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81. 準備万端
しおりを挟む「后妃が捕まったの…?」
「正確には見つかっただね。まだ捕まえてはいないみたいだからね。」
曹操はソファーに座っている私の横にピッタリと体を密着させて手を重ねて話している。
「…曹操、暑いから離れてくれないかしら?」
睨みを効かせて曹操を見るけど笑顔は崩れないのね。
「久しぶりなのに冷たくない?嫌だ!」
「はあ~。」
話が進まないからこのままで聞くことにする。
「どうして捕まえないの?」
「証拠を集めているから。」
「証拠?」
それなら今まで集めていたはずよね。今更また証拠集めをするの?
「あの人は疑惑がありすぎて証拠は集めるだけ集めないといけないんだよ。言い逃れが出来ないようにね。」
「そうなのね。」
「でもそれももうすぐ終わるよ。だから星蘭との結婚ももうすぐだからね。」
話し終わると曹操は私の頬に口づけをした。
チュッ…。
「え?!」
私は恥ずかしさで顔を赤くした。
「もうすぐに赤くなって可愛いんだから…。困るよな。」
昔はこんな人じゃなかったと思うのだけど…。
「楽しみだよね。もうすぐ夫婦になれるんだよ。夜も同じ部屋で眠る事ができる…。」
なんだか意味深に話しているわね。
「な…何を考えているのよ!」
「フフッ…真っ赤になってしまったね。でも、夫婦になったら同じ部屋で同じ寝台で寝るのが普通でしょ?当たり前の事を言っただけだよ。」
笑顔で話す曹操…私をからかっているのね。
「普通なんて人によって違うわよ。寝台を別にしている夫婦だっているわよ。」
「そんな人がいるなんて信じられないよ。好きな人と触れあいたいと思わないのかな?僕には考えられないしね。」
私もそうだけど…。ここで同意するとスキンシップが激しくなりそうよね。
「それにもう部屋は用意できているし、内装も家具も配置済みだからね。今更変更できないよ。」
「え!もう準備万端なの?!」
家具の好みとかは聞かれたけど…すでに準備万端なんて聞いてないわ!
「いつでも住めるよ。結婚前からでも住めるようにお願いしてみる?」
「いや、良いわ。結婚してからで…。」
后妃が捕まると私の人生は本当にいろんな意味で変化しそうね。大丈夫かな…。
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