103 / 689
第103話「昔の俺みたいだなあ」
しおりを挟む
ミリアンは5体のゴブリンを全て完璧に倒した。
昨日の農地での戦い同様……
彼女が使った格闘術、モーリス直伝破邪聖煌拳の、
体捌き、攻防の動きもじっくり観察出来た。
やはりチートスキル『見よう見まね』は発動しないが、だいぶ参考にはなった。
ミリアンは、緊張していたし、少し疲れも出たようだ。
ここは無理をせず、休ませた方が良いだろう。
加えて、このような場合……
態度だけではなく、はっきりと言葉に出し、
労わった方がベストな事を、リオネルは学んでいた。
「お疲れ、良くやったぞ、ミリアン! 100点満点だ!」
リオネルが労わると、ミリアンは嬉しそうに微笑む。
「うふっ! 100点満点! 了解! リオさんの半分だけど、5体も倒したよぉ! 一度に戦った自己新記録! ふ~、疲れたあ!」」 」
「おう、じゃあ、ちょっち、回復だ」
「え? 回復? もしかして薬草でもくれるの? 『治癒』なら私も使えるけど……今は魔力を節約……だよね」
「治癒くらいなら、俺は大丈夫さ! ほいっと! 」
リオネルはミリアンとすれ違いざまに、回復魔法『治癒』を発動する。
「うわ! びびっと来た! 驚き! リオさんが『治癒』を!? ホント何でも出来るんだね!」
「いや、回復魔法はさ、『治癒』だけしか使えないんだよ」
「私もそうだよ! 回復魔法は『治癒』だけしか使えないんだ、でも、凄いって!」
ミリアンはそう言うと……目を大きく見開き、更に驚いた。
同じ治癒の魔法でも、自分とリオネルの魔法が全く異なっていたからだ。
「あれぇぇ!? うっそぉぉ! 何コレぇぇ!? 私の使う『治癒』とは全然違うじゃない! 身体も心も軽くなるぅ! 超リフレッシュだよぉ!」
「はは、少しは疲れが取れるだろ?」
「うんっ! 単に体力回復だけじゃない! 少しどころじゃないよ! メンタルもバッチリ!」
ミリアンの反応を見て、リオネルは自信を深める。
どうやら自分が行使する回復魔法『治癒』は付帯効果があると。
……アルエット村でクレマンに使った時も大喜びされたから。
これもチートスキル『エヴォリューシオ』の能力によるものかもしれない。
「というわけで、交代。じゃあ、俺がまたゴブリンを倒すから」
「OKでっす! 宜しくねぇ!」
という事で、リオネルとミリアンは交互に戦闘を重ね……
リオネルは80体、ミリアンは38体を倒した。
今回の戦いにおいて、魔法と格闘を合わせたら、
ゴブリン討伐数の記録更新ラッシュだと、ミリアンは胸を張った。
そろそろ頃合いだろう。
「ミリアン、疲れたか?」
「ううん! あまり疲れてないよ。リオさんから、こまめに回復魔法をかけて貰ったからね♡ さわやか超リフレッシュ!!」
「よっし! じゃあ、一旦モーリスさんとカミーユの下へ戻ろう!」
「はいっ!」
と、いう事で……
リオネルとミリアンは、『陣地』へ戻ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「戻りました」
「戻ったよぉ!」
リオネルとミリアンが戻ると……
モーリスは「作戦が順調に進行している」と、上機嫌。
「おう! ふたりともお疲れさん、ゴブリンをトータルで100体以上倒したな!」
答えたのはミリアン。
「うん! ばっちり! モーリスさん、カミーユ。リオさんって、本当に凄いよぉ、回復魔法まで使えるんだあ!」
「な、何!? リオ君は回復魔法まで使えるだと? 本当に凄いな!」
しかし、カミーユは……
「はあ? 回復魔法って何だよ! そんなのリオさん、超反則だよ! それにっ! 姉さんと、あんなに仲良くなってさ!」
と、シスコンジェラシー? もあり、結構、拗ね気味であった。
そんなカミーユの発する波動が、リオネルへ伝わって来る。
不甲斐ない自分に比べ……
いつも張り合う姉が大活躍するのが悔しく、もどかしい。
そして張り合いながらも大好きな姉と、めっちゃ仲良くする、オールマイティなリオネルが妬ましい。
鬱屈した様々な感情が心の中で渦巻いているようだ。
そんな時こそバトルで発散。
師匠のモーリスも分かっている。
但し、暴走防止の為、『監督者』が居た方が良い。
「じゃあ、カミーユ、私と一緒に出撃するか?」
モーリスが誘うが、カミーユは首を横へ振る。
「ダメだ! 俺とリオさんが行く!」
「でも、カミーユ。リオ君はたった今、戦って来たばかりだ。魔力も結構使っている。ひどく消耗してしまうぞ」
「で、でも!」
カミーユは、ミリアンとリオネルを交互に見た。
大好きな姉とリオネルを『ふたりきり』にさせたくないようだ。
リオネルが手を挙げ、言う。
「構わない、俺が行きますよ」
「今までリオ君の超人的な戦いは何回も見届けてはいるが、君は本当に疲れていないのか? 魔力の回復も必要なんだぞ」
モーリスは懸念するが、
「大丈夫です。カミーユ、行こうか」
リオネルは再出撃を告げ、カミーユを誘った。
全く疲れを見せないリオネルに、カミーユは気圧される。
「は、は、はいっす!」
ここでカミーユは本音を漏らす。
リオネルに対して、羨望の気持ちを。
「リオさんは圧倒的に強いし、何でも出来て良いっすね! 悩みなんかないっしょ!ホント羨ましいっすよ!」
しかし、リオネルは「全く違う!」と感じ、
愚痴とも言えるカミーユのつぶやきをスルー。
「な、何だか、カミーユは……昔の俺みたいだなあ」
と、思わず返した。
同時に、リオネルの心の中で、凄まじい暗黒歴史の記憶が次々に甦って来る。
とても鮮明に、リアルに……
対して、現在のリオネルしか知らないカミーユは、不可解さを全開にする。
「はあ? 昔の俺? あのね! リオさん! そういう言い方は凄く頭に来るっすよ!」
カミーユは相当立腹したようだ。
『ほんの行き違い』といえるのだが、「昔の俺みたい」は、失言となってしまった。
「もう! リオさんったら、ホント何、言ってるんすかね。貴方はさ、失敗とか、挫折なんかした事ないっすよね? 要領が悪くてバカな俺とは全然違うでしょ!」
「い、いや……カミーユ……俺も……そうだ……」
「シャラップっす! リオさんは地獄の鬼神みたいに強くて、頭も凄く良いし、乗馬も料理も、何でも出来る。ちゃんと優しい家族だって居るっしょぉ! 友達だって大勢居るだろうし、可愛い女子だって選り取り見取り! 超が付くモテモテのバラ色人生でしょうに! ど底辺の俺から見れば、超が付くぐらい羨ましいって言ってんすよ!」
怒ったカミーユの容赦ない物言い……
一方、リオネルは『嫌な暗黒記憶』が次々とリフレインする。
これはとんでもなく強力な精神攻撃である。
「カ、カミーユ……」
「はあ? 何すか、珍しく噛んで……俺に何か、言いたい事があるっすか!」
「は、はははは、俺はカミーユの言うような『バラ色な人生』を送ってはいない」
乾いた笑いを発するリオネルを見て、カミーユは訝しげな視線を放つ。
「くっそ! 何言ってるんすか? つまらない冗談はやめてくださいっす!」
「違うんだって。ずっと勇気が出ず、努力が足りない自分が全て悪かったんだが……」
「え!? リオさん!?」
「……俺は要領がめちゃくちゃ悪く、失敗続きだった」
「え?? う、うっそでしょう!?」
「いや、嘘じゃない! 魔法学校では超が付いた劣等生で、悩みがありすぎ、学校でも家でもゴミ屑扱いされて、コンプレックスの塊だった。だから友達なんて皆無だし、優しいどころか……家族はもう居ない」
「へ!?」
「それに俺は全然もてないよ。生まれてからず~っと彼女居ない歴18年、王都では子供扱いされ、思い切り振られたばかりだ。人生の負け犬と言われ、底辺に近い人生だったさ」
「え、えええ~~!? じ、人生の、ま、負け犬ぅ!?」
リオネルの衝撃の告白? カミングアウトを聞き……
カミーユは驚き、呆然となってしまったのである。
昨日の農地での戦い同様……
彼女が使った格闘術、モーリス直伝破邪聖煌拳の、
体捌き、攻防の動きもじっくり観察出来た。
やはりチートスキル『見よう見まね』は発動しないが、だいぶ参考にはなった。
ミリアンは、緊張していたし、少し疲れも出たようだ。
ここは無理をせず、休ませた方が良いだろう。
加えて、このような場合……
態度だけではなく、はっきりと言葉に出し、
労わった方がベストな事を、リオネルは学んでいた。
「お疲れ、良くやったぞ、ミリアン! 100点満点だ!」
リオネルが労わると、ミリアンは嬉しそうに微笑む。
「うふっ! 100点満点! 了解! リオさんの半分だけど、5体も倒したよぉ! 一度に戦った自己新記録! ふ~、疲れたあ!」」 」
「おう、じゃあ、ちょっち、回復だ」
「え? 回復? もしかして薬草でもくれるの? 『治癒』なら私も使えるけど……今は魔力を節約……だよね」
「治癒くらいなら、俺は大丈夫さ! ほいっと! 」
リオネルはミリアンとすれ違いざまに、回復魔法『治癒』を発動する。
「うわ! びびっと来た! 驚き! リオさんが『治癒』を!? ホント何でも出来るんだね!」
「いや、回復魔法はさ、『治癒』だけしか使えないんだよ」
「私もそうだよ! 回復魔法は『治癒』だけしか使えないんだ、でも、凄いって!」
ミリアンはそう言うと……目を大きく見開き、更に驚いた。
同じ治癒の魔法でも、自分とリオネルの魔法が全く異なっていたからだ。
「あれぇぇ!? うっそぉぉ! 何コレぇぇ!? 私の使う『治癒』とは全然違うじゃない! 身体も心も軽くなるぅ! 超リフレッシュだよぉ!」
「はは、少しは疲れが取れるだろ?」
「うんっ! 単に体力回復だけじゃない! 少しどころじゃないよ! メンタルもバッチリ!」
ミリアンの反応を見て、リオネルは自信を深める。
どうやら自分が行使する回復魔法『治癒』は付帯効果があると。
……アルエット村でクレマンに使った時も大喜びされたから。
これもチートスキル『エヴォリューシオ』の能力によるものかもしれない。
「というわけで、交代。じゃあ、俺がまたゴブリンを倒すから」
「OKでっす! 宜しくねぇ!」
という事で、リオネルとミリアンは交互に戦闘を重ね……
リオネルは80体、ミリアンは38体を倒した。
今回の戦いにおいて、魔法と格闘を合わせたら、
ゴブリン討伐数の記録更新ラッシュだと、ミリアンは胸を張った。
そろそろ頃合いだろう。
「ミリアン、疲れたか?」
「ううん! あまり疲れてないよ。リオさんから、こまめに回復魔法をかけて貰ったからね♡ さわやか超リフレッシュ!!」
「よっし! じゃあ、一旦モーリスさんとカミーユの下へ戻ろう!」
「はいっ!」
と、いう事で……
リオネルとミリアンは、『陣地』へ戻ったのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「戻りました」
「戻ったよぉ!」
リオネルとミリアンが戻ると……
モーリスは「作戦が順調に進行している」と、上機嫌。
「おう! ふたりともお疲れさん、ゴブリンをトータルで100体以上倒したな!」
答えたのはミリアン。
「うん! ばっちり! モーリスさん、カミーユ。リオさんって、本当に凄いよぉ、回復魔法まで使えるんだあ!」
「な、何!? リオ君は回復魔法まで使えるだと? 本当に凄いな!」
しかし、カミーユは……
「はあ? 回復魔法って何だよ! そんなのリオさん、超反則だよ! それにっ! 姉さんと、あんなに仲良くなってさ!」
と、シスコンジェラシー? もあり、結構、拗ね気味であった。
そんなカミーユの発する波動が、リオネルへ伝わって来る。
不甲斐ない自分に比べ……
いつも張り合う姉が大活躍するのが悔しく、もどかしい。
そして張り合いながらも大好きな姉と、めっちゃ仲良くする、オールマイティなリオネルが妬ましい。
鬱屈した様々な感情が心の中で渦巻いているようだ。
そんな時こそバトルで発散。
師匠のモーリスも分かっている。
但し、暴走防止の為、『監督者』が居た方が良い。
「じゃあ、カミーユ、私と一緒に出撃するか?」
モーリスが誘うが、カミーユは首を横へ振る。
「ダメだ! 俺とリオさんが行く!」
「でも、カミーユ。リオ君はたった今、戦って来たばかりだ。魔力も結構使っている。ひどく消耗してしまうぞ」
「で、でも!」
カミーユは、ミリアンとリオネルを交互に見た。
大好きな姉とリオネルを『ふたりきり』にさせたくないようだ。
リオネルが手を挙げ、言う。
「構わない、俺が行きますよ」
「今までリオ君の超人的な戦いは何回も見届けてはいるが、君は本当に疲れていないのか? 魔力の回復も必要なんだぞ」
モーリスは懸念するが、
「大丈夫です。カミーユ、行こうか」
リオネルは再出撃を告げ、カミーユを誘った。
全く疲れを見せないリオネルに、カミーユは気圧される。
「は、は、はいっす!」
ここでカミーユは本音を漏らす。
リオネルに対して、羨望の気持ちを。
「リオさんは圧倒的に強いし、何でも出来て良いっすね! 悩みなんかないっしょ!ホント羨ましいっすよ!」
しかし、リオネルは「全く違う!」と感じ、
愚痴とも言えるカミーユのつぶやきをスルー。
「な、何だか、カミーユは……昔の俺みたいだなあ」
と、思わず返した。
同時に、リオネルの心の中で、凄まじい暗黒歴史の記憶が次々に甦って来る。
とても鮮明に、リアルに……
対して、現在のリオネルしか知らないカミーユは、不可解さを全開にする。
「はあ? 昔の俺? あのね! リオさん! そういう言い方は凄く頭に来るっすよ!」
カミーユは相当立腹したようだ。
『ほんの行き違い』といえるのだが、「昔の俺みたい」は、失言となってしまった。
「もう! リオさんったら、ホント何、言ってるんすかね。貴方はさ、失敗とか、挫折なんかした事ないっすよね? 要領が悪くてバカな俺とは全然違うでしょ!」
「い、いや……カミーユ……俺も……そうだ……」
「シャラップっす! リオさんは地獄の鬼神みたいに強くて、頭も凄く良いし、乗馬も料理も、何でも出来る。ちゃんと優しい家族だって居るっしょぉ! 友達だって大勢居るだろうし、可愛い女子だって選り取り見取り! 超が付くモテモテのバラ色人生でしょうに! ど底辺の俺から見れば、超が付くぐらい羨ましいって言ってんすよ!」
怒ったカミーユの容赦ない物言い……
一方、リオネルは『嫌な暗黒記憶』が次々とリフレインする。
これはとんでもなく強力な精神攻撃である。
「カ、カミーユ……」
「はあ? 何すか、珍しく噛んで……俺に何か、言いたい事があるっすか!」
「は、はははは、俺はカミーユの言うような『バラ色な人生』を送ってはいない」
乾いた笑いを発するリオネルを見て、カミーユは訝しげな視線を放つ。
「くっそ! 何言ってるんすか? つまらない冗談はやめてくださいっす!」
「違うんだって。ずっと勇気が出ず、努力が足りない自分が全て悪かったんだが……」
「え!? リオさん!?」
「……俺は要領がめちゃくちゃ悪く、失敗続きだった」
「え?? う、うっそでしょう!?」
「いや、嘘じゃない! 魔法学校では超が付いた劣等生で、悩みがありすぎ、学校でも家でもゴミ屑扱いされて、コンプレックスの塊だった。だから友達なんて皆無だし、優しいどころか……家族はもう居ない」
「へ!?」
「それに俺は全然もてないよ。生まれてからず~っと彼女居ない歴18年、王都では子供扱いされ、思い切り振られたばかりだ。人生の負け犬と言われ、底辺に近い人生だったさ」
「え、えええ~~!? じ、人生の、ま、負け犬ぅ!?」
リオネルの衝撃の告白? カミングアウトを聞き……
カミーユは驚き、呆然となってしまったのである。
10
お気に入りに追加
330
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。
みっちゃん
ファンタジー
私達は勇者様と結婚するわ!
そう言われたのが1年後に再会した幼馴染みと義姉と義妹だった。
「.....そうか,じゃあ婚約破棄は俺から両親達にいってくるよ。」
そう言って俺は彼女達と別れた。
しかし彼女達は知らない自分達が魅了にかかっていることを、主人公がそれに気づいていることも,そして,最初っから主人公は自分達をあまり好いていないことも。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる