトでも掲載しています。
追放?俺にとっては解放だ!~自惚れ勇者パーティに付き合いきれなくなった俺、捨てられた女神を助けてジョブ【楽園創造者】を授かり人生を謳歌する~
和成ソウイチ
ファンタジー
(全77話完結)【あなたの楽園、タダで創ります! 追放先はこちらへ】
「スカウトはダサい。男はつまらん。つーことでラクター、お前はクビな」
――その言葉を待ってたよ勇者スカル。じゃあな。
勇者のパワハラに愛想を尽かしていたスカウトのラクターは、クビ宣告を幸いに勇者パーティを出て行く。
かつては憧れていた勇者。だからこそここまで我慢してきたが、今はむしろ、追放されて心が晴れやかだった。
彼はスカルに仕える前から――いや、生まれた瞬間から決めていたことがあった。
一生懸命に生きる奴をリスペクトしよう。
実はラクターは転生者だった。生前、同じようにボロ布のようにこき使われていた幼馴染の同僚を失って以来、一生懸命に生きていても報われない奴の力になりたいと考え続けていた彼。だが、転生者であるにも関わらずラクターにはまだ、特別な力はなかった。
ところが、追放された直後にとある女神を救ったことでラクターの人生は一変する。
どうやら勇者パーティのせいで女神でありながら奴隷として売り飛ばされたらしい。
解放した女神が憑依したことにより、ラクターはジョブ【楽園創造者】に目覚める。
その能力は、文字通り理想とする空間を自由に創造できるチートなものだった。
しばらくひとりで暮らしたかったラクターは、ふと気付く。
――一生懸命生きてるのは、何も人間だけじゃないよな?
こうして人里離れた森の中で動植物たちのために【楽園創造者】の力を使い、彼らと共存生活を始めたラクター。
そこで彼は、神獣の忘れ形見の人狼少女や御神木の大精霊たちと出逢い、楽園を大きくしていく。
さらには、とある事件をきっかけに理不尽に追放された人々のために無料で楽園を創る活動を開始する。
やがてラクターは彼を慕う大勢の仲間たちとともに、自分たちだけの楽園で人生を謳歌するのだった。
一方、ラクターを追放し、さらには彼と敵対したことをきっかけに、スカルを始めとした勇者パーティは急速に衰退していく。
(他サイトでも投稿中)
「おっさんはいらない」とパーティーを追放された魔導師は若返り、最強の大賢者となる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
かつては伝説の魔法使いと謳われたアークは中年となり、衰えた存在になった。
ある日、所属していたパーティーのリーダーから「老いさらばえたおっさんは必要ない」とパーティーを追い出される。
身も心も疲弊したアークは、辺境の地と拠点を移し、自給自足のスローライフを送っていた。
そんなある日、森の中で呪いをかけられた瀕死のフェニックスを発見し、これを助ける。
フェニックスはお礼に、アークを若返らせてくれるのだった。若返ったおかげで、全盛期以上の力を手に入れたアークは、史上最強の大賢者となる。
一方アークを追放したパーティーはアークを失ったことで、没落の道を辿ることになる。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
『殺す』スキルを授かったけど使えなかったので追放されました。お願いなので静かに暮らさせてください。
晴行
ファンタジー
ぼっち高校生、冷泉刹華(れいぜい=せつか)は突然クラスごと異世界への召喚に巻き込まれる。スキル付与の儀式で物騒な名前のスキルを授かるも、試したところ大した能力ではないと判明。いじめをするようなクラスメイトに「ビビらせんな」と邪険にされ、そして聖女に「スキル使えないならいらないからどっか行け」と拷問されわずかな金やアイテムすら与えられずに放り出され、着の身着のままで異世界をさまよう羽目になる。しかし路頭に迷う彼はまだ気がついていなかった。自らのスキルのあまりのチートさゆえ、世界のすべてを『殺す』権利を手に入れてしまったことを。不思議なことに自然と集まってくる可愛い女の子たちを襲う、残酷な運命を『殺し』、理不尽に偉ぶった奴らや強大な敵、クラスメイト達を蚊を払うようにあしらう。おかしいな、俺は独りで静かに暮らしたいだけなんだがと思いながら――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる