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32話 公爵邸の外①
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町は想像以上に賑わっていた。雰囲気はThe・中世といったところだろうか。馬車が町中を走っているなんて初めて見た。周りをキョロキョロしながら感心していると一緒に来た使用人のミエールが話してきた。
「町に来たのは初めて?マーフィー公爵様の町は観光地としてすごーく有名なの。」
「へぇ!そうなんだ。だからこんなに綺麗なんだね。それで今から行くところってどこにあるの?」
「あと少し歩いたら公爵家が懇意にしている店があるはずなのよ。私も足を運ぶのは初めてなんだけどね。」
屋台や花屋、噴水なんかもあってそこでは子供たちが元気に遊んでいた。この町の平和もライアン様が頑張ってるからなんだなと思い、僕は凄い人と一緒にいたんだと感じた。
しばらく道を歩いているとどんどん町から遠くなっているような....気のせいだろうか。
「あれ?ここどこ....?この道を行くのかな...それともあっちの曲がり角?さっきのところで間違ったのかな~」
「町から離れてる気がするのは僕だけ?....」
「.........ごめん迷っちゃった!」
町にきたのが初めてなのでもちろん道などわからないし、ミエールが持っている地図は簡単に描かれたものでよく分からなかった。
ミエールはあたふたして地図を見ながらキョロキョロしているがよく分かっていないようだ。
本当にどうしよう.....
来たことのない所だから手当たり次第道を行くしかない!そう決心すると、頭の中で声が響いた。
『ノア様、ノア様ー』
その声の正体はララだった。
『この光の精霊がお店まで導くよー』
調子良く言ってくる。なんだか僕の役に立ちたいとうずうずしているようだった。それにしても精霊はなんでも出来るんだなと感心するばかりだ。
『案内してくれるの?』
『もちろーん案内するー』
行く方法が見つかり少しほっとしたが、まだ問題はある.....ミエールになんで言おうか。行き当たりばったりで行こうと言ってララに教えて貰おうと考えた。
「とりあえず歩いてみないとね。町から離れちゃったからとりあえず戻ろうよ。」
「ごめんね....町から離れちゃったし戻らないとね。」
申し訳なさそうに謝った。道を間違えただけなので乃亜も特に怒ってはいなかった。町を歩けるのが嬉しいので別によかった。
『こっちを右~、まっすぐ歩いてーそれで二個目の曲がり角を左だよー』
『ありがとう!』
『えへへへ、えらいでしょーこう見えてアテナよりも長く生きてるんだからー』
アテナと比べているということはやっぱり役に立ちたくてウズウズしていたのだろうか。
精霊って何年くらい生きてるんだろと疑問になる。100年くらいかな?でも死なないんだっけじゃあもっと生きているのかなー?色々考えながらもララの言う通り歩いて行くと町の方に着いた。
「あっ!あれよ!あれがお店ノアは天才だわ!ありがとう」
興奮気味で御礼を言われ先程までどんよりとしていた雰囲気が一気に明るくなった。
「町に来たのは初めて?マーフィー公爵様の町は観光地としてすごーく有名なの。」
「へぇ!そうなんだ。だからこんなに綺麗なんだね。それで今から行くところってどこにあるの?」
「あと少し歩いたら公爵家が懇意にしている店があるはずなのよ。私も足を運ぶのは初めてなんだけどね。」
屋台や花屋、噴水なんかもあってそこでは子供たちが元気に遊んでいた。この町の平和もライアン様が頑張ってるからなんだなと思い、僕は凄い人と一緒にいたんだと感じた。
しばらく道を歩いているとどんどん町から遠くなっているような....気のせいだろうか。
「あれ?ここどこ....?この道を行くのかな...それともあっちの曲がり角?さっきのところで間違ったのかな~」
「町から離れてる気がするのは僕だけ?....」
「.........ごめん迷っちゃった!」
町にきたのが初めてなのでもちろん道などわからないし、ミエールが持っている地図は簡単に描かれたものでよく分からなかった。
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本当にどうしよう.....
来たことのない所だから手当たり次第道を行くしかない!そう決心すると、頭の中で声が響いた。
『ノア様、ノア様ー』
その声の正体はララだった。
『この光の精霊がお店まで導くよー』
調子良く言ってくる。なんだか僕の役に立ちたいとうずうずしているようだった。それにしても精霊はなんでも出来るんだなと感心するばかりだ。
『案内してくれるの?』
『もちろーん案内するー』
行く方法が見つかり少しほっとしたが、まだ問題はある.....ミエールになんで言おうか。行き当たりばったりで行こうと言ってララに教えて貰おうと考えた。
「とりあえず歩いてみないとね。町から離れちゃったからとりあえず戻ろうよ。」
「ごめんね....町から離れちゃったし戻らないとね。」
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『こっちを右~、まっすぐ歩いてーそれで二個目の曲がり角を左だよー』
『ありがとう!』
『えへへへ、えらいでしょーこう見えてアテナよりも長く生きてるんだからー』
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精霊って何年くらい生きてるんだろと疑問になる。100年くらいかな?でも死なないんだっけじゃあもっと生きているのかなー?色々考えながらもララの言う通り歩いて行くと町の方に着いた。
「あっ!あれよ!あれがお店ノアは天才だわ!ありがとう」
興奮気味で御礼を言われ先程までどんよりとしていた雰囲気が一気に明るくなった。
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