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第35話「王都へ」
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旅姿のダンとエリンは今、アイディール王国王都トライアンフ正門前に居た。
目の前に10m以上はある、石を積み上げた頑丈そうな外壁がそびえたっている。
重厚な木製の正門は大きく開かれており、門の前には王都への入場許可を貰うのを待つ、夥しい数の旅人が列を作っていた。
まだ、ふたりが山奥の自宅を出発して、1時間も経っていない。
自宅から王都までは馬で3日ほどの距離だが、転移魔法と飛翔魔法でここまであっという間に到着した。
当然、ダンから魔法の事は口止めされており、ふたりはいかにも長旅を経て着いたという顔つきで立っていたのである。
だが、ここまで来る過程はまだ良い。
ダンの魔法が凄いのは分かっている。
心の準備も出来ていた。
飛翔魔法は相変わらず素敵だったし、覚えたての転移魔法も今度は上手くいった。
だから素晴らしいとは思ったが、びっくり仰天という事にはならない。
しかしエリンは生まれて初めて見る、王都という巨大な街の威容にはとても驚いてしまった。
ダンから聞いて想像していたより、何もかもスケールが桁違いなのだ。
だからエリンは、先程から目がず~っとまん丸である。
「ダン、ねえったら、ダン! す、凄い人の数だよ~、それにこれ石の壁? 高~い! 何でなのぉ?」
ダンから色々と教えて貰っていたエリンではあったが、初めて見る風景や人や物が面白くて珍しくて仕方がなかった。
ダンが微笑んで、エリンの疑問に答えてやる。
最初の約束とは違うが、エリンの正体がばれそうな質問はすぐに止めるつもりだ。
「王都の街壁が高くて頑丈なのは、人間同士の戦争や魔物の襲撃などから王都市民を守る為だ。または境界線の意味もある」
「境界線?」
「ああ、このアイディール王国の中で王都の場所がこの街壁内という事さ」
「あう!? このずうっと続く壁の中が全部王都?」
エリンは石壁を目で追ったが、どこまで続いているか見当もつかなかった。
ずっと上ばかり見上げていたので、だんだんくらくらして来た。
思わず、倒れそうになる。
ダンが慌てて、エリンを支える。
「おいおいおい、大丈夫か」
「うい~……どきどきする~、何かワイン飲んだ時みたい~」
「ほら、鎮静《リミッション》」
ダンがそっと鎮静の魔法をかけてくれたので、エリンはすぐに落ち着く事が出来た。
「ダ~ン、ありがとう。ね、ねぇ、お願い……手を繫いでいて……ちょっと怖い」
甘えるエリンに、ダンは手を差し伸べてやる。
当然エリンはしっかりと握り、ダンにぴったりくっついた。
ふたりは、人々の行列の最後尾に並ぶ。
やがて順番が来て、屈強な体格の門番が苦笑する。
「何だ! さっきから門前でイチャイチャしやがって、どこのリア充かと思えば、ダンじゃねぇか」
門番の口ぶりだと、ダンとは顔見知りらしい。
ダンも、気さくな雰囲気で答える。
「ああ、俺だよ」
「って!? 何だその子は!」
強面な門番がいきなり怒鳴ったので、エリンは身を竦ませた。
何だろう?
また何か、酷い事を言われるのかと……
エリンは、繋いでいるダンの手を「きゅっ」と握った。
ダンも「きゅっ」と優しく握り返してくれた。
しかし……心配は杞憂であった。
「おお! す、すげ~可愛い子じゃねぇか! 王都でも滅多に見ないレベルだぞ」
「ま~な」
「どこで騙して連れて来たんだよ? それにお前は女が嫌いじゃなかったのか?」
「何だよ、騙したって? 人聞きが悪い。それに俺は女が嫌いじゃない。ただ理想の相手に出会ってなかっただけだ」
「理想の相手ねぇ……確かにとびっきりの子だな!」
門番は、エリンを頭からつま先までじろじろ見て、大きく頷いて納得している。
ダンは軽く足を踏み鳴らして、早く入場の手続きをしろと催促した。
肩を竦めた門番は、大きな音を立てて舌打ちをする。
そして、悔しそうな表情をしながらも対応してくれた。
エリンが見ていると、ダンは門番と色々と話した上で何か四角いカードのようなものを見せた。
カードを受け取った門番は傍らの台に置いてある、透明な石にカードをかざしている。
どうやら、問題は無かったようだ。
ダンは更に、きらきら光る何枚かの小さな金属性の丸い板を渡していた。
あの丸い板が、昨夜ダンから聞いた『お金』だろう。
手続きが済み、ダンとエリンが門番の前を通り過ぎて……
「ダンの馬鹿野郎! 爆発してしまえ!」
いきなり!
悔しがる門番の罵声が、響いたのである。
後ろ向きのまま、手を振ってスルーしたダンは、エリンの手を引き王都へ入って行った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
こうして……
ダンとエリンは、王都の街中を歩いている。
周囲は結構な喧騒であったが、エリンは珍しくきょろきょろしていない。
門番が叫んだ言葉が、耳から離れないのだ。
「ねぇ、ダン……さっきの爆発しろって……一体、何?」
しかしダンは、面倒くさそうに首を振る。
「良いよ、放っておいて……あんなのは単なる焼餅。俺とエリンの仲が良いから羨ましがっているだけだ」
「そう……なの?」
「うん! そんな事よりエリンの身分証明書を作ろう」
「身分証明書? って、何?」
「俺が、さっき門番へ見せていたカードがこれ。エリンも同じものを作る」
ダンが見せてくれたのは、四角な銀色の薄い金属片であった。
何か、魔法が掛かっているようだ。
「???」
エリンには、わけが分からない。
しかしダンは、カードをつまんで「ひらひら」させる。
「これさえあれば、エリンは怪しい女の子じゃないって、この王国が保証する。大手を振って、この王都を歩く事が出来るんだ」
このちっぽけな『カード』は結構な力を持っているのだ。
エリンは、素直に感嘆する。
「へぇ! 凄いね」
「ああ、何かあった時に色々と役に立つ」
「でも……ダン。エリンはこの国の人間じゃないし……カード、作るのって難しいんじゃ?」
エリンの疑問は、尤もである。
しかしダンは、「問題ない」と軽く手を振った。
「大丈夫! これ、実は冒険者ギルドの登録証なんだよ。エリンも俺と同じ冒険者になって、この登録証を作れば良い。俺っていう紹介者が居るから楽勝さ」
「冒険者ギルドって……ダンが訓練した所だよね。冒険者って……そもそも何?」
「冒険者というのは簡単に言えば、何でも屋だ。お使いなどの運搬、薬草の採取、護衛、魔物の退治まで何でもやる。登録すれば、冒険者ギルドから仕事の依頼が貰えるんだ」
「仕事?」
「ああ、仕事。仕事をすればお金が貰える。お金は物や労働を仲介する物だ」
「あうう~、む、難しい!」
「ははは、一度には無理だな。少しずつ覚えるんだ、何度でも教えるから」
「りょ、了解!」
「さあ、行こう」
ダンはまた「きゅっ」と手を握ってくれた。
エリンも、「きゅっ」と握り返す。
王都の雑踏を、ふたりは寄り添い、冒険者ギルドへ向かったのであった。
目の前に10m以上はある、石を積み上げた頑丈そうな外壁がそびえたっている。
重厚な木製の正門は大きく開かれており、門の前には王都への入場許可を貰うのを待つ、夥しい数の旅人が列を作っていた。
まだ、ふたりが山奥の自宅を出発して、1時間も経っていない。
自宅から王都までは馬で3日ほどの距離だが、転移魔法と飛翔魔法でここまであっという間に到着した。
当然、ダンから魔法の事は口止めされており、ふたりはいかにも長旅を経て着いたという顔つきで立っていたのである。
だが、ここまで来る過程はまだ良い。
ダンの魔法が凄いのは分かっている。
心の準備も出来ていた。
飛翔魔法は相変わらず素敵だったし、覚えたての転移魔法も今度は上手くいった。
だから素晴らしいとは思ったが、びっくり仰天という事にはならない。
しかしエリンは生まれて初めて見る、王都という巨大な街の威容にはとても驚いてしまった。
ダンから聞いて想像していたより、何もかもスケールが桁違いなのだ。
だからエリンは、先程から目がず~っとまん丸である。
「ダン、ねえったら、ダン! す、凄い人の数だよ~、それにこれ石の壁? 高~い! 何でなのぉ?」
ダンから色々と教えて貰っていたエリンではあったが、初めて見る風景や人や物が面白くて珍しくて仕方がなかった。
ダンが微笑んで、エリンの疑問に答えてやる。
最初の約束とは違うが、エリンの正体がばれそうな質問はすぐに止めるつもりだ。
「王都の街壁が高くて頑丈なのは、人間同士の戦争や魔物の襲撃などから王都市民を守る為だ。または境界線の意味もある」
「境界線?」
「ああ、このアイディール王国の中で王都の場所がこの街壁内という事さ」
「あう!? このずうっと続く壁の中が全部王都?」
エリンは石壁を目で追ったが、どこまで続いているか見当もつかなかった。
ずっと上ばかり見上げていたので、だんだんくらくらして来た。
思わず、倒れそうになる。
ダンが慌てて、エリンを支える。
「おいおいおい、大丈夫か」
「うい~……どきどきする~、何かワイン飲んだ時みたい~」
「ほら、鎮静《リミッション》」
ダンがそっと鎮静の魔法をかけてくれたので、エリンはすぐに落ち着く事が出来た。
「ダ~ン、ありがとう。ね、ねぇ、お願い……手を繫いでいて……ちょっと怖い」
甘えるエリンに、ダンは手を差し伸べてやる。
当然エリンはしっかりと握り、ダンにぴったりくっついた。
ふたりは、人々の行列の最後尾に並ぶ。
やがて順番が来て、屈強な体格の門番が苦笑する。
「何だ! さっきから門前でイチャイチャしやがって、どこのリア充かと思えば、ダンじゃねぇか」
門番の口ぶりだと、ダンとは顔見知りらしい。
ダンも、気さくな雰囲気で答える。
「ああ、俺だよ」
「って!? 何だその子は!」
強面な門番がいきなり怒鳴ったので、エリンは身を竦ませた。
何だろう?
また何か、酷い事を言われるのかと……
エリンは、繋いでいるダンの手を「きゅっ」と握った。
ダンも「きゅっ」と優しく握り返してくれた。
しかし……心配は杞憂であった。
「おお! す、すげ~可愛い子じゃねぇか! 王都でも滅多に見ないレベルだぞ」
「ま~な」
「どこで騙して連れて来たんだよ? それにお前は女が嫌いじゃなかったのか?」
「何だよ、騙したって? 人聞きが悪い。それに俺は女が嫌いじゃない。ただ理想の相手に出会ってなかっただけだ」
「理想の相手ねぇ……確かにとびっきりの子だな!」
門番は、エリンを頭からつま先までじろじろ見て、大きく頷いて納得している。
ダンは軽く足を踏み鳴らして、早く入場の手続きをしろと催促した。
肩を竦めた門番は、大きな音を立てて舌打ちをする。
そして、悔しそうな表情をしながらも対応してくれた。
エリンが見ていると、ダンは門番と色々と話した上で何か四角いカードのようなものを見せた。
カードを受け取った門番は傍らの台に置いてある、透明な石にカードをかざしている。
どうやら、問題は無かったようだ。
ダンは更に、きらきら光る何枚かの小さな金属性の丸い板を渡していた。
あの丸い板が、昨夜ダンから聞いた『お金』だろう。
手続きが済み、ダンとエリンが門番の前を通り過ぎて……
「ダンの馬鹿野郎! 爆発してしまえ!」
いきなり!
悔しがる門番の罵声が、響いたのである。
後ろ向きのまま、手を振ってスルーしたダンは、エリンの手を引き王都へ入って行った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
こうして……
ダンとエリンは、王都の街中を歩いている。
周囲は結構な喧騒であったが、エリンは珍しくきょろきょろしていない。
門番が叫んだ言葉が、耳から離れないのだ。
「ねぇ、ダン……さっきの爆発しろって……一体、何?」
しかしダンは、面倒くさそうに首を振る。
「良いよ、放っておいて……あんなのは単なる焼餅。俺とエリンの仲が良いから羨ましがっているだけだ」
「そう……なの?」
「うん! そんな事よりエリンの身分証明書を作ろう」
「身分証明書? って、何?」
「俺が、さっき門番へ見せていたカードがこれ。エリンも同じものを作る」
ダンが見せてくれたのは、四角な銀色の薄い金属片であった。
何か、魔法が掛かっているようだ。
「???」
エリンには、わけが分からない。
しかしダンは、カードをつまんで「ひらひら」させる。
「これさえあれば、エリンは怪しい女の子じゃないって、この王国が保証する。大手を振って、この王都を歩く事が出来るんだ」
このちっぽけな『カード』は結構な力を持っているのだ。
エリンは、素直に感嘆する。
「へぇ! 凄いね」
「ああ、何かあった時に色々と役に立つ」
「でも……ダン。エリンはこの国の人間じゃないし……カード、作るのって難しいんじゃ?」
エリンの疑問は、尤もである。
しかしダンは、「問題ない」と軽く手を振った。
「大丈夫! これ、実は冒険者ギルドの登録証なんだよ。エリンも俺と同じ冒険者になって、この登録証を作れば良い。俺っていう紹介者が居るから楽勝さ」
「冒険者ギルドって……ダンが訓練した所だよね。冒険者って……そもそも何?」
「冒険者というのは簡単に言えば、何でも屋だ。お使いなどの運搬、薬草の採取、護衛、魔物の退治まで何でもやる。登録すれば、冒険者ギルドから仕事の依頼が貰えるんだ」
「仕事?」
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「あうう~、む、難しい!」
「ははは、一度には無理だな。少しずつ覚えるんだ、何度でも教えるから」
「りょ、了解!」
「さあ、行こう」
ダンはまた「きゅっ」と手を握ってくれた。
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