48 / 88
48. 客人
しおりを挟むハハハハハ…。
楽しい人だな。しかも、モフモフの大型犬を連れて来てくれて感謝します。
モフモフ不足で禁断症状が出そうでしたから…。
扉を開けると、そこには大型犬のルルさんとご主人様のモリーさんがいた。
モリーさんはエルナさんの知り合いみたい。
隠れていた私に、すぐに出てきて大丈夫だよって言ってくれたから、安心できる人なんだと思う。
話しを聞いていたら、どうやら私のいた、カルダナル国で仕事をしている人みたい。
今日は仕事でこの国に来たから、エルナさんに会いに来たんだって。
『サファイアちゃん?大丈夫なの…鼻息が荒くなっているけど、呼吸くるしくない?』
ルルさん優しい。
『大丈夫…フガ…です。フー…久しぶりなんでちょっと興奮してるのかも…フン…しれません』
ルルさんにモフモフさせてもらって…幸せです。
よくお手入れされた艶やかな毛並みとフワフワな感触がたまりません。
それに、石鹸の香りみたいなのがして…あ~…幸せ。
ザジさんとは、また違う良さがありますね。
…ザジさん…会いたいな…。
でも、今は我慢しなくちゃね…。
「しかし、変わった猫だね。犬のお腹に顔を押し当てて喜んでるよ…」
「私も初めて見たわ…」
モリーさんも、エルナさんも、そんなに見ると見物料金頂きますよ。
今はモフモフ飢餓状態だから人前でやりますが普段はこっそりとしてるんですからね。
ご主人様達にはバレてますが…。
「サファイアちゃん、楽しいの?」
当たり前の事を聞きますねエルナさん。
『楽しいです。癒されます。ルルさんを連れて来てくれたモリーさんに感謝します』
エルナさんは、私が言ったことをモリーさんに話したみたい。
モリーさん爆笑しています…。
「ルルも変わった友達ができて嬉しいんじゃないか…良かったなルル」
「ワン!」
ルルさん良い返事です。私と友達になって下さるのですね。嬉しいです。
『今日の目的は貴方に会うことだったの』
ルルさん…どういう事ですか?
『モリーと私はカルダナル国のある人から頼まれて、貴方を探していたんです』
『私をですか?いったい誰が…』
『アデル様です。心配してますよ、ザジも長老さんも…』
『ザジさん達と会ったんですか?』
『ええ、ザジは私の友達よ。一時期、命がとても危険な状態だったけど今は落ち着いているわ。貴方がどうなっているのか、かなり心配していたわよ。長老さんも子供さん達を使って貴方を探しているみたいよ』
皆さん…なんて、何て良い人じゃない…よい猫と犬なんだろ~。
また、泣けてきちゃった…。
「ミャ~ミャー」
「あれ、泣いてるのかな?」
「そう…みたいね」
また、2人が驚いた顔で見ているけど気にしません。
「いけない、もうこんな時間だ。帰るよ。行くぞルル」
モリーさんが帰り際に私の所にやって来た。
そして、小さな声で私に話しをした。
「大人しくここで待っていて下さい。迎えに来ますからサファイア様」
モリーさん…一体何者なの?
10
お気に入りに追加
164
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
前世魔王の伯爵令嬢はお暇させていただきました。
猫側縁
ファンタジー
前世、我は魔王であった。
王座について勇者を待ち、倒しては新たな勇者を待ち……。そんな日々に飽きていた我。しかしいつのまにか人間の令嬢なんぞに転生していた。
何?我が居るせいで姉2人の結婚が決まらない?義母は毒殺しようとしてくるし、父親も基本我に関わらず。……ふむ。ならば我、好き勝手生きたいから出てく。
これは見た目は可憐な令嬢(中身数千年生きた魔王)が、元配下と料理長のせいでついた変な常識の元、無自覚チートで逞しく世界を進んで行くお話。
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる