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75. あっけない終わり 〈アデル視点〉
しおりを挟む「どうしたの急に呼び出して…」
うわあ…本当に綺麗な神様です。
金髪のストレートのサラサラヘアーでお肌は白磁器の様に白く瞳は薄いパープル色をした美人が弟の神様に話しかけています。
「…確認してほしい事があって」
「何?確認してほしい事って…」
詳細を話さずに呼んだんですか?
「ほら、前に男に騙されたって言ってただろ…その男って…アイツ?」
黒髪の神様がこっちの神様を指さしています。
光の神様がこちらを見ました。
「はじめまして。美人だと噂は聞いていたけど本当に綺麗だね」
相変わらず、ノリが軽いな~。
「まあ、こんな所であなた様にお会いできるなんて嬉しいです」
どう聞いても初対面だよね…。
「あの…コイツではないのか?」
黒髪の神様の勢いが無くなってきてます。
「当たり前です。こんな有名な方なら私でもわかりますよ」
光の神様…もっと言ってやってください。
「……。」
黒髪の神様はとうとう、無言になった。
「確認終わりましたよね。やっぱり違いましたよね。これでスッキリしましたか?」
光の神様が何の事だかわからないのでキョトンとしている。
「何の事なの?」
弟の神様に聞いても…答えない。
代わりに僕が説明した。
「実は…お姉さん思いの弟さんは、お姉さんを泣かせた男がこの神様だと思って復讐しようとしてたんです。この神様に関係ある人達も含めて…人間と組んで、この人間界で…」
僕の説明が終わると、光の神様の形相が変わっていた。
「私の事を思ってしてくれようとした気持ちは嬉しい…だけど、人を巻き込んでは駄目よ。いつも言っているでしょ…まだ、懲りないのね」
「……。」
黒髪の神様は、また無言です。
「聞いてるの?」
「…聞いてる」
「私の言った事はわかったの?」
「わかった…」
さっきから、聞いていたら光の神様…儚い様な見かけによらず、しっかりものですね。
黒髪の神様はタジタジです。
良かった…お姉さんに来てもらえて…。
「良かったです…理解頂けて。それで…光の神様申し訳ありませんが弟さんを一緒に天界に連れて帰って頂けますか?」
それが、一番安心だ。
「ええ。私も弟を置いて帰るのは心配だもの…エレちゃんいいも良いわね」
有無を言わせない美人の笑顔…。
「…ププッ。エレちゃん…だって」
神様…そこで笑いたくなるのはわかるけど、ダメ。
「おい!笑うな!」
ほら、怒られた。
「…エレちゃん早くお姉様と天界にお帰り下さいね」
神様…面白がっていますよね。
エレ…黒髪の神様はこっちを睨んでいる。
「そうですね。ご迷惑だからすぐに連れて帰ります。今日はお会いできて嬉しかったです。また、お会いできれば嬉しいですわ」
光の神様はものわかりが良いですね。
「いや…しかし…」
黒髪の神様…焦っています。
「ん?何か不都合でもあるのかしら?」
また…美人の怖い笑顔~!
冷気が漂っています。
「……ない」
言わされたね…。
「はい。では、帰りましょう。ご迷惑をおかけしました。失礼します」
光の神様は黒髪の神様の首根っこを掴んで空高く飛んで消えました…。
はあ~、緊張がほどけたよ。
まあ、今からは僕の個人的な問題の時間だね。
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