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13話 ライアンの幼き頃の話

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それからここの暮らしも慣れて来た頃だった。文字はまだまだよめないけど
最近は仕事も上達してライアン様の紅茶は全て僕が淹れている。メルウィンいわく僕が部屋に行った方が扱いやすいのだとか?んーわからん
もちろんだがキスも続いていた....
毎回流されてしまうんだ。



アリアとはよくお菓子を一緒に食べた。今日は庭でお茶を飲んでいる。

「ご結婚おめでとうございます。」

「ノアちゃんと会えないのは寂しいわ」

「僕も寂しいです。アリア様とお話しするのとっても楽しいのであと、お相手の方とも会ってみたいです!」

ゼイフライド侯爵の次男との結婚で嫁ぐ日にちが近づいていた。公爵という高位貴族は政略結婚が多いがアリアたちは恋愛結婚をした。
デールは皇室のパーティーでアリアのあまりの美しさに一目惚れし猛アタックの末付き合ったそうだ。ライアンの学友で数少ない友達と言える存在だ。


「んんん、かわいい......かわいい......弟とは大違いよあれはデカくなりすぎね。小さい頃はまだ可愛かったのになぁ」

可愛い笑顔に悶え、昔のライアンを思い出していた。

「ライアン様の昔ってどんな感じだったんですか?なんか想像できないです」

小さい頃か~どんな感じだろ、そういえばここに住んでるのってライアン様とアリア様二人だけなのかな?
両親はいないのだろうか

「そうね~とっっても引っ込み思案で私と性格が真逆だったのよ!勉強や剣なんかは得意ではなくて絵書くのが大好きで私の絵も描いてくれたのよ。お姉ちゃん見てーなんて言って走って見せてくるのそれが上手くてね」

「そうなんですか!」

今のライアンとは別人のようだ。仕事も完璧にこなし、来客があるといつも明るく振る舞い特に貴婦人方から気に入られている。

「ライアン様の絵見てみたいな」

「あら、この屋敷の絵は大体ライアンが描いたものよ」

「えええ、」

芸術のことは分からないが、画家が描いたものの様に上手な絵ばかり飾られていたので買ったのかと思っていた。お金持ちは違うなぁと見ていた絵がライアン様が描いたものなのか。

「描いてるのは久しく見ないわ、まぁそれも私たちのせいなんだけどね」

アリアは最後の言葉を静かに言ったので乃亜には届かなかった。
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