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第665話「アールヴ族と人間族が上手く折り合う為の方法論が見えて来た」
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「人間達から避けられている事に気付き、自己嫌悪に陥った私だったが、
そんな中、出会ったのは後に親友となる魔法使いの冒険者、ボトヴィッド・エウレニウスだった。今や魔道具店クピディタースの老主人となっているボトヴィッドだが、私が出会った頃はまだまだ若かった」
イェレミアスはここまで話すと、
一区切りつけるように「ふう」と再び息を吐いた。
「私は冒険者ギルドに所属しないフリーの冒険者として、主に単独受注、またはその都度、様々なクランの助っ人として依頼をこなし、自分の実力を測る修行を兼ね、旅の費用を稼いでいた。
そして準備が整い、満を持してフォルミーカ迷宮へ潜り、秘密解明へ挑んでいる時に出会ったのが、とあるクランのリーダーで魔法使いであるボトヴィッドだったのだ。
……ある日、私が迷宮深層階小ホールの片隅で、ひとり休憩していたら、複数の人間の気配を感じ、念の為用心していたところ、5名ほどのクランらしき集団が現れた。
その集団は全員がアールヴ族である私をちらちら見て、
少し間を置き、リーダーらしき男が、ひとりだけで近寄って来た。
そう、このリーダーがボトヴィッドだった。
話した時の事は今でも良く憶えている。
私が警戒し、いつでも攻撃魔法を放てるようスタンバイしていたら、
数mまで近づいたボトヴィッドは、「しれっ」と笑顔で、
「おいおいアールヴさんよ、あんた、こんなヤバい場所でたったひとり、一体どうした?」
といきなり聞かれ、
「………………………………………………………………」
必要がなければ、極力人間とは関わりたくない私が、しかめっ面の無言でいると、
「発する魔力で俺には分かる。あんたは、本当に凄い術者だな」
とも言われたよ。
どうやら笑顔のボトヴィッドも、無防備に後方で控える仲間のクランメンバー達も、殺気がなく、私を害するつもりがないようだった。
まあ、私はそれでも強盗の可能性があると、警戒を解かなかったがね。
それからもボトヴィッドは、いろいろな質問を速射砲のように繰り出し、根掘り葉掘り突っ込まれ、「むっ」とした私は、
「おい、お前」
「お、何だ?」
「何だ?じゃない。名乗らぬ者から、いきなり矢継ぎ早に聞かれ、正直に答える筋合いはないぞ」
と冷たく返した。
するとボトヴィッドは、「ははははは」と苦笑いし、
「悪い、これは失礼した」と言い、
「俺はこのクランを率いる魔法使いのボトヴィッド・エウレニウスだ。あんたの名は?」
ようやく自身の名を名乗り、名を聞かれたので、元ソウェルである事は当然伏せ、
「……ボトヴィッドか、私はアールヴ族の魔法使い、イェレミアス・エテラヴオリだ」
と嫌々答えた。
「ほう、あんたがイェレミアスか。噂はギルドや冒険者の間で良く聞いていた」
「ふん、そうか?」
「イェレミアスさんよ、ギルドに無所属で、単独受注や助っ人が多いそうだが、あんたほど高位の術者はどこのクランでも欲しがる。ここで会ったのも何かの縁だ。ウチのクランで一緒にやってみないか? 当然ギャランティをはずむし、待遇も好条件をつける」
しかし私はあっさり首を横へ振り、
「いや、断る。何故なら私は既にこの迷宮内で暮らしている。自己鍛錬と研究の為だが、しばらくは滞在するつもりだ」
と、誘いを断固拒否したのだ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
私が拒否すると、ボトヴィッドはそう落胆した様子もなく、
「おお、そうか! ならば、わずかだが俺の持つ予備の食料や水など物資を提供しよう。受け取ってくれないか」
なんとなんとなんと、クランスカウトを断ったにもかかわらず、
唐突に私への協力を申し出て来たのだ。
「な!? て、提供!?」
「ああ、そうだ。俺があんたを気に入ったから」
「わ、私を気に入っただと!?」
「ああ、気に入った! まあ偉そうに譲ると言うが、渡せる分が少なくて申し訳ない。だから無償で提供。せこく金など取らず、タダで差し上げるという事だ」
「な、何!?」
「迷宮の奥深く、あんたは必要な物資調達には難儀する。受け取れば、少しくらいは助かるだろ?」
「はあ!?」
「提供する食料、水の品質は俺がこだわって購入したものだから保証するし、見返りは一切求めん。ここであんたと出会った記念にプレゼントって事でな」
「出会った記念!? プレゼント!?」
ボトヴィッドの提案を聞き、私は驚くとともに、呆れて脱力した。
奴の澄んだ瞳、そして放つ波動は真っすぐで、
到底、嘘をついているとは思えなかった。
しかし、私には全く信じられなかったのだ。
どこの世界に、初対面の相手に無償、無条件で、
迷宮で命をつなぐ、大切な食糧や水を渡す者が居るのだろうと。
もう会う事もないかもしれないのに。
唖然とした私がボトヴィッドを見ていると、
奴の背後に居た他のクランメンバーが皆、苦笑。
「また始まったよ」とか「ある意味病気だな」とささやきも聞こえた。
この男、しょっちゅうこんな事をしているらしい。
尋常ではない……
なので、私も思わず言ってしまった。
「ボトヴィッドとやら、お前……とても変わり者だな」と。
対してボトヴィッドは全く否定せず
「ああ、気に入った奴には俺、やたらと気前が良くなるんだ。変な奴だと言われてるよ」
といかにも面白そうに笑った。
しかし、何の理由もなく、食料、水、物資をこのまま受け取るわけにはいかない。
私は再びきっぱりと拒否する事にした。
「いや、それでも断る。あんたに施される理由がない」
「おいおいおい、イェレミアスさんよ。これは単に俺の個人的な好意から言っているだけで、恩着せがましく施しているわけではない」
「ふん、そうか?」
「そうだよ! だから素直に受け取れよ。念の為、さっきも言ったが、後でこれを理由にクラン入隊を迫ったりはしないぞ」
「そうなのか? だが、断る!」
「はあ? だが、断る!だと? おいおい、どこかで聞いたセリフだが、あんたもえらく強情だなあ」
「お前こそ、本当にしつこいぞ」
……というわけで、しばし押し問答が続いた。
そんな不毛な押し問答に先に疲れたのが、私だった。
冷静に考えれば……
良質の食料、生活物資が手に入る手立てを、
意地を張り、変に潰すことはないと気が付き、
「あ~、もう分かった! では食料、水、物資は受け取る。但し、相応の対価を支払おう」
と告げたのだ。
私の妥協案を聞いたボトヴィッドは、少し考えこんだ後、
「よし! 了解した! 物資譲渡の対価を受け取ろう、イェレミアス。そして次回は、ここへ、あんたの希望するモノを運んで来るぞ。当然、対価は払って貰う」
「ああ、いいとも、ボトヴィッド。運搬料込みの適正金額を請求してくれ」
「おお、手間賃も入れて、しっかりたっぷりと請求してやるわい」
「結局、押し問答が決着しただけではなく、私とボトヴィッドの間には、
縁が生まれ、奇妙な友達付き合いが始まったのだ。
「…………それから、4か月ごと、年に3回、
迷宮のとある場所で決まった日と時間に会う約束をして……
ボトヴィッドは、決して約束を違えず、
リクエストした通りの物資を運んで来てくれた。
互いに頑固、偏屈と言い合い、付き合う内に、
アールヴ族と人間族、種族を超えた連帯感も生まれ、友情が築かれ、深まって行った。そして現在に至る腐れ縁になったという事だ」
イェレミアスはそう言い、ニッと笑った。
「不思議なものだ。ボトヴィッドとの出会いも全くの偶然であったが、たまたまリオネル様がボトヴィッドの店に買い物へ行き、あの偏屈者と奇跡的に打ち解けたからこそ、フォルミーカ迷宮の底へ居た私に手紙を届けてくれ、新たな出会いが生まれたのだな」
「ですね!」
とリオネルが同意すれば、ヒルデガルドも嬉しそうに頷く。
「おじいさまがリオネル様とご契約し、イエーラへお連れしたから、私もリオネル様と出会えたのですね!」
「うむうむ、そうだ! ヒルデガルドよ、思い出してみるがいい。お前も初めてリオネル様と出会った時は、私がボトヴィッドと出会った時同様、ひどくぶしつけで冷淡だったぞ」
「も、もう! それを言わないでください! 絶対に隠したい私の黒歴史なんですから!」
「ははは、分かった。リオネル様については、私はリオネル様の実力を古代遺跡の監視装置で目の当たりにしていたからな。少なくとも、とんでもない術者だとは分かっていたから、全く未知の存在ではなかった。
実際に対面し、リオネル様とお話してみて、親友ボトヴィッドの手紙を迷宮の底までわざわざ届けてくださった事、お持ちである底知れぬ実力を誇らず驕らず、常に新しい事を学ぼうとする研究熱心さ。謙虚で裏表のない誠実さも分かったからこそ、素直に胸襟を開こうと思ったのだよ」
「うふふ、おじいさまのお話を聞き、とても参考になりました。私自身の経験も含め、互いの未知の部分を解消する事が理解し合う第一歩だと感じましたわ」
イェレミアスの話を聞き、ヒルデガルドが自身の経験を踏まえて納得。
アールヴ族と人間族が上手く折り合う為の方法論が見えて来た。
そして最も重要な部分も……それは互いに理解し合えた上で、
リスペクトもし合えるかどうかである。
リオネルは「はい」と挙手し、
「おふたりのお話を踏まえ、俺から提案があります。聞いて頂いて宜しいでしょうか?」
と、問いかけたのである。
そんな中、出会ったのは後に親友となる魔法使いの冒険者、ボトヴィッド・エウレニウスだった。今や魔道具店クピディタースの老主人となっているボトヴィッドだが、私が出会った頃はまだまだ若かった」
イェレミアスはここまで話すと、
一区切りつけるように「ふう」と再び息を吐いた。
「私は冒険者ギルドに所属しないフリーの冒険者として、主に単独受注、またはその都度、様々なクランの助っ人として依頼をこなし、自分の実力を測る修行を兼ね、旅の費用を稼いでいた。
そして準備が整い、満を持してフォルミーカ迷宮へ潜り、秘密解明へ挑んでいる時に出会ったのが、とあるクランのリーダーで魔法使いであるボトヴィッドだったのだ。
……ある日、私が迷宮深層階小ホールの片隅で、ひとり休憩していたら、複数の人間の気配を感じ、念の為用心していたところ、5名ほどのクランらしき集団が現れた。
その集団は全員がアールヴ族である私をちらちら見て、
少し間を置き、リーダーらしき男が、ひとりだけで近寄って来た。
そう、このリーダーがボトヴィッドだった。
話した時の事は今でも良く憶えている。
私が警戒し、いつでも攻撃魔法を放てるようスタンバイしていたら、
数mまで近づいたボトヴィッドは、「しれっ」と笑顔で、
「おいおいアールヴさんよ、あんた、こんなヤバい場所でたったひとり、一体どうした?」
といきなり聞かれ、
「………………………………………………………………」
必要がなければ、極力人間とは関わりたくない私が、しかめっ面の無言でいると、
「発する魔力で俺には分かる。あんたは、本当に凄い術者だな」
とも言われたよ。
どうやら笑顔のボトヴィッドも、無防備に後方で控える仲間のクランメンバー達も、殺気がなく、私を害するつもりがないようだった。
まあ、私はそれでも強盗の可能性があると、警戒を解かなかったがね。
それからもボトヴィッドは、いろいろな質問を速射砲のように繰り出し、根掘り葉掘り突っ込まれ、「むっ」とした私は、
「おい、お前」
「お、何だ?」
「何だ?じゃない。名乗らぬ者から、いきなり矢継ぎ早に聞かれ、正直に答える筋合いはないぞ」
と冷たく返した。
するとボトヴィッドは、「ははははは」と苦笑いし、
「悪い、これは失礼した」と言い、
「俺はこのクランを率いる魔法使いのボトヴィッド・エウレニウスだ。あんたの名は?」
ようやく自身の名を名乗り、名を聞かれたので、元ソウェルである事は当然伏せ、
「……ボトヴィッドか、私はアールヴ族の魔法使い、イェレミアス・エテラヴオリだ」
と嫌々答えた。
「ほう、あんたがイェレミアスか。噂はギルドや冒険者の間で良く聞いていた」
「ふん、そうか?」
「イェレミアスさんよ、ギルドに無所属で、単独受注や助っ人が多いそうだが、あんたほど高位の術者はどこのクランでも欲しがる。ここで会ったのも何かの縁だ。ウチのクランで一緒にやってみないか? 当然ギャランティをはずむし、待遇も好条件をつける」
しかし私はあっさり首を横へ振り、
「いや、断る。何故なら私は既にこの迷宮内で暮らしている。自己鍛錬と研究の為だが、しばらくは滞在するつもりだ」
と、誘いを断固拒否したのだ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
私が拒否すると、ボトヴィッドはそう落胆した様子もなく、
「おお、そうか! ならば、わずかだが俺の持つ予備の食料や水など物資を提供しよう。受け取ってくれないか」
なんとなんとなんと、クランスカウトを断ったにもかかわらず、
唐突に私への協力を申し出て来たのだ。
「な!? て、提供!?」
「ああ、そうだ。俺があんたを気に入ったから」
「わ、私を気に入っただと!?」
「ああ、気に入った! まあ偉そうに譲ると言うが、渡せる分が少なくて申し訳ない。だから無償で提供。せこく金など取らず、タダで差し上げるという事だ」
「な、何!?」
「迷宮の奥深く、あんたは必要な物資調達には難儀する。受け取れば、少しくらいは助かるだろ?」
「はあ!?」
「提供する食料、水の品質は俺がこだわって購入したものだから保証するし、見返りは一切求めん。ここであんたと出会った記念にプレゼントって事でな」
「出会った記念!? プレゼント!?」
ボトヴィッドの提案を聞き、私は驚くとともに、呆れて脱力した。
奴の澄んだ瞳、そして放つ波動は真っすぐで、
到底、嘘をついているとは思えなかった。
しかし、私には全く信じられなかったのだ。
どこの世界に、初対面の相手に無償、無条件で、
迷宮で命をつなぐ、大切な食糧や水を渡す者が居るのだろうと。
もう会う事もないかもしれないのに。
唖然とした私がボトヴィッドを見ていると、
奴の背後に居た他のクランメンバーが皆、苦笑。
「また始まったよ」とか「ある意味病気だな」とささやきも聞こえた。
この男、しょっちゅうこんな事をしているらしい。
尋常ではない……
なので、私も思わず言ってしまった。
「ボトヴィッドとやら、お前……とても変わり者だな」と。
対してボトヴィッドは全く否定せず
「ああ、気に入った奴には俺、やたらと気前が良くなるんだ。変な奴だと言われてるよ」
といかにも面白そうに笑った。
しかし、何の理由もなく、食料、水、物資をこのまま受け取るわけにはいかない。
私は再びきっぱりと拒否する事にした。
「いや、それでも断る。あんたに施される理由がない」
「おいおいおい、イェレミアスさんよ。これは単に俺の個人的な好意から言っているだけで、恩着せがましく施しているわけではない」
