神様！僕の邪魔をしないで下さい

22. 女王陛下と話し合い 〈サファイア視点〉

「サファイア、身体の具合は悪くないか？」

昨日、アデル様から女王様が私に会いに来るらしいと言われたが、まさかこんなにすぐとは思いませんでした。

「お気遣いありがとうございます、女王陛下」

私はカーテシーをしてご挨拶をした。

「改まらなくて良い、そなたは身重なのだから無理な体勢はとらなくて良い」

「…ありがとうございます」

「所で…なぜアデルがここにいるのだ？」

実はアデル様が私の事を心配してずっと付き添っているんです。

「いや、サファイアが心配だから…」

女王様は大きな溜め息をつかれた後、手で追い払うような仕草をされました。

「お前は早く仕事に行け！部下から報告があったぞ、サファイアの妊娠が分かってからお前の仕事の進みが遅くなっていて困っていると…」

「な！そんな…ことありません…多分…」

アデル様の様子からすると女王様の言われた事が正しいみたいですね。

「アデル様、私は大丈夫ですのでお仕事を頑張ってきて下さいね」

アデル様が私に抱きついてきました。

「本当に大丈夫？無理しないでね」

「はい、分かっております」

その後アデル様は部下の方に引きづられる様に連れて行かれました。

大丈夫なのかしら…。

「ふぅ～、やっと邪魔者がいなくなった。アデルちゃんは貴女の事になるとダメな子になってしまうのよね～、困った子だわ…」

女王陛下…話し方が変わりましたね。

「もう、部下も人払いしていないから普通に話すわね、あっ…サファイアちゃんもリラックスしてね」

こちらの女王陛下がノーマルということですね。

「今日はね貴女のお腹の中にいる私の孫について話がしたくて来たