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第454話「今日も実り多い一日だったなあ」
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リオネルは、時間と手間をかけ……
ミスリル製10体、銀製10体、水晶製10体の計30体のゴーレムを倒した後、
更に地下112階層、113階層、114階層、115階層と探索を続けた。
探索のフォーメーションは変えない。
ケルベロス、オルトロスの魔獣兄弟、火の精霊サラマンダーに擬態したファイアドレイクに先行させ、斥候、勢子役、盾役、攻撃役を任せる。
自身は後方へ控え、照明魔法『魔導光球』で、少し先をさりげなく照らしながら進む。
スキル『見よう見真似』で得た『猫の目』『大鷲の目』の合わせ技で、
わずかな光源でも、遠くまではっきりと見通せるのだ。
探索中は、当然、魔物が出現。
この111階層から120階層は、101階層から110階層と同じく、
出現する魔物がセオリーなどなく混在する、
混沌の領域といえるフロアである。
出現する敵は、全く変わらない。
アスプ、リザードマン、バジリスク、コカトリスなどの特殊攻撃系、
青銅製、ミスリル製、銀製、水晶製の各種ゴーレム、
ゴーレムと同じ疑似生命体のガーゴイル……
そして、ミノタウロス、狼男ワーウルフ、リザードマン、キマイラ、マンティコアの獣人、合成魔獣のパワー系だ。
これらの魔物に対し、リオネルのスタンスは変わらない。
アスプは仲間に、ゴーレムは捕獲。
それ以外はひたすら倒す。
ちなみに、ゴーレムの捕獲に関しては、
仲間達から責められた事、非効率な事もあり、
特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス40を使わず、
地の最上級魔法のひとつ『大地の束縛』を使っていた。
また別の機会に、特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス40を訓練すると、決めたのである。
また101階層から110階層と異なるのは……
戦闘の途中で「増援、加勢が現れる」事。
増援、加勢で良くあるのが、いわゆる「仲間を呼ぶ」というもの。
冒険者の攻撃を受け、劣勢に陥った魔物どもが、同種の増援、加勢を招き、
逆襲を目論むという行為だ。
またここでいう『仲間』の範疇が、同種でない場合も度々起こる。
しかしリオネルは、テイムし仲間にしたアスプを、
『伏せ勢』として配置する事で対処した。
周囲に10体を1隊とした2隊計20体のアスプを使い、増援、加勢を攻撃、
もしくは牽制させたのだ。
毒牙、睡眠誘因が通じる相手へは攻撃、ゴーレムやガーゴイルなど通じない相手には、牽制して時間稼ぎ。
入れ替えもして、疲労を溜めさせない事を注意いしつつ、熟練度をアップさせて行った。
……そんなこんなで、時間は午後5時。
目的場所の地下120階層へ降りたリオネルは、小ホールを見つけイン。
本日の業務を無事、終了したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ケルベロス、オルトロスの魔獣兄弟、フロストドレイクは巡回に出ていった。
敵をけん制し、追い払い、小ホールへ近づけさせない為だ。
彼らが戻ってくるまでに、全て準備をしなければならない。
「今日も実り多い一日だったなあ」
……地下120階層の小ホールで手早くキャンプの支度を終え、
食事の支度をしながら、リオネルは独り言をつぶやく。
「実り多い」とは、文字通り成果が上がった事。
課題もクリア出来た事。
まず仲間がたくさん増えた。
魔獣アスプは、同胞たる仲間の協力もあり、つがい200組、400体に増加。
ゴーレムは、岩石製400体、鋼鉄製400体、青銅製500体、ミスリル製500体、
銀製400体、水晶製400体となり、
計1,800体から、800体増加2,600体もの大軍団となった。
岩石製、鋼鉄製が各200体ずつ増えているのは、120階層の探索途中で、
ファイアドレイクをジズへ、更にフロストドレイクへ交代したのを機に、
転移魔法を発動。
再び地下41階層から50階層でガンガン『捕獲』したからだ。
普通なら面倒なのに、何度もわざわざ上層へ行くのは、リオネルの性格的なもの。
捕獲したゴーレムの個体数がそれぞれある程度近くないと、ひどく不満に思うのである。
そして仲間が増えたのと 同じくらい満足したのは、課題とした自身の各熟練度アップは勿論、仲間同士の連携度が上がり、合わせて心の絆も深くなった事。
仲間達は、リオネルが指示せずとも、ベストな提案、アドバイスをしてくれるのだ。
また進んで、その場その場で適切な行動もしてくれる。
いろいろと上がった成果を噛みしめながら、リオネルは食事の支度を終えた。
念話で、ケルベロス、オルトロスの魔獣兄弟、フロストドレイクを呼び戻す。
リオネルは、ファイアドレイク、ジズを召喚。
留守番組のジャンを、400体のアスプは交代で収納の腕輪から外へ出してやり……
全員へ、心を込めた夕食をふるまってやったのである。
ミスリル製10体、銀製10体、水晶製10体の計30体のゴーレムを倒した後、
更に地下112階層、113階層、114階層、115階層と探索を続けた。
探索のフォーメーションは変えない。
ケルベロス、オルトロスの魔獣兄弟、火の精霊サラマンダーに擬態したファイアドレイクに先行させ、斥候、勢子役、盾役、攻撃役を任せる。
自身は後方へ控え、照明魔法『魔導光球』で、少し先をさりげなく照らしながら進む。
スキル『見よう見真似』で得た『猫の目』『大鷲の目』の合わせ技で、
わずかな光源でも、遠くまではっきりと見通せるのだ。
探索中は、当然、魔物が出現。
この111階層から120階層は、101階層から110階層と同じく、
出現する魔物がセオリーなどなく混在する、
混沌の領域といえるフロアである。
出現する敵は、全く変わらない。
アスプ、リザードマン、バジリスク、コカトリスなどの特殊攻撃系、
青銅製、ミスリル製、銀製、水晶製の各種ゴーレム、
ゴーレムと同じ疑似生命体のガーゴイル……
そして、ミノタウロス、狼男ワーウルフ、リザードマン、キマイラ、マンティコアの獣人、合成魔獣のパワー系だ。
これらの魔物に対し、リオネルのスタンスは変わらない。
アスプは仲間に、ゴーレムは捕獲。
それ以外はひたすら倒す。
ちなみに、ゴーレムの捕獲に関しては、
仲間達から責められた事、非効率な事もあり、
特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス40を使わず、
地の最上級魔法のひとつ『大地の束縛』を使っていた。
また別の機会に、特異スキル『フリーズハイ』レベル補正プラス40を訓練すると、決めたのである。
また101階層から110階層と異なるのは……
戦闘の途中で「増援、加勢が現れる」事。
増援、加勢で良くあるのが、いわゆる「仲間を呼ぶ」というもの。
冒険者の攻撃を受け、劣勢に陥った魔物どもが、同種の増援、加勢を招き、
逆襲を目論むという行為だ。
またここでいう『仲間』の範疇が、同種でない場合も度々起こる。
しかしリオネルは、テイムし仲間にしたアスプを、
『伏せ勢』として配置する事で対処した。
周囲に10体を1隊とした2隊計20体のアスプを使い、増援、加勢を攻撃、
もしくは牽制させたのだ。
毒牙、睡眠誘因が通じる相手へは攻撃、ゴーレムやガーゴイルなど通じない相手には、牽制して時間稼ぎ。
入れ替えもして、疲労を溜めさせない事を注意いしつつ、熟練度をアップさせて行った。
……そんなこんなで、時間は午後5時。
目的場所の地下120階層へ降りたリオネルは、小ホールを見つけイン。
本日の業務を無事、終了したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ケルベロス、オルトロスの魔獣兄弟、フロストドレイクは巡回に出ていった。
敵をけん制し、追い払い、小ホールへ近づけさせない為だ。
彼らが戻ってくるまでに、全て準備をしなければならない。
「今日も実り多い一日だったなあ」
……地下120階層の小ホールで手早くキャンプの支度を終え、
食事の支度をしながら、リオネルは独り言をつぶやく。
「実り多い」とは、文字通り成果が上がった事。
課題もクリア出来た事。
まず仲間がたくさん増えた。
魔獣アスプは、同胞たる仲間の協力もあり、つがい200組、400体に増加。
ゴーレムは、岩石製400体、鋼鉄製400体、青銅製500体、ミスリル製500体、
銀製400体、水晶製400体となり、
計1,800体から、800体増加2,600体もの大軍団となった。
岩石製、鋼鉄製が各200体ずつ増えているのは、120階層の探索途中で、
ファイアドレイクをジズへ、更にフロストドレイクへ交代したのを機に、
転移魔法を発動。
再び地下41階層から50階層でガンガン『捕獲』したからだ。
普通なら面倒なのに、何度もわざわざ上層へ行くのは、リオネルの性格的なもの。
捕獲したゴーレムの個体数がそれぞれある程度近くないと、ひどく不満に思うのである。
そして仲間が増えたのと 同じくらい満足したのは、課題とした自身の各熟練度アップは勿論、仲間同士の連携度が上がり、合わせて心の絆も深くなった事。
仲間達は、リオネルが指示せずとも、ベストな提案、アドバイスをしてくれるのだ。
また進んで、その場その場で適切な行動もしてくれる。
いろいろと上がった成果を噛みしめながら、リオネルは食事の支度を終えた。
念話で、ケルベロス、オルトロスの魔獣兄弟、フロストドレイクを呼び戻す。
リオネルは、ファイアドレイク、ジズを召喚。
留守番組のジャンを、400体のアスプは交代で収納の腕輪から外へ出してやり……
全員へ、心を込めた夕食をふるまってやったのである。
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