「ふん、そうか?」
「そうだよ! だから素直に受け取れよ。念の為、さっきも言ったが、後でこれを理由にクラン入隊を迫ったりはしないぞ」
「そうなのか? だが、断る!」
「はあ? だが、断る!だと? おいおい、どこかで聞いたセリフだが、あんたもえらく強情だなあ」
「お前こそ、本当にしつこいぞ」
……というわけで、しばし押し問答が続いた。
そんな不毛な押し問答に先に疲れたのが、私だった。
冷静に考えれば……
良質の食料、生活物資が手に入る手立てを、
意地を張り、変に潰すことはないと気が付き、
「あ~、もう分かった! では食料、水、物資は受け取る。但し、相応の対価を支払おう」
と告げたのだ。
私の妥協案を聞いたボトヴィッドは、少し考えこんだ後、
「よし! 了解した! 物資譲渡の対価を受け取ろう、イェレミアス。そして次回は、ここへ、あんたの希望するモノを運んで来るぞ。当然、対価は払って貰う」
「ああ、いいとも、ボトヴィッド。運搬料込みの適正金額を請求してくれ」
「おお、手間賃も入れて、しっかりたっぷりと請求してやるわい」
「結局、押し問答が決着しただけではなく、私とボトヴィッドの間には、
縁が生まれ、奇妙な友達付き合いが始まったのだ。
「…………それから、4か月ごと、年に3回、
迷宮のとある場所で決まった日と時間に会う約束をして……
ボトヴィッドは、決して約束を違えず、
リクエストした通りの物資を運んで来てくれた。
互いに頑固、偏屈と言い合い、付き合う内に、
アールヴ族と人間族、種族を超えた連帯感も生まれ、友情が築かれ、深まって行った。そして現在に至る腐れ縁になったという事だ」
イェレミアスはそう言い、ニッと笑った。
「不思議なものだ。ボトヴィッドとの出会いも全くの偶然であったが、たまたまリオネル様がボトヴィッドの店に買い物へ行き、あの偏屈者と奇跡的に打ち解けたからこそ、フォルミーカ迷宮の底へ居た私に手紙を届けてくれ、新たな出会いが生まれたのだな」
「ですね!」
とリオネルが同意すれば、ヒルデガルドも嬉しそうに頷く。
「おじいさまがリオネル様とご契約し、イエーラへお連れしたから、私もリオネル様と出会えたのですね!」
「うむうむ、そうだ! ヒルデガルドよ、思い出してみるがいい。お前も初めてリオネル様と出会った時は、私がボトヴィッドと出会った時同様、ひどくぶしつけで冷淡だったぞ」
「も、もう! それを言わないでください! 絶対に隠したい私の黒歴史なんですから!」
「ははは、分かった。リオネル様については、私はリオネル様の実力を古代遺跡の監視装置で目の当たりにしていたからな。少なくとも、とんでもない術者だとは分かっていたから、全く未知の存在ではなかった。
実際に対面し、リオネル様とお話してみて、親友ボトヴィッドの手紙を迷宮の底までわざわざ届けてくださった事、お持ちである底知れぬ実力を誇らず驕らず、常に新しい事を学ぼうとする研究熱心さ。謙虚で裏表のない誠実さも分かったからこそ、素直に胸襟を開こうと思ったのだよ」
「うふふ、おじいさまのお話を聞き、とても参考になりました。私自身の経験も含め、互いの未知の部分を解消する事が理解し合う第一歩だと感じましたわ」
イェレミアスの話を聞き、ヒルデガルドが自身の経験を踏まえて納得。
アールヴ族と人間族が上手く折り合う為の方法論が見えて来た。
そして最も重要な部分も……それは互いに理解し合えた上で、
リスペクトもし合えるかどうかである。
リオネルは「はい」と挙手し、
「おふたりのお話を踏まえ、俺から提案があります。聞いて頂いて宜しいでしょうか?」
と、問いかけたのである。
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