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33. またまた出ました悪魔の微笑み
しおりを挟む結局、キュピデはルーファのお仕置きに耐えられずあっさりと全てを話しました。
本当…根性がないな~。
キューピッド一族だとは思えないよ。
本来なら神様から頼まれた仕事の内容を人間に話すなんてあり得ないことです!
あ、そうだ後で一族の長にも報告しておこう。
キュピデは暫く休みだな。
だけど本当に厄介なのは話を聞いたルーファ達だよな…。どうするつもりだろうか。
今、3人で集まって話をしているのが見えます。音声ボリュームを上げて話を聞いてみよう。
「…天界も今回の事を知っているってことよね」
「そうだよな。何でアイツをほっておくんだ?」
キュピナとミカルが怒っているのが見えます。2人に対してルーファが大人しすぎるのが怖い気がするのは気のせいであって欲しい…。
「あの~、私はどうしたら良いのでしょうか?」
エレノアさんがみんなの会話に入りにくそうに聞いていますね。天界の揉め事に巻き込まれて可哀想に。
「そうね、帰りましょう!私がエレノアさんのご自宅までご一緒致しますわ」
キュピナがエレノアさんと一緒に出ていきました。残るは…。
「やっと心置きなく話ができるね」
…ルーファの悪魔の微笑み。
キュピデも目線をそらして怯えているようですよ。
「どうするんだ?俺達の邪魔をしたんだからそれ相応の仕返しをするんだよな」
あっけらかんと怖いことを言うあたりが天使と言うべきか…。
「そうだな…。本来なら倍くらいにして返すぐらいだが、今回は…天界に貸しを作る」
「は?天界に貸し?何だそれ?」
…あちゃ~、そうきましたか。ルーファらしいというか悪魔らしいというか…。
「今回の件は天界にとってもイレギュラーな事だったはず。だからこそ天から手紙が来たんだと考えている。下手に人間界に手出しはできないから代わりに俺達に解決させようと思ったんだろうな」
うん、その推察は当たりですね。ゼウス様と悩んだ結果だした手紙だったのですがバレバレでしたね。しかし、ルーファは淡々と語りますね~。
「なんだと!天界の奴ら俺達を手下みたいにつかったのか?!」
おやおや、ミカルが怒っているみたいですね。まったく天使のはずなのに気が短いというか…。まあ元々感情に素直に生きているのが天使なので天使らしいと言うこともできるのかもしれませんがね。
「だからこそ今回の事を利用してやるんだよ」
出ましたルーファの悪魔の微笑み!これはろくでもないことを考えていますよ。すぐにゼウス様に報告をしないといけないみたいですね。
はぁ~、楽しい休暇を過ごして帰って来たと思ったらこんな事件なっているとは…。私って運が悪いのかもしれないですね。
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