75 / 205
第75話「経験を積め!」
しおりを挟む
こうして俺は初めて人を……殺した。
理由なき殺人ではない。
相手が俺と嫁ズを殺そうとした迷宮の無法者、山賊という兇悪な敵だから。
無抵抗で殺されたり、ジュリアとイザベラという大事な家族を理不尽に害されたりする理由は一切無いし真っ平御免だもの。
しかし俺の心には、僅かだが傷と痛みが残った。
もう引き返せない場所に足を踏み入れた、という気持ちもどこかにある。
この異世界に来たら避けて通れない道であり、反撃しなければ殺されるという立場になってもだ。
結局は……割り切るしかない。
そう考える俺は、また戦いの経験を積んだとアモンに言われたのである。
更に慎重になって進んだ地下2階は、購入した地図通りだった。
魔物は雑魚のゴブしか出現せず、後は相変わらず山賊と例の初心者殺し。
慣れるというのは怖ろしい。
結局、俺が戸惑ったのは最初だけ。
後は問題なく、奴等を蹴散らして行ったのだから。
戦いの方法はジュリアが購入したばかりの魔法杖を使って回復の魔法を発動させ、クランをケア。
イザベラも攻撃と支援の魔法を織り交ぜてクラン全体の戦闘を援護する、俺はそんな戦闘に慣れつつあった。
教師役のアモンはそんな俺達に対して、とりあえず合格点を出してくれる。
「トール、お前を中心に全員だいぶ戦士らしくなって来たぞ。良い意味で非情さを身に付けつつある」
「そいつはどうも……さて、もう少しで地下3階への階段だ。この地図によれば地下3階からは魔物の種類がぐっと増え、脅威も増す」
「ふむ、この地図によればお前が既に戦った事のあるオークに加えて不死者《アンデッド》系、昆虫《インセクト》系なども加わるようだ」
ううむ……
腐った死体の不死者に、巨大で不気味な昆虫か……
それって余り俺の得意な系統ではない。
ほら、ジュリアだってあからさまに嫌な顔をしている。
イザベラとアモンは……平気なのかよ。
「トール、不死者《アンデッド》と昆虫《インセクト》なんて全然怖くないよ。だって不死者《アンデッド》なんて……例えて言えばトールやジュリアの身体がちょっと腐っただけだろう。それに虫なんてそこら辺に居る蚊や蝿なんかと変わらないじゃん」
イザベラはどこに怖がる理由があるの? という表情で言い放ったのだ。
魔族の頂点に立つ悪魔特有の考え方と言うか、何というか……
不死者が……俺やジュリアの死体が腐った……だって?
おいおいおい!
それは例えが悪過ぎる。
そのようなやりとりをしながら歩いて行くと、やがて地下3階への階段が近付いて来る。
そこに敵が待ち伏せしている気配は……幸い無い。
俺達は無事に地下3階へと降りて行った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
これ以上の真っ暗闇にもう耐えられない! と悲鳴をあげたジュリア。
彼女の為に俺達は各自、魔導ランプを抑え目にして灯し、進む事にした。
この明かりを目当てに、敵から狙われ易くなるが仕方がない。
俺達が地下3階に降りた途端に、そいつはやって来た。
何か意味のない言葉というか、断末魔の声を発しながら迫って来た。
何かを引き摺るような音をたて、酷い腐臭を撒き散らしながら……
ぎいおおおおっ!
腐った死体に邪悪な魂が棲むのか、それとも闇の死霊使いの許されざる行為なのか……
奴等は巷でゾンビと呼ばれる不死者である。
しかし、これはゾンビ映画などのイメージが強過ぎるらしい。
と、いうか俺のイメージがこの世界に反映されているのだろう。
本来のゾンビは、このような腐乱死体とは全く違うものだから。
まあゾンビ談義はこれくらいにして……
俺達は不死者《アンデッド》に対する対策も昨日のうちに立ててあった。
戦法はイザベラとアモンによる火炎の攻撃オンリーだ。
だって腐って臭いゾンビなんか、誰が近寄って触れるものか!
昔の言葉でいえば『エンガチョ』。
イザベラの火炎魔法が発動し、更にアモンが口から灼熱の炎を吐く。
人化した悪魔アモンが口から火炎を吐くのは、傍から見ていて面白い。
大掛かりな奇術みたいで結構シュールだ。
俺は思わず口笛を吹いて拍手をしてしまう。
その為、悪魔ふたりがゾンビを炭化させて倒した後で、アモンから睨まれる羽目となったのである。
「トール、何故口笛を吹いて拍手をした?」
「いやぁ……凄いなぁと思ってつい……」
「気のせいかな、面白がっているというか、馬鹿にしているような態度であったぞ」
す、鋭い!
今後は注意する事にしよう。
こうして戦い終えた俺達は、更に先へと進む。
迷宮の地図によると、ここ地下3階で初心者レベルの冒険者は殆ど『淘汰』されてしまうのだそうだ。
そして次はというと……
唸るような鳴き声。
地面を跳ねたり引き摺るような重い音。
……登場したのは超巨大サイズの蛙の群れである。
ううむ、10匹くらいは居そうだ。
「ぎゃ~」
「気持ち悪~い!」
巨大蛙を見て響き渡る、ジュリアとイザベラの悲鳴。
彼女達って、人の死体や不死者が平気なのに巨大な蛙は駄目なのか?
本当に不思議……
この地下3階には他にも巨大な蟻や蟷螂が出るらしい。
こいつも含めて昆虫系と一緒くたに言っているが、正確には蛙って両生類なんだけど……
まあ良いや、細かい事は……
とりあえず、ここも火炎作戦か!
と思ってアモンを見ると、黙って首を横に振っている。
え、嫌なの? 火炎攻撃、してくれないの?
「今回の戦いではお前が出来るだけ経験値を積んだ方が良い。だから今度はトールに行って貰おう」
俺が『単独』で行くの?
それ、マジ?
さっきアモンが火炎を吐いたのを俺が面白がって拍手したせいかなぁ?
実際、俺もああいう『ぺちゃねちゃ系』は嫌いなんだけど……
「愚図愚図言わないでさっさと行く!」
偉そうに命令するアモン……ああ、完全に先生化してる。
でもさ、俺って腕相撲でアモンに勝っているんだよね?
悪魔の掟では本来『勝った方』が命令出来るんだよね?
そう言い合っている間に、巨大蛙は意外にも俊敏に跳び跳ねながら俺達に迫って来た。
普通の蛙は主に虫を食うのだが、この蛙は……人間も含めて何でも喰う雑食だと地図には書いてある。
仕方がない!
俺は魔剣を構えると気合を入れて巨大な蛙の群れに飛び込んで行った。
俺VS巨大蛙!
しかし……
結論から言えば奴等も全く俺の敵ではなかった。
確かに動きは今迄の敵に比べればそこそこ素早いし、蛙にしては表皮が硬くて剣だと難儀する。
そう地図にも書いてあった。
しかし邪神様から貰った魔剣は、まるで紙か溶けたバターでも切るように容易く蛙共の表皮を切り裂いたのである。
――結果、計12匹、1匹当りの体長は1m以上もある巨大蛙は俺に切り裂かれてその屍を無残に晒していた。
「やったぁ! でもトールの剣は良く洗うか、拭いて来てね。ねとねとして……気持ち悪いから!」
「そうそう、そのまま来ないで!」
嫁ズにきっぱり言われた俺は仕方なく生活魔法で水を出す。
刀身の粘りをきっちり洗い流してから、クランに合流したのであった。
理由なき殺人ではない。
相手が俺と嫁ズを殺そうとした迷宮の無法者、山賊という兇悪な敵だから。
無抵抗で殺されたり、ジュリアとイザベラという大事な家族を理不尽に害されたりする理由は一切無いし真っ平御免だもの。
しかし俺の心には、僅かだが傷と痛みが残った。
もう引き返せない場所に足を踏み入れた、という気持ちもどこかにある。
この異世界に来たら避けて通れない道であり、反撃しなければ殺されるという立場になってもだ。
結局は……割り切るしかない。
そう考える俺は、また戦いの経験を積んだとアモンに言われたのである。
更に慎重になって進んだ地下2階は、購入した地図通りだった。
魔物は雑魚のゴブしか出現せず、後は相変わらず山賊と例の初心者殺し。
慣れるというのは怖ろしい。
結局、俺が戸惑ったのは最初だけ。
後は問題なく、奴等を蹴散らして行ったのだから。
戦いの方法はジュリアが購入したばかりの魔法杖を使って回復の魔法を発動させ、クランをケア。
イザベラも攻撃と支援の魔法を織り交ぜてクラン全体の戦闘を援護する、俺はそんな戦闘に慣れつつあった。
教師役のアモンはそんな俺達に対して、とりあえず合格点を出してくれる。
「トール、お前を中心に全員だいぶ戦士らしくなって来たぞ。良い意味で非情さを身に付けつつある」
「そいつはどうも……さて、もう少しで地下3階への階段だ。この地図によれば地下3階からは魔物の種類がぐっと増え、脅威も増す」
「ふむ、この地図によればお前が既に戦った事のあるオークに加えて不死者《アンデッド》系、昆虫《インセクト》系なども加わるようだ」
ううむ……
腐った死体の不死者に、巨大で不気味な昆虫か……
それって余り俺の得意な系統ではない。
ほら、ジュリアだってあからさまに嫌な顔をしている。
イザベラとアモンは……平気なのかよ。
「トール、不死者《アンデッド》と昆虫《インセクト》なんて全然怖くないよ。だって不死者《アンデッド》なんて……例えて言えばトールやジュリアの身体がちょっと腐っただけだろう。それに虫なんてそこら辺に居る蚊や蝿なんかと変わらないじゃん」
イザベラはどこに怖がる理由があるの? という表情で言い放ったのだ。
魔族の頂点に立つ悪魔特有の考え方と言うか、何というか……
不死者が……俺やジュリアの死体が腐った……だって?
おいおいおい!
それは例えが悪過ぎる。
そのようなやりとりをしながら歩いて行くと、やがて地下3階への階段が近付いて来る。
そこに敵が待ち伏せしている気配は……幸い無い。
俺達は無事に地下3階へと降りて行った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
これ以上の真っ暗闇にもう耐えられない! と悲鳴をあげたジュリア。
彼女の為に俺達は各自、魔導ランプを抑え目にして灯し、進む事にした。
この明かりを目当てに、敵から狙われ易くなるが仕方がない。
俺達が地下3階に降りた途端に、そいつはやって来た。
何か意味のない言葉というか、断末魔の声を発しながら迫って来た。
何かを引き摺るような音をたて、酷い腐臭を撒き散らしながら……
ぎいおおおおっ!
腐った死体に邪悪な魂が棲むのか、それとも闇の死霊使いの許されざる行為なのか……
奴等は巷でゾンビと呼ばれる不死者である。
しかし、これはゾンビ映画などのイメージが強過ぎるらしい。
と、いうか俺のイメージがこの世界に反映されているのだろう。
本来のゾンビは、このような腐乱死体とは全く違うものだから。
まあゾンビ談義はこれくらいにして……
俺達は不死者《アンデッド》に対する対策も昨日のうちに立ててあった。
戦法はイザベラとアモンによる火炎の攻撃オンリーだ。
だって腐って臭いゾンビなんか、誰が近寄って触れるものか!
昔の言葉でいえば『エンガチョ』。
イザベラの火炎魔法が発動し、更にアモンが口から灼熱の炎を吐く。
人化した悪魔アモンが口から火炎を吐くのは、傍から見ていて面白い。
大掛かりな奇術みたいで結構シュールだ。
俺は思わず口笛を吹いて拍手をしてしまう。
その為、悪魔ふたりがゾンビを炭化させて倒した後で、アモンから睨まれる羽目となったのである。
「トール、何故口笛を吹いて拍手をした?」
「いやぁ……凄いなぁと思ってつい……」
「気のせいかな、面白がっているというか、馬鹿にしているような態度であったぞ」
す、鋭い!
今後は注意する事にしよう。
こうして戦い終えた俺達は、更に先へと進む。
迷宮の地図によると、ここ地下3階で初心者レベルの冒険者は殆ど『淘汰』されてしまうのだそうだ。
そして次はというと……
唸るような鳴き声。
地面を跳ねたり引き摺るような重い音。
……登場したのは超巨大サイズの蛙の群れである。
ううむ、10匹くらいは居そうだ。
「ぎゃ~」
「気持ち悪~い!」
巨大蛙を見て響き渡る、ジュリアとイザベラの悲鳴。
彼女達って、人の死体や不死者が平気なのに巨大な蛙は駄目なのか?
本当に不思議……
この地下3階には他にも巨大な蟻や蟷螂が出るらしい。
こいつも含めて昆虫系と一緒くたに言っているが、正確には蛙って両生類なんだけど……
まあ良いや、細かい事は……
とりあえず、ここも火炎作戦か!
と思ってアモンを見ると、黙って首を横に振っている。
え、嫌なの? 火炎攻撃、してくれないの?
「今回の戦いではお前が出来るだけ経験値を積んだ方が良い。だから今度はトールに行って貰おう」
俺が『単独』で行くの?
それ、マジ?
さっきアモンが火炎を吐いたのを俺が面白がって拍手したせいかなぁ?
実際、俺もああいう『ぺちゃねちゃ系』は嫌いなんだけど……
「愚図愚図言わないでさっさと行く!」
偉そうに命令するアモン……ああ、完全に先生化してる。
でもさ、俺って腕相撲でアモンに勝っているんだよね?
悪魔の掟では本来『勝った方』が命令出来るんだよね?
そう言い合っている間に、巨大蛙は意外にも俊敏に跳び跳ねながら俺達に迫って来た。
普通の蛙は主に虫を食うのだが、この蛙は……人間も含めて何でも喰う雑食だと地図には書いてある。
仕方がない!
俺は魔剣を構えると気合を入れて巨大な蛙の群れに飛び込んで行った。
俺VS巨大蛙!
しかし……
結論から言えば奴等も全く俺の敵ではなかった。
確かに動きは今迄の敵に比べればそこそこ素早いし、蛙にしては表皮が硬くて剣だと難儀する。
そう地図にも書いてあった。
しかし邪神様から貰った魔剣は、まるで紙か溶けたバターでも切るように容易く蛙共の表皮を切り裂いたのである。
――結果、計12匹、1匹当りの体長は1m以上もある巨大蛙は俺に切り裂かれてその屍を無残に晒していた。
「やったぁ! でもトールの剣は良く洗うか、拭いて来てね。ねとねとして……気持ち悪いから!」
「そうそう、そのまま来ないで!」
嫁ズにきっぱり言われた俺は仕方なく生活魔法で水を出す。
刀身の粘りをきっちり洗い流してから、クランに合流したのであった。
0
お気に入りに追加
283
あなたにおすすめの小説
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
俺だけステータスが見える件~ゴミスキル【開く】持ちの俺はダンジョンに捨てられたが、【開く】はステータスオープンできるチートスキルでした~
平山和人
ファンタジー
平凡な高校生の新城直人はクラスメイトたちと異世界へ召喚されてしまう。
異世界より召喚された者は神からスキルを授かるが、直人のスキルは『物を開け閉めする』だけのゴミスキルだと判明し、ダンジョンに廃棄されることになった。
途方にくれる直人は偶然、このゴミスキルの真の力に気づく。それは自分や他者のステータスを数値化して表示できるというものだった。
しかもそれだけでなくステータスを再分配することで無限に強くなることが可能で、更にはスキルまで再分配できる能力だと判明する。
その力を使い、ダンジョンから脱出した直人は、自分をバカにした連中を徹底的に蹂躙していくのであった。
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
料理の上手さを見込まれてモフモフ聖獣に育てられた俺は、剣も魔法も使えず、一人ではドラゴンくらいしか倒せないのに、聖女や剣聖たちから溺愛される
向原 行人
ファンタジー
母を早くに亡くし、男だらけの五人兄弟で家事の全てを任されていた長男の俺は、気付いたら異世界に転生していた。
アルフレッドという名の子供になっていたのだが、山奥に一人ぼっち。
普通に考えて、親に捨てられ死を待つだけという、とんでもないハードモード転生だったのだが、偶然通りかかった人の言葉を話す聖獣――白虎が現れ、俺を育ててくれた。
白虎は食べ物の獲り方を教えてくれたので、俺は前世で培った家事の腕を振るい、調理という形で恩を返す。
そんな毎日が十数年続き、俺がもうすぐ十六歳になるという所で、白虎からそろそろ人間の社会で生きる様にと言われてしまった。
剣も魔法も使えない俺は、少しだけ使える聖獣の力と家事能力しか取り柄が無いので、とりあえず異世界の定番である冒険者を目指す事に。
だが、この世界では職業学校を卒業しないと冒険者になれないのだとか。
おまけに聖獣の力を人前で使うと、恐れられて嫌われる……と。
俺は聖獣の力を使わずに、冒険者となる事が出来るのだろうか。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる