474 / 689
第474話「リオネルは『不死』という言葉にインスピレーションを感じ、 ある方法を試してみる事にしたのだ」
しおりを挟む
ヒュドラは猛毒と瘴気を吐き散らす。
しかし!
リオネルは腕組みをしたまま笑みを絶やさず、
次の魔法発動に向け、体内魔力を上げていた。
猛毒と瘴気を全く苦にしないリオネルへ今度こそと、吐き散らしているのか、
それとも警戒しているのか、ヒュドラは襲っては来ない。
威嚇にとどまるヒュドラ。
泰然自若とするリオネル。
2者は対峙するのみ。
しばし膠着状態が続く。
その間、リオネルもぱぱぱぱぱぱぱ!と考える。
ふっと不敵に笑うリオネル。
考えがまとまり……作戦は決まったようだ。
リオネルは、改めて、びしっ!とヒュドラを見据え、
『風斬!』
と、先ほどと同じ攻撃を行う。
しかし、今回は1発ではない。
ヒュドラの首の数だけ、9発の『風斬』を放ったのだ。
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
『風斬』の鋭い大気の刃は見事!
ヒュドラの首9本を斬り落とした。
しかし、このままでは先ほどの繰り返しである。
ヒュドラの再生能力は、凄まじい。
先ほどリオネルは、目の当たりにした。
数分間で、首は元通りに再生されてしまうだろう。
当然リオネルはこのまま放置などしない。
ここでリオネルは書物で読んだ古代の英雄と同じ方法を取る。
斬り落とした切り口を即座に焼き、ヒュドラの再生を封じるのだ。
但し、リオネルは『たいまつ』などは使わない。
リオネルは、魔法使いだ。
当然魔法とスキルを行使する。
『フリーズハイレベル補正プラス60!』
まずリオネルは、特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス60を使った。
リオネルの現レベルは30。
対して、ヒュドラはレベル80オーバー。
レベル89までの敵にスキルは有効。
充分に効果を発揮する事が出来る。
ヒュドラを動かないようその場へ固定。
これで、5分間は、動けない。
次に使うのは、リオネルが迷宮へ入ってから習得し、鍛錬した魔法である。
『炎弾! ムービング攻撃魔法!』
短く念じた、リオネル。
どしゅっ! どしゅっ! どしゅっ!
どしゅっ! どしゅっ! どしゅっ!
どしゅっ! どしゅっ! どしゅっ!
すると!
リオネルから放たれた各炎弾が、鋭角の飛行軌跡を見せ、
9本の首の切り口へ、ピンポイント、ジャストで着弾したのだ。
特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス60で、
動かぬよう身体の自由を奪ったとはいえ、素晴らしい魔力制御であった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
やはりリオネルは、稀有な魔法使いだといえよう。
一時代にひとりと言われ、全ての属性魔法を使いこなす、全属性魔法使用者《オールラウンダー》という才能だけではない。
魔法使いなら誰もが持つ『好奇心』『探求心』が著しく突出しているのは勿論。
習得した魔法を究極まで進化させようという『向上性』を、
常識に囚われず、組み合わせて、
新たな魔法を簡単に生み出せると『柔軟性』『創造性』を、
そして、習得した新魔法を、すぐさま使いこなす『適応性』などを、たくさん合わせ持っているのだ。
じゅわわっ! じゅわわっ! じゅわわっ!
じゅわわっ! じゅわわっ! じゅわわっ!
じゅわわっ! じゅわわっ! じゅわわっ!
さてさて!
リオネルが放った炎弾の炎が、ヒュドラの切り口――傷口を焼き、
辺りに肉が焦げる臭いが充満した。
ヒュドラは完全な行動不能に陥り、反撃の手立てはない。
だが、これで終わりではないのだ!
首9本、全てを斬り落とされ、切り口――傷口を焼かれても、
ヒュドラは死んではいない。
伝承されている通り、
斬り落とされた9本のうち、中央の首は不死性を持ち、
強力な生命反応を発している。
そのまま放置すれば、傷は癒え、全ての首は元通り再生するに違いない。
ではととめを刺す為には、一体どうするのか?
古代の英雄が巨大な岩の下へ封じたというのは、
失われた『封印の技法』であろう。
でもそれでは、完全に倒したとはいえない。
……リオネルは『不死』という言葉にインスピレーションを感じ、
ある方法を試してみる事にしたのだ。
果たしてその方法とはいかに……
おもむろに手を挙げたリオネルは、
破邪聖煌拳奥義、破魂拳に、
スキル『貫通撃!!』の魔力を込める『破魂貫通撃』を、
思い切り『極大レベル』で放ったのだ。
リオネルの想定通り、『破魂貫通撃極大レベル』の効果は抜群。
ぼっしゅううううっっっっ!!!!!
特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス60により、
『戦闘不能』となっていたヒュドラは、あっさりと消し飛んだのである。
しかし!
リオネルは腕組みをしたまま笑みを絶やさず、
次の魔法発動に向け、体内魔力を上げていた。
猛毒と瘴気を全く苦にしないリオネルへ今度こそと、吐き散らしているのか、
それとも警戒しているのか、ヒュドラは襲っては来ない。
威嚇にとどまるヒュドラ。
泰然自若とするリオネル。
2者は対峙するのみ。
しばし膠着状態が続く。
その間、リオネルもぱぱぱぱぱぱぱ!と考える。
ふっと不敵に笑うリオネル。
考えがまとまり……作戦は決まったようだ。
リオネルは、改めて、びしっ!とヒュドラを見据え、
『風斬!』
と、先ほどと同じ攻撃を行う。
しかし、今回は1発ではない。
ヒュドラの首の数だけ、9発の『風斬』を放ったのだ。
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
しゅばばばっっ!!!!! ずばああっっっっ!!!!!
『風斬』の鋭い大気の刃は見事!
ヒュドラの首9本を斬り落とした。
しかし、このままでは先ほどの繰り返しである。
ヒュドラの再生能力は、凄まじい。
先ほどリオネルは、目の当たりにした。
数分間で、首は元通りに再生されてしまうだろう。
当然リオネルはこのまま放置などしない。
ここでリオネルは書物で読んだ古代の英雄と同じ方法を取る。
斬り落とした切り口を即座に焼き、ヒュドラの再生を封じるのだ。
但し、リオネルは『たいまつ』などは使わない。
リオネルは、魔法使いだ。
当然魔法とスキルを行使する。
『フリーズハイレベル補正プラス60!』
まずリオネルは、特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス60を使った。
リオネルの現レベルは30。
対して、ヒュドラはレベル80オーバー。
レベル89までの敵にスキルは有効。
充分に効果を発揮する事が出来る。
ヒュドラを動かないようその場へ固定。
これで、5分間は、動けない。
次に使うのは、リオネルが迷宮へ入ってから習得し、鍛錬した魔法である。
『炎弾! ムービング攻撃魔法!』
短く念じた、リオネル。
どしゅっ! どしゅっ! どしゅっ!
どしゅっ! どしゅっ! どしゅっ!
どしゅっ! どしゅっ! どしゅっ!
すると!
リオネルから放たれた各炎弾が、鋭角の飛行軌跡を見せ、
9本の首の切り口へ、ピンポイント、ジャストで着弾したのだ。
特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス60で、
動かぬよう身体の自由を奪ったとはいえ、素晴らしい魔力制御であった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
やはりリオネルは、稀有な魔法使いだといえよう。
一時代にひとりと言われ、全ての属性魔法を使いこなす、全属性魔法使用者《オールラウンダー》という才能だけではない。
魔法使いなら誰もが持つ『好奇心』『探求心』が著しく突出しているのは勿論。
習得した魔法を究極まで進化させようという『向上性』を、
常識に囚われず、組み合わせて、
新たな魔法を簡単に生み出せると『柔軟性』『創造性』を、
そして、習得した新魔法を、すぐさま使いこなす『適応性』などを、たくさん合わせ持っているのだ。
じゅわわっ! じゅわわっ! じゅわわっ!
じゅわわっ! じゅわわっ! じゅわわっ!
じゅわわっ! じゅわわっ! じゅわわっ!
さてさて!
リオネルが放った炎弾の炎が、ヒュドラの切り口――傷口を焼き、
辺りに肉が焦げる臭いが充満した。
ヒュドラは完全な行動不能に陥り、反撃の手立てはない。
だが、これで終わりではないのだ!
首9本、全てを斬り落とされ、切り口――傷口を焼かれても、
ヒュドラは死んではいない。
伝承されている通り、
斬り落とされた9本のうち、中央の首は不死性を持ち、
強力な生命反応を発している。
そのまま放置すれば、傷は癒え、全ての首は元通り再生するに違いない。
ではととめを刺す為には、一体どうするのか?
古代の英雄が巨大な岩の下へ封じたというのは、
失われた『封印の技法』であろう。
でもそれでは、完全に倒したとはいえない。
……リオネルは『不死』という言葉にインスピレーションを感じ、
ある方法を試してみる事にしたのだ。
果たしてその方法とはいかに……
おもむろに手を挙げたリオネルは、
破邪聖煌拳奥義、破魂拳に、
スキル『貫通撃!!』の魔力を込める『破魂貫通撃』を、
思い切り『極大レベル』で放ったのだ。
リオネルの想定通り、『破魂貫通撃極大レベル』の効果は抜群。
ぼっしゅううううっっっっ!!!!!
特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス60により、
『戦闘不能』となっていたヒュドラは、あっさりと消し飛んだのである。
0
お気に入りに追加
330
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。
みっちゃん
ファンタジー
私達は勇者様と結婚するわ!
そう言われたのが1年後に再会した幼馴染みと義姉と義妹だった。
「.....そうか,じゃあ婚約破棄は俺から両親達にいってくるよ。」
そう言って俺は彼女達と別れた。
しかし彼女達は知らない自分達が魅了にかかっていることを、主人公がそれに気づいていることも,そして,最初っから主人公は自分達をあまり好いていないことも。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる