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54. 神様!僕の邪魔をしないで下さい
しおりを挟む「いや~、これからは気兼ねなくいつでも来れますね」
異世界転生の神様…気兼ねなんてしてましたか?
「そうよね~、いつもはアデルちゃんがいつ帰ってくるか分からないからドキドキしながらお茶をしていたから…嬉しいわ」
アフロディーテ様…あなたが私を怖がっていることなんか1度もありませんでしたよね?
いろいろと突っ込みたい…が新居のお披露目会だから我慢しろ…我慢だアデル!
「サファルと一緒嬉しいよ」
「「「楽しいね」」」
「「「嬉しいね」」」
精霊達も喜んでくれているみたいだ。サファルから離れようとしないな…。
そう言えば、サファイアはどこだ?
辺りを見回すと…いた!聖獣様達と一緒だ。
『素敵な家ね~、これからサファイアと一緒にいられるなんて嬉しいわ』
ご機嫌そうだな、ホー様。
『そうだな、サファイアの近くに居られることは幸せだな』
珍しくライ様も笑顔だ。
『そうだね…ふぁ~』
ハリー様は相変わらず眠たそうだな。
「皆と一緒にまた過ごせるなんて嬉しいです!」
サファイアも嬉しそうだ。可愛いな…僕の嫁。
「お兄様…顔がだらしないことになっていますよ」
現れたのは弟のオルハとオズだった。
「2人とも来てくれたのか」
「はい。お母様とお父様は隣国に行かなければならない用事があるので代わりに僕達に行ってきて欲しいといわれました」
「そうか。ありがとう」
「しかし…相変わらず凄いことになっていますね」
オルハは周囲をぐるりと見回して言った。
確かにな…。
神様達がお茶をしていて、精霊達が息子と遊んでいる。そして嫁は聖獣様と会話をしている。
こんなカオスな世界は他にはないだろうな…。
「これではいつまでたってもお兄様が望んでいたサファイア様と2人の生活は出来そうにありませんね」
オズが鼻であしらうように言ったのが気に入らない。
「オズ…良い度胸してるな…」
僕は満面の笑みをオズに見せた。勿論本当は怒っている。
「お前の性格はやはりそう簡単には治らないようだな…。僕がみっちりと教育してあげよう」
ジリジリとオズとの距離を近づける。
「オルハお兄様助けてくださいよ!」
オルハの後ろに隠れようとしているオズ。
「自分が言った事の責任は自分で取らなくてはいけないよ」
オルハもオズを突き放す。
「そんな~!」
僕がオズにお説教をしていると、神様達がサファイアと話しているのが目に入った。
近すぎないか?
サファイアと写真を撮ろうとしているのか、異世界転生の神様と2人を近づけようとアフロディーテ様が指示をしている。
神様だからってサファイアに触らないでほしい!
オズの説教を中断して神様達の所に向かった。
「え…神ッターに載せるんですか?良いですけど」
良いですけど…じゃないよ、サファイア!
「良かった。じゃあもう1枚撮って良いかな?」
もう1枚って、また近づくつもりですか?異世界転生の神様!
「はい、チー…ちょっとアデちゃん邪魔よ」
アフロディーテ様…邪魔なのはあなた達ですよ。
いつも僕とサファイアが良い雰囲気の時に良く現れて邪魔してくれていますよね?
こんな写真の邪魔するくらい可愛いものです。
写真の邪魔をしようと思ったら身体が動きません。
神様に止められたみたいです。
「くっ…!神様!僕の邪魔をしないで下さい」
と怒ると、「それ、聞きあきちゃった~」とアフロディーテ様が笑っています。
何度だって言いますよ!僕のサファイアの為ならね。たとえ周りから笑われていようとも…。
「神様!僕の邪魔をしないで下さい」
これで最終回になります。
最後まで読んで下さった皆様、お気に入り登録してくださった皆様ありがとうございました。
アデルとサファイアの新婚生活はまだまだ続くとは思いますが新居の完成で一旦区切りをつけようと思います。今度もし書くならサファルが主役の物語になるかもしれません。
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