624 / 689
第624話「何度経験しても不思議に感じます……ほんの1時間前までは、私達、1万キロも遠く離れたソヴァール王国のワレバッドに居たのですものね」
しおりを挟む
時刻は午前6時過ぎ、予定通りワレバッドの街を出発したリオネルとヒルデガルドは、まだひとけのない早朝の街道を凄まじい速度で進んでいた。
リオネルの現在の走行速度は巡航速度といえる時速70㎞。
動物達の所作を丹念に観察し、スキル『見よう見まね』で得た、
リオネルの怖ろしいほどの身体能力。
その身体能力は更に進化し、師匠となった動物達を軽く凌駕していた。
例えば馬の最高走行速度は約時速70㎞だが、
リオネルの最高走行速度は倍以上の150㎞を誇り、
狼は時速30㎞で5時間以上走り続けられるが、
リオネルは時速100㎞で5時間以上走行可能という凄まじい持久力も有する。
さてさて!
……ふたりは既にワレバッドの街から、約50㎞離れていた。
途中、何人もの通行人とすれちがったが、
猛スピードで疾走するリオネルと背負われたヒルデガルドを見て唖然とするか、
絶句するだけ。
びっくりしすぎて、言葉をかける暇もない。
……そのうち、人通りが途切れた。
ここで、頃合いと見たのだろう。
ず~っとMAX状態たるリオネルの索敵にも、人間の反応はないし、
感じるのは遠巻きにする動物の気配だけだ。
ヒルデガルドを背負ったまま、リオネルは徐々に速度を落とし、
遂にはジョギングレベルで、たったったっと走る。
「あの、ヒルデガルドさん」
「はい、何でしょうか、リオネル様」
「俺達の周囲には誰も居ませんし、危険も皆無です。そろそろ、転移魔法で跳びます。連続で10回も繰り返せば、イエーラへ到着するでしょう」
「分かりました」
「では行きますよ。……カウントダウンします、5,4,3,2,1,転移!」
リオネルが魔法を発動した瞬間、ふたりの姿は煙のように消え去った。
……そんな事を10度ほど繰り返し、あっという間に1万キロの距離をクリア。
出発して、約1時間後、リオネルとヒルデガルドは、
イエーラへの街道に立ち、歩いていた。
転移先のポイントに関しては、地図と来た時のデータを基本にし、
ひと目につかない場所を選びながら転移するのがリオネルのやり方だ。
時間を少しかけたのは、転移先の安全確認をする為である。
ちなみに、転移魔法は発動の際、大量の魔力を消費するが、
膨大な体内魔力量を有するリオネルには、減少分は、ほんの少しの割合でしかない。
またどんなに消費しても、リオネルの体内魔力は約10分で満タンになるので、
もしも魔力切れを狙う敵が居ても徒労に終わるに違いない。
リオネルは、「そろそろ背から降りるように」と、優しくヒルデガルドへ告げ、
『背負い搬送具』のハーネスを外した。
対して、少し名残惜しそうにしたヒルデガルドだったが、
ゆっくりと地面に降り立った。
降りて微笑んだヒルデガルドはすぐぴったりとリオネルに寄り添う。
しっかりとリオネルの手を握った。
……少し歩くと検問所である。
もうまもなくしたら、特別地区の街と一体化すべく、
検問所を建設中の新たな建物に移す予定である。
リオネルは改めて索敵による確認を行う。
……危険はない。
しかし念の為、リオネルは擬態したケルベロスとオルトロスの魔獣兄弟を召喚、
ふたりの前に先行させた。
シルバーグレイと漆黒の灰色狼風の巨大犬2体を連れたリオネルとヒルデガルド。
そんな一行の姿を認め、検問所のアールヴ族武官が数人出て来た。
リオネルとヒルデガルドの姿を見て、「おお!」と歓声を上げる。
彼ら、彼女達には先日、訪問した際、散々やりとりし、武術指導もしたので、
リオネルの顔を見知っており、ヒルデガルドを連れ、旅へ出た事も共有していた。
武官達に帰還を認識されたリオネルは、大きく手を打ち振り、声を張り上げる。
「お~い!! リオネル・ロートレックで~す!! ただいま、ヒルデガルド様と、ともに戻りましたあ!!」
リオネルの声を聞いた武官達はふたりへ駆け寄り、
全員、直立不動で、「お疲れ様です!」とばかりに、びしっと敬礼したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
リオネルは国境の警備を担う武官達をねぎらい、
ワレバッドの街で購入したお茶と焼き菓子を差し入れした。
官邸へ直接転移せず、わざわざ検問所経由で入国したのは、
理由があった。
旅立っていたヒルデガルドの帰国を、門番役の武官達へ、
しっかりと認識して貰う為である。
また、建設中の特別区の街へ寄り、進行状況を確認する為でもあった。
但し、長居をするつもりはない。
街の完成には、まだまだ時間がかかるからだ。
というわけで、リオネルとヒルデガルドは、工事現場へ。
案の定、進行は、完成までまだ半ばといったところ。
ふたりで職人達を励まし、これまたお茶と焼き菓子の差し入れをし、
工事現場を後にする……
「じゃあ、ヒルデガルド様と俺は官邸に戻ります。何かあれば、魔法鳩便で連絡を」
「は! 検問所の警備はお任せください!」
リオネルとヒルデガルドは、武官の返事に応え、軽く手を振り、
かき消すように居なくなった。
転移魔法を発動したのである。
ぱっと周囲の景色が変わり、ふたりの目の前には、
高く長い石壁と巨大な正門が現れた。
その壁から奥には、ソウェル官邸の本館がそびえたっているのが見える。
正門に詰める警護の武官達が、いきなり現れたリオネルとヒルデガルドを見つけ、
検問所の武官同様、脱兎の如く駆け寄って来る。
そんな武官達を見て、ヒルデガルドは目を細め、微笑む。
リオネルの手をぎゅ!と握る。
「うふふふ♡ リオネル様」
「はい、ヒルデガルドさん」
「……とうとう私達、帰って来ましたね、イエーラへ。国境の検問所を見て、そう感じましたが、官邸の正門を見て、改めて実感致しましたわ」
「ですね!」
「振り返れば、長いようで、あっという間に時間が経った旅でしたわ」
「ええ、そんな感じです」
「私、リオネル様の思し召しにより、人間族社会で、いろいろと貴重な経験をさせて頂き、面白おかしく様々なものを学ぶ事が出来ました」
「それは本当に良かったです」
「はい! 本当にありがとうございました! おみやげもい~っぱい買えましたし、とても楽しい旅でした。でも私、もっともっとこの広い世界を見て回りたいです。他の国の他の街へも、ぜひぜひ連れて行ってくださいませ」
「ええ、ぜひ機会を作り、一緒に旅をしましょう」
「はい! ちなみに今は、何時でしょうか? まだ午前中ですよね?」
「はい、まだ、出発して1時間経っていません。午前7時にもなっていないと思います」
「ふうう……」
リオネルが時間を告げると、ヒルデガルドは大きくため息を吐き、
「何度経験しても不思議に感じます……ほんの1時間前までは、私達、1万キロも遠く離れたソヴァール王国のワレバッドに居たのですものね」
「はい、そうです」
「時間と距離を制する転移魔法は、本当に素晴らしいですわ! ……私もいつか習得してみたい……」
リオネルの手を再び、ぎゅ!と握り、ヒルデガルドは嬉しそうに告げたのである。
リオネルの現在の走行速度は巡航速度といえる時速70㎞。
動物達の所作を丹念に観察し、スキル『見よう見まね』で得た、
リオネルの怖ろしいほどの身体能力。
その身体能力は更に進化し、師匠となった動物達を軽く凌駕していた。
例えば馬の最高走行速度は約時速70㎞だが、
リオネルの最高走行速度は倍以上の150㎞を誇り、
狼は時速30㎞で5時間以上走り続けられるが、
リオネルは時速100㎞で5時間以上走行可能という凄まじい持久力も有する。
さてさて!
……ふたりは既にワレバッドの街から、約50㎞離れていた。
途中、何人もの通行人とすれちがったが、
猛スピードで疾走するリオネルと背負われたヒルデガルドを見て唖然とするか、
絶句するだけ。
びっくりしすぎて、言葉をかける暇もない。
……そのうち、人通りが途切れた。
ここで、頃合いと見たのだろう。
ず~っとMAX状態たるリオネルの索敵にも、人間の反応はないし、
感じるのは遠巻きにする動物の気配だけだ。
ヒルデガルドを背負ったまま、リオネルは徐々に速度を落とし、
遂にはジョギングレベルで、たったったっと走る。
「あの、ヒルデガルドさん」
「はい、何でしょうか、リオネル様」
「俺達の周囲には誰も居ませんし、危険も皆無です。そろそろ、転移魔法で跳びます。連続で10回も繰り返せば、イエーラへ到着するでしょう」
「分かりました」
「では行きますよ。……カウントダウンします、5,4,3,2,1,転移!」
リオネルが魔法を発動した瞬間、ふたりの姿は煙のように消え去った。
……そんな事を10度ほど繰り返し、あっという間に1万キロの距離をクリア。
出発して、約1時間後、リオネルとヒルデガルドは、
イエーラへの街道に立ち、歩いていた。
転移先のポイントに関しては、地図と来た時のデータを基本にし、
ひと目につかない場所を選びながら転移するのがリオネルのやり方だ。
時間を少しかけたのは、転移先の安全確認をする為である。
ちなみに、転移魔法は発動の際、大量の魔力を消費するが、
膨大な体内魔力量を有するリオネルには、減少分は、ほんの少しの割合でしかない。
またどんなに消費しても、リオネルの体内魔力は約10分で満タンになるので、
もしも魔力切れを狙う敵が居ても徒労に終わるに違いない。
リオネルは、「そろそろ背から降りるように」と、優しくヒルデガルドへ告げ、
『背負い搬送具』のハーネスを外した。
対して、少し名残惜しそうにしたヒルデガルドだったが、
ゆっくりと地面に降り立った。
降りて微笑んだヒルデガルドはすぐぴったりとリオネルに寄り添う。
しっかりとリオネルの手を握った。
……少し歩くと検問所である。
もうまもなくしたら、特別地区の街と一体化すべく、
検問所を建設中の新たな建物に移す予定である。
リオネルは改めて索敵による確認を行う。
……危険はない。
しかし念の為、リオネルは擬態したケルベロスとオルトロスの魔獣兄弟を召喚、
ふたりの前に先行させた。
シルバーグレイと漆黒の灰色狼風の巨大犬2体を連れたリオネルとヒルデガルド。
そんな一行の姿を認め、検問所のアールヴ族武官が数人出て来た。
リオネルとヒルデガルドの姿を見て、「おお!」と歓声を上げる。
彼ら、彼女達には先日、訪問した際、散々やりとりし、武術指導もしたので、
リオネルの顔を見知っており、ヒルデガルドを連れ、旅へ出た事も共有していた。
武官達に帰還を認識されたリオネルは、大きく手を打ち振り、声を張り上げる。
「お~い!! リオネル・ロートレックで~す!! ただいま、ヒルデガルド様と、ともに戻りましたあ!!」
リオネルの声を聞いた武官達はふたりへ駆け寄り、
全員、直立不動で、「お疲れ様です!」とばかりに、びしっと敬礼したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
リオネルは国境の警備を担う武官達をねぎらい、
ワレバッドの街で購入したお茶と焼き菓子を差し入れした。
官邸へ直接転移せず、わざわざ検問所経由で入国したのは、
理由があった。
旅立っていたヒルデガルドの帰国を、門番役の武官達へ、
しっかりと認識して貰う為である。
また、建設中の特別区の街へ寄り、進行状況を確認する為でもあった。
但し、長居をするつもりはない。
街の完成には、まだまだ時間がかかるからだ。
というわけで、リオネルとヒルデガルドは、工事現場へ。
案の定、進行は、完成までまだ半ばといったところ。
ふたりで職人達を励まし、これまたお茶と焼き菓子の差し入れをし、
工事現場を後にする……
「じゃあ、ヒルデガルド様と俺は官邸に戻ります。何かあれば、魔法鳩便で連絡を」
「は! 検問所の警備はお任せください!」
リオネルとヒルデガルドは、武官の返事に応え、軽く手を振り、
かき消すように居なくなった。
転移魔法を発動したのである。
ぱっと周囲の景色が変わり、ふたりの目の前には、
高く長い石壁と巨大な正門が現れた。
その壁から奥には、ソウェル官邸の本館がそびえたっているのが見える。
正門に詰める警護の武官達が、いきなり現れたリオネルとヒルデガルドを見つけ、
検問所の武官同様、脱兎の如く駆け寄って来る。
そんな武官達を見て、ヒルデガルドは目を細め、微笑む。
リオネルの手をぎゅ!と握る。
「うふふふ♡ リオネル様」
「はい、ヒルデガルドさん」
「……とうとう私達、帰って来ましたね、イエーラへ。国境の検問所を見て、そう感じましたが、官邸の正門を見て、改めて実感致しましたわ」
「ですね!」
「振り返れば、長いようで、あっという間に時間が経った旅でしたわ」
「ええ、そんな感じです」
「私、リオネル様の思し召しにより、人間族社会で、いろいろと貴重な経験をさせて頂き、面白おかしく様々なものを学ぶ事が出来ました」
「それは本当に良かったです」
「はい! 本当にありがとうございました! おみやげもい~っぱい買えましたし、とても楽しい旅でした。でも私、もっともっとこの広い世界を見て回りたいです。他の国の他の街へも、ぜひぜひ連れて行ってくださいませ」
「ええ、ぜひ機会を作り、一緒に旅をしましょう」
「はい! ちなみに今は、何時でしょうか? まだ午前中ですよね?」
「はい、まだ、出発して1時間経っていません。午前7時にもなっていないと思います」
「ふうう……」
リオネルが時間を告げると、ヒルデガルドは大きくため息を吐き、
「何度経験しても不思議に感じます……ほんの1時間前までは、私達、1万キロも遠く離れたソヴァール王国のワレバッドに居たのですものね」
「はい、そうです」
「時間と距離を制する転移魔法は、本当に素晴らしいですわ! ……私もいつか習得してみたい……」
リオネルの手を再び、ぎゅ!と握り、ヒルデガルドは嬉しそうに告げたのである。
0
お気に入りに追加
330
あなたにおすすめの小説
幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。
みっちゃん
ファンタジー
私達は勇者様と結婚するわ!
そう言われたのが1年後に再会した幼馴染みと義姉と義妹だった。
「.....そうか,じゃあ婚約破棄は俺から両親達にいってくるよ。」
そう言って俺は彼女達と別れた。
しかし彼女達は知らない自分達が魅了にかかっていることを、主人公がそれに気づいていることも,そして,最初っから主人公は自分達をあまり好いていないことも。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
7個のチート能力は貰いますが、6個は別に必要ありません
ひむよ
ファンタジー
「お詫びとしてどんな力でも与えてやろう」
目が覚めると目の前のおっさんにいきなりそんな言葉をかけられた藤城 皐月。
この言葉の意味を説明され、結果皐月は7個の能力を手に入れた。
だが、皐月にとってはこの内6個はおまけに過ぎない。皐月にとって最も必要なのは自分で考えたスキルだけだ。
だが、皐月は貰えるものはもらうという精神一応7個貰った。
そんな皐月が異世界を安全に楽しむ物語。
人気ランキング2位に載っていました。
hotランキング1位に載っていました。
ありがとうございます。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる
シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。
そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。
なんでも見通せるという万物を見通す目だった。
目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。
これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?
その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。
魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。
※他サイトでも連載しています。
大体21:30分ごろに更新してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる