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77. 情報
しおりを挟むまさかのまさかだよね?
「何をそんなに驚いているんだよ。ミイラ一族の事を知っているのはそんなに驚く事なのか?」
いや、本にも書いてない事を知ってるんだから充分驚く事だよね。しかもデッドって名前まで言っていたし…。
「え…本当に知り合いなんですか?」
「ああ。デッドは俺の家の夜間警備の仕事をしているからな」
ミイラが夜間警備…。想像してみたけど…シュールすぎだよ。
だけど、手がかりが見つかった!
「あの~、デッドさんに会いたいんですけど…可能ですか?」
「はあ?デッドに会いたい?アイツの知り合いなのか?」
そりゃそう思うよね。
「僕の知り合いがミイラ一族の人を探していて、デッドさんに聞いてみたいなと思いまして」
怪しい奴を見るように僕を見ているな。だけど、嘘ではないからね。知り合いではなくてご先祖様という違いだけだ。
「デッドに聞いてみてやるけど…どうなるかは知らないぞ」
おっ、いけたみたいだ!
「ありがとうございます。あっ、僕はブラッド伯爵家のフルドと言います。自己紹介が遅くなり申し訳ありません」
連絡を取ってもらうためには名前は言っておかないとね。遅いけど自己紹介していないのを今気がついたよ。へへっ…。
「俺はライモンド伯爵家のダイルだ」
ライモンド伯爵家…聞いたことがあるな。あっ、宝石が出る鉱山を最近発見して話題になったんだった。
あの領地にミイラ一族の人がいるんだ。人が多くても大丈夫なのかな。
「また、図書室に来れば俺に会えるから。手紙を出して聞いてみるから、そうだな…1週間後にまたここで会おう」
1週間後か…。
長いな…。
でも、ミイラ一族の情報を手に入れられただけでも奇跡だよな。想像していたよりもかなり展開が早いから1週間なんて早い方だよ…自分に言い聞かせてライモンドさんにお礼を言った。
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
ライモンドさんと別れて図書室を出た。
会えるかどうかは別にしてミイラ一族が生存しているのは確認できた。後はヴァン様のブラディーボールの事を知っているかどうだだよね。
もし、知らなかったらどうしよう…。振り出しに戻るよね。
不安になる。
そして、少しの不安を抱えながらあっという間に1週間は過ぎていた。
図書室に行くとライモンドさんが手紙を手に掴んで待っていた。
さあ、どうなるのか…。
どうか、会ってくれますように。
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