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第206話「俺は……本当に幸せ者だ!」
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先導、攻撃役の魔獣ケルベロス、前衛のリオネルと来て、
毒消し、石化解除、回復魔法の使えるモーリスが中段、
ミリアンとカミーユが後衛、最後方のゴーチェで地下6階層を進む一行。
目指すのは、毒と石化のフロア、地下7階層である。
地下7階層へ降りる階段は、結構離れた場所にあるのだが、到着するまで、
敵に遭遇する事は皆無であった。
リオネルから命じられ、先導したケルベロスが殆ど排除してしまったのだ。
さすが!
ケルベロスは『レベル60』オーバーの強靭な魔獣である。
リオネルの見立てでは軽く『65』を超えていると思われた。
頑健な身体と身体能力――強靭な膂力、ジャンプ力を有し、
巨大な口と牙で敵をたやすく噛み殺し、冥界の蒼き炎と通常の?灼熱の炎を吐く。
出自から不死者に滅法強く、特殊攻撃にも強い。
弱点は、『美しい調べの音楽だけには眠りを誘われる』というユーモラスな一面も。
召喚者たる主のリオネルに対しては、いつも教師然として接して来る頼もしい従士である。
ケルベロスに対し、地下6階層において、
何とか逃げずに立ち向かうのはオークカーネルのみなのだ。
そのオークカーネルさえも、ケルベロスは「軽く一蹴!」という余裕のあしらい方である。
加えて、卓越したリオネルの魔力感知も遭遇しようとする敵を巧みに避けていた。
地下7階層へ降りた場所の踊り場で……
ゴーチェが「拍子抜けした」という顔つきで言う。
「おいおい、全然敵が出ないな? 一体、どうなっているんだ?」
対してゴーチェの前を歩く後衛のミリアンとカミーユが言葉を戻す。
「敵が出ないのなら、その方が全然良いじゃないですか。余分な体力と魔力を使わないで御の字ですよぉ」
「そうっす! 姉さんの言う通り、結果良しっす!」
しかめっ面のゴーチェは、無理やり答えを出す。
「う~む。まあ、そうなんだが……俺には理由が気になってな。先導するケルが相当強いのか、それともリオネル君の索敵、魔力感知能力が優秀なのか……どっちかだな」
「「……………」」
ゴーチェの言葉に、今度は無言で反応したミリアンとカミーユ。
ふたりは『両方だ!』と大きな心の声で、こっそりと言葉を戻していたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
毒と石化のフロア、地下7階層を進むリオネル達一行。
ここで7階層に出現する魔物に関し、補足しておこう。
まずはアスプ。
蛇のコブラに良く似た魔物であり、動きが非常に敏捷。
飛ぶように移動する。
猛毒の息を吐き、その視線は睡眠を誘因させるという。
つねにつがいで現れ、一体が倒されると敵を討とうと執拗に襲うと言われている。
そして『小さな王』という名のバジリスク。
頭にとさかを持つ8本脚のトカゲである。
こちらもアスプ同様吐く息に猛毒を持つ。
その毒は石を焼き、植物を瞬時に枯らすと伝えられている。
良くコカトリスと混同されるが、この世界では別種であった。
そして、コカトリス。
雄鶏の身体にドラゴンの翼、トカゲの足と蛇の尾を持つ合成魔獣である。
コカトリスの最大の武器が石化の視線。
にらまれ、心が負けると、石化されてしまう。
よほどのメンタルを持つか、石化予防のポーションを使わないと防ぐのは難しい。
またバシリスクをしのぐと言われる毒の息を吐き、その息にも石化の力があるとも言われていた。
最後にリザードマン。
この世界のリザードマンは猛毒を吐き、二足歩行する小型のドラゴンと考えて貰えればジャスト。
頑健な身体を持ち、簡単な武器を使う強敵である。
地上の蛇とか爬虫類に容貌が近い魔物が多いが……
それがミリアンとカミーユが後衛に位置した原因でもあった。
そう、ミリアンとカミーユは、蛇やとかげなど、
爬虫類も苦手なのだ。
ここで強引に前面へ押し出しても、
ふたりは臆し、やる気をなくしてしまうかもしれない。
リオネルはモーリスと相談した。
戦力的な部分もあったから、今回のフォーメーションはケルベロスを行かせ、
リオネルが前衛、2番手なのである。
しかし!
リオネルだって、爬虫類が大好きというわけではない。
今までと違い、このフロアに出現する敵とも初顔合わせだ。
リオネルはカミーユに感謝する。
地下3階層で不死者《アンデッド》と戦った際、心の内なる声に従い、
カミーユに、破邪聖煌拳の奥義、
『破魂拳』を撃って貰った。
結果、破邪魔法奥義『破邪霊鎧』レベル補正プラス40を習得する事が出来たからだ。
奥義『破邪霊鎧』レベル補正プラス40の効果は凄まじい。
発動せず、未発動の通常時でも、つまり補正レベルに関係なく、
呪い全般を、吸血鬼化を、人狼化を、毒、石化、麻痺攻撃を、
そして、睡眠誘因、混乱攻撃までも永久に無効化してまう。
このフロアは、奥義『破邪霊鎧』レベル補正プラス40の効果効能を試す絶好のチャンスである。
なので前面に立ち、全員の盾になると決めた。
但し、今回の実験は大きな勇気が必要である。
敵の毒や石化の攻撃を敢えて自身に受けるからだ。
内なる声は効果効能をうたってくれたが、本当に大丈夫なのか?
怖い。
びびっている。
……そして、リスクはゼロではない。
繰り返すが、世に絶対はない。
万が一ダメージを受けた場合の事も考えねばならない。
もしも迷宮の深き地下で、自分が戦闘不能となったら、倒れたら……
多大な迷惑をかけてしまう。
否、メンバーの命さえ危うい……
そんなリオネルの心の内を読んでくれたのがモーリスである。
『破邪霊鎧』の効果効能も熟知していた。
……昨夜、宿で、悩めるリオネルへ声をかけてくれたのである。
「リオ君」
「はい」
「何か、悩んでいるようだな」
「はあ……俺、結局『素』はチキン野郎なんですよ」
「ははは、そんな事はないだろう」
「いや、ありますよ……」
口ごもるリオネルに対して、ずばり。
「リオ君が修得した奥義『破邪霊鎧』の効果効能、……特に無効化と耐性を、毒と石化の攻撃をしかける地下7階層の魔物に対し、存分に試すがいい」
「え? 何故それを?」
「ははは、分かるさ……リオ君の事は……試してごらん、大丈夫だよ」
「……でも。万が一の事があったら」
「大丈夫だって! ノープロブレム! 私が君の傍につき、毒でも石化でも、万が一の場合は魔法ですぐにケアしてやろう」
「モーリスさん……」
「リオ君は、私を遥かに超えた実力を持ち、世界でも稀有な術者だ」
「ありがとうございます! 褒めて頂き、自信になります!」
リオネルは肉親からでさえ、褒められた事が全くなかった。
だから素直に嬉しい。
モーリスは更に話を続ける。
「しかし、リオ君は発展途上だ。君の底知れぬ器は、まだまだこんなものではない」
「……………」
「リオ君が私に言った言葉、トライアルアンドエラーあるのみ! もっともっと上を目指せ!」
「はい! 俺、トライアルアンドエラーで、もっともっと頑張ります!」
「うむ! 私はな、一緒に居るうち、やれる手伝いは何でもして、後悔のないよう、リオ君を成長させ、フォルミーカ迷宮へ、いや、晴れがましい人生の旅路へと送り出してやりたいのだ」
何という!
何という温かい言葉だろう!!
リオネルは思わず泣いた。
声を出して、男泣きしたのだ。
……俺は……本当に幸せ者だ!
迷宮を歩きながら、リオネルは改めて思う。
いろいろな人から支えられて、俺は何とかここまで来た……
だからお世話になった人に恩返ししたくて、頑張った。
……つもりだけど……全然足りていない。
そうだ!
もっともっと多くの人を支えたい!
俺は……
これからも、いろいろな人達を支える努力をする! そして支えられもするだろう!
上手く行かない時も、折り合わない時もあるやもしれない!
でも!
俺達は、互いに支え合って生きて行くんだ!!
しっかりと迷宮の床を踏みしめるリオネルの足取りは、力強さに満ちていたのである。
毒消し、石化解除、回復魔法の使えるモーリスが中段、
ミリアンとカミーユが後衛、最後方のゴーチェで地下6階層を進む一行。
目指すのは、毒と石化のフロア、地下7階層である。
地下7階層へ降りる階段は、結構離れた場所にあるのだが、到着するまで、
敵に遭遇する事は皆無であった。
リオネルから命じられ、先導したケルベロスが殆ど排除してしまったのだ。
さすが!
ケルベロスは『レベル60』オーバーの強靭な魔獣である。
リオネルの見立てでは軽く『65』を超えていると思われた。
頑健な身体と身体能力――強靭な膂力、ジャンプ力を有し、
巨大な口と牙で敵をたやすく噛み殺し、冥界の蒼き炎と通常の?灼熱の炎を吐く。
出自から不死者に滅法強く、特殊攻撃にも強い。
弱点は、『美しい調べの音楽だけには眠りを誘われる』というユーモラスな一面も。
召喚者たる主のリオネルに対しては、いつも教師然として接して来る頼もしい従士である。
ケルベロスに対し、地下6階層において、
何とか逃げずに立ち向かうのはオークカーネルのみなのだ。
そのオークカーネルさえも、ケルベロスは「軽く一蹴!」という余裕のあしらい方である。
加えて、卓越したリオネルの魔力感知も遭遇しようとする敵を巧みに避けていた。
地下7階層へ降りた場所の踊り場で……
ゴーチェが「拍子抜けした」という顔つきで言う。
「おいおい、全然敵が出ないな? 一体、どうなっているんだ?」
対してゴーチェの前を歩く後衛のミリアンとカミーユが言葉を戻す。
「敵が出ないのなら、その方が全然良いじゃないですか。余分な体力と魔力を使わないで御の字ですよぉ」
「そうっす! 姉さんの言う通り、結果良しっす!」
しかめっ面のゴーチェは、無理やり答えを出す。
「う~む。まあ、そうなんだが……俺には理由が気になってな。先導するケルが相当強いのか、それともリオネル君の索敵、魔力感知能力が優秀なのか……どっちかだな」
「「……………」」
ゴーチェの言葉に、今度は無言で反応したミリアンとカミーユ。
ふたりは『両方だ!』と大きな心の声で、こっそりと言葉を戻していたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
毒と石化のフロア、地下7階層を進むリオネル達一行。
ここで7階層に出現する魔物に関し、補足しておこう。
まずはアスプ。
蛇のコブラに良く似た魔物であり、動きが非常に敏捷。
飛ぶように移動する。
猛毒の息を吐き、その視線は睡眠を誘因させるという。
つねにつがいで現れ、一体が倒されると敵を討とうと執拗に襲うと言われている。
そして『小さな王』という名のバジリスク。
頭にとさかを持つ8本脚のトカゲである。
こちらもアスプ同様吐く息に猛毒を持つ。
その毒は石を焼き、植物を瞬時に枯らすと伝えられている。
良くコカトリスと混同されるが、この世界では別種であった。
そして、コカトリス。
雄鶏の身体にドラゴンの翼、トカゲの足と蛇の尾を持つ合成魔獣である。
コカトリスの最大の武器が石化の視線。
にらまれ、心が負けると、石化されてしまう。
よほどのメンタルを持つか、石化予防のポーションを使わないと防ぐのは難しい。
またバシリスクをしのぐと言われる毒の息を吐き、その息にも石化の力があるとも言われていた。
最後にリザードマン。
この世界のリザードマンは猛毒を吐き、二足歩行する小型のドラゴンと考えて貰えればジャスト。
頑健な身体を持ち、簡単な武器を使う強敵である。
地上の蛇とか爬虫類に容貌が近い魔物が多いが……
それがミリアンとカミーユが後衛に位置した原因でもあった。
そう、ミリアンとカミーユは、蛇やとかげなど、
爬虫類も苦手なのだ。
ここで強引に前面へ押し出しても、
ふたりは臆し、やる気をなくしてしまうかもしれない。
リオネルはモーリスと相談した。
戦力的な部分もあったから、今回のフォーメーションはケルベロスを行かせ、
リオネルが前衛、2番手なのである。
しかし!
リオネルだって、爬虫類が大好きというわけではない。
今までと違い、このフロアに出現する敵とも初顔合わせだ。
リオネルはカミーユに感謝する。
地下3階層で不死者《アンデッド》と戦った際、心の内なる声に従い、
カミーユに、破邪聖煌拳の奥義、
『破魂拳』を撃って貰った。
結果、破邪魔法奥義『破邪霊鎧』レベル補正プラス40を習得する事が出来たからだ。
奥義『破邪霊鎧』レベル補正プラス40の効果は凄まじい。
発動せず、未発動の通常時でも、つまり補正レベルに関係なく、
呪い全般を、吸血鬼化を、人狼化を、毒、石化、麻痺攻撃を、
そして、睡眠誘因、混乱攻撃までも永久に無効化してまう。
このフロアは、奥義『破邪霊鎧』レベル補正プラス40の効果効能を試す絶好のチャンスである。
なので前面に立ち、全員の盾になると決めた。
但し、今回の実験は大きな勇気が必要である。
敵の毒や石化の攻撃を敢えて自身に受けるからだ。
内なる声は効果効能をうたってくれたが、本当に大丈夫なのか?
怖い。
びびっている。
……そして、リスクはゼロではない。
繰り返すが、世に絶対はない。
万が一ダメージを受けた場合の事も考えねばならない。
もしも迷宮の深き地下で、自分が戦闘不能となったら、倒れたら……
多大な迷惑をかけてしまう。
否、メンバーの命さえ危うい……
そんなリオネルの心の内を読んでくれたのがモーリスである。
『破邪霊鎧』の効果効能も熟知していた。
……昨夜、宿で、悩めるリオネルへ声をかけてくれたのである。
「リオ君」
「はい」
「何か、悩んでいるようだな」
「はあ……俺、結局『素』はチキン野郎なんですよ」
「ははは、そんな事はないだろう」
「いや、ありますよ……」
口ごもるリオネルに対して、ずばり。
「リオ君が修得した奥義『破邪霊鎧』の効果効能、……特に無効化と耐性を、毒と石化の攻撃をしかける地下7階層の魔物に対し、存分に試すがいい」
「え? 何故それを?」
「ははは、分かるさ……リオ君の事は……試してごらん、大丈夫だよ」
「……でも。万が一の事があったら」
「大丈夫だって! ノープロブレム! 私が君の傍につき、毒でも石化でも、万が一の場合は魔法ですぐにケアしてやろう」
「モーリスさん……」
「リオ君は、私を遥かに超えた実力を持ち、世界でも稀有な術者だ」
「ありがとうございます! 褒めて頂き、自信になります!」
リオネルは肉親からでさえ、褒められた事が全くなかった。
だから素直に嬉しい。
モーリスは更に話を続ける。
「しかし、リオ君は発展途上だ。君の底知れぬ器は、まだまだこんなものではない」
「……………」
「リオ君が私に言った言葉、トライアルアンドエラーあるのみ! もっともっと上を目指せ!」
「はい! 俺、トライアルアンドエラーで、もっともっと頑張ります!」
「うむ! 私はな、一緒に居るうち、やれる手伝いは何でもして、後悔のないよう、リオ君を成長させ、フォルミーカ迷宮へ、いや、晴れがましい人生の旅路へと送り出してやりたいのだ」
何という!
何という温かい言葉だろう!!
リオネルは思わず泣いた。
声を出して、男泣きしたのだ。
……俺は……本当に幸せ者だ!
迷宮を歩きながら、リオネルは改めて思う。
いろいろな人から支えられて、俺は何とかここまで来た……
だからお世話になった人に恩返ししたくて、頑張った。
……つもりだけど……全然足りていない。
そうだ!
もっともっと多くの人を支えたい!
俺は……
これからも、いろいろな人達を支える努力をする! そして支えられもするだろう!
上手く行かない時も、折り合わない時もあるやもしれない!
でも!
俺達は、互いに支え合って生きて行くんだ!!
しっかりと迷宮の床を踏みしめるリオネルの足取りは、力強さに満ちていたのである。
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