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第3話「人生詰んだ!!」
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落ち込むリオネルを見て、司祭は更に面白そうに笑う。
「ははははは! リオネル君、笑われて悔しいか! ちきしょうと思うか? 悔しかったら修行したり、実戦を積んでレベルを上げろ。せめてオークやゴブリンと戦えるレベル15くらいにならないと話にならん」
「うぐぐぐ……いくら修行してもレベル5の俺へ、痛いところつきますね」
「もしかして、楽してスキルひとつゲットで、ワンチャン、君の人生が一発逆転とか、甘い夢を見てたんじゃないだろうな?」
「う! どきっ!」
「……何だ、やっぱりか! そんな甘い事を考えているから、天罰が当たって、クソなスキルしか授からないんだよ! 反省して、懺悔でもする事だな」
「う、ううう~」
「まあ、これくらいにしてやろう」
「はあ、……すんません」
「うむ! このままではリオネル君があまりにも気の毒だから、少しだけフォローしてやろう」
「き、気の毒だから……す、少しだけ、フォ、フォローっすか」
「ああ、この『フリーズ』のスキルはそこそこの遠距離でも使える。だから、まともなスキルなら、ヤバイ敵が出たら、クランの後方支援役としては、結構使えるスキルだ」
「こ、こちらに有利なように、お、襲って来る敵を、あ、足止めさせるって事ですか?」
「ははははは! そうだ! 但しまともなフリーズならの話だ!」
「まともなフリーズならの話?」
「そうだ! さっきから言ってるだろ? でも君のフリーズは全く違う! まともなスキルではない! 超最低のどつぼな屑スキルだ!」
全然フォローになっていない。
逆にディスってると、リオネルはひどく落ち込む。
「超最低のどつぼな屑スキルって……そこまで言いますか」
「ああ、言う! はっきり言う! 考えてみろ! 単体のスライム相手に対し、たったの3秒間だけしか効かないんだぞ! 習得して全く意味がないスキルだろ?」
「うぐぐ……習得して全く意味がないって」
「ああ、可笑しい!! ちなみにフリーズは連続で発動する事は出来ないし、1回使えば、リロードする為に多少のインターバル、そうだな、約30分が必要なんだ」
司祭の説明を改めて聞き、リオネルの心身を絶望が満たして行く……
「し、司祭様! ね、念の為確認です」
「ははははは! 存分に確認してくれ」
「お、俺のフリーズは……連発がきかない。超雑魚のスライムを3秒足止めする為、1回使えば、リロードする為に30分のインターバルが必要なんですか?」
「ああ、そうだ」
「……それって、本当にとんでもなく使えないっすよぉ!」
「おう! 本当に使えないくそなスキルだな!! ひゃははははは! 連発がきかず有効時間がたった3秒じゃ物の役には立たん。動きが速く強い魔物や獣じゃ、足止めしても人間じゃ逃げきれんだろ。君は馬にも乗れんようだしなあ」
説明を続けながら、よほど可笑しかったのか……
普段は真面目な司祭が何度も腹を抱えて爆笑していた。
創世神に仕える厳粛な司祭……とは思えぬ下品な嘲笑がリオネルの肩に重くのしかかる。
「そ、そんなあ……じゃ、じゃあ! スキルって、鍛えてレベルアップとかしないんですか、1分とは言いませんが、3秒がサービス延長して、せめて30秒くらいに」
「ひゃ~ははははは! 30秒サービス延長って、どこかの怪しい店かよ! 勘弁してくれ!」
「……勘弁って」
「あ~ははははは! もしや君は芸人か? 魔法使いやめて転職した方が全然良いぞ! あんまり笑かすな! フォローが出来んだろ! あ~、腹いて!」
「……………」
「ははははは! まあ、たまにレアな特異スキルってのがあるけどねえ。滅多にないモノだから、期待などしない方が良い!」
「……………」
「それに無理無理。スキルは基本的にレベルアップなどしない! 万にひとつ、いや数千億にひとつってくらい、ウルトラスーパーで超レアなチートスキルが身につかない限り、スキルはレベルアップしないんだよ」
「はあああ……そ、そ、そうっすかあ……」
「ははははは! つまりだな! とんでもない奇跡が起こらない限り、リオネル君、君に上がり目はありえない! まだ若いのに君の人生は完全に詰んでるぞ」
「……………」
凄く甘い考えだったかもしれない。
だが……行き詰まったリオネルは今回のスキルに一縷の望みをかけていた。
もしかしたら、何とか人生が好転するかもしれないと、切に願っていたのに……
この結果だ……
そして、悩み苦しむリオネルのような人々に夢と希望を与えるはずの創世神教会の司祭が……
逆に、「人生を完全に詰んでるぞ」と言うことこそ……ありえない!!
リオネルはそう思い、大ショックを受けたが、司祭は容赦なくとどめを刺しに来た。
「こんな『ど』が付く、くそスキルじゃな、リオネル君はヤバいんじゃないか?」
「え? 俺がヤバイ……ですか?」
「うむ。王宮魔法使いを拝命し、魔法使いの名門家当主として、誇り高い、リオネル君のお父上。彼は激怒するだろう! は~ははははははは!!」
フォローをするという約束はどこへ行ったのだろうか……
教会中に響き渡る創世神教会司祭の高笑いを聞き……
絶望と嫌な予感に満ちたリオネルは「がっくり」と肩を落としたのである。
「ははははは! リオネル君、笑われて悔しいか! ちきしょうと思うか? 悔しかったら修行したり、実戦を積んでレベルを上げろ。せめてオークやゴブリンと戦えるレベル15くらいにならないと話にならん」
「うぐぐぐ……いくら修行してもレベル5の俺へ、痛いところつきますね」
「もしかして、楽してスキルひとつゲットで、ワンチャン、君の人生が一発逆転とか、甘い夢を見てたんじゃないだろうな?」
「う! どきっ!」
「……何だ、やっぱりか! そんな甘い事を考えているから、天罰が当たって、クソなスキルしか授からないんだよ! 反省して、懺悔でもする事だな」
「う、ううう~」
「まあ、これくらいにしてやろう」
「はあ、……すんません」
「うむ! このままではリオネル君があまりにも気の毒だから、少しだけフォローしてやろう」
「き、気の毒だから……す、少しだけ、フォ、フォローっすか」
「ああ、この『フリーズ』のスキルはそこそこの遠距離でも使える。だから、まともなスキルなら、ヤバイ敵が出たら、クランの後方支援役としては、結構使えるスキルだ」
「こ、こちらに有利なように、お、襲って来る敵を、あ、足止めさせるって事ですか?」
「ははははは! そうだ! 但しまともなフリーズならの話だ!」
「まともなフリーズならの話?」
「そうだ! さっきから言ってるだろ? でも君のフリーズは全く違う! まともなスキルではない! 超最低のどつぼな屑スキルだ!」
全然フォローになっていない。
逆にディスってると、リオネルはひどく落ち込む。
「超最低のどつぼな屑スキルって……そこまで言いますか」
「ああ、言う! はっきり言う! 考えてみろ! 単体のスライム相手に対し、たったの3秒間だけしか効かないんだぞ! 習得して全く意味がないスキルだろ?」
「うぐぐ……習得して全く意味がないって」
「ああ、可笑しい!! ちなみにフリーズは連続で発動する事は出来ないし、1回使えば、リロードする為に多少のインターバル、そうだな、約30分が必要なんだ」
司祭の説明を改めて聞き、リオネルの心身を絶望が満たして行く……
「し、司祭様! ね、念の為確認です」
「ははははは! 存分に確認してくれ」
「お、俺のフリーズは……連発がきかない。超雑魚のスライムを3秒足止めする為、1回使えば、リロードする為に30分のインターバルが必要なんですか?」
「ああ、そうだ」
「……それって、本当にとんでもなく使えないっすよぉ!」
「おう! 本当に使えないくそなスキルだな!! ひゃははははは! 連発がきかず有効時間がたった3秒じゃ物の役には立たん。動きが速く強い魔物や獣じゃ、足止めしても人間じゃ逃げきれんだろ。君は馬にも乗れんようだしなあ」
説明を続けながら、よほど可笑しかったのか……
普段は真面目な司祭が何度も腹を抱えて爆笑していた。
創世神に仕える厳粛な司祭……とは思えぬ下品な嘲笑がリオネルの肩に重くのしかかる。
「そ、そんなあ……じゃ、じゃあ! スキルって、鍛えてレベルアップとかしないんですか、1分とは言いませんが、3秒がサービス延長して、せめて30秒くらいに」
「ひゃ~ははははは! 30秒サービス延長って、どこかの怪しい店かよ! 勘弁してくれ!」
「……勘弁って」
「あ~ははははは! もしや君は芸人か? 魔法使いやめて転職した方が全然良いぞ! あんまり笑かすな! フォローが出来んだろ! あ~、腹いて!」
「……………」
「ははははは! まあ、たまにレアな特異スキルってのがあるけどねえ。滅多にないモノだから、期待などしない方が良い!」
「……………」
「それに無理無理。スキルは基本的にレベルアップなどしない! 万にひとつ、いや数千億にひとつってくらい、ウルトラスーパーで超レアなチートスキルが身につかない限り、スキルはレベルアップしないんだよ」
「はあああ……そ、そ、そうっすかあ……」
「ははははは! つまりだな! とんでもない奇跡が起こらない限り、リオネル君、君に上がり目はありえない! まだ若いのに君の人生は完全に詰んでるぞ」
「……………」
凄く甘い考えだったかもしれない。
だが……行き詰まったリオネルは今回のスキルに一縷の望みをかけていた。
もしかしたら、何とか人生が好転するかもしれないと、切に願っていたのに……
この結果だ……
そして、悩み苦しむリオネルのような人々に夢と希望を与えるはずの創世神教会の司祭が……
逆に、「人生を完全に詰んでるぞ」と言うことこそ……ありえない!!
リオネルはそう思い、大ショックを受けたが、司祭は容赦なくとどめを刺しに来た。
「こんな『ど』が付く、くそスキルじゃな、リオネル君はヤバいんじゃないか?」
「え? 俺がヤバイ……ですか?」
「うむ。王宮魔法使いを拝命し、魔法使いの名門家当主として、誇り高い、リオネル君のお父上。彼は激怒するだろう! は~ははははははは!!」
フォローをするという約束はどこへ行ったのだろうか……
教会中に響き渡る創世神教会司祭の高笑いを聞き……
絶望と嫌な予感に満ちたリオネルは「がっくり」と肩を落としたのである。
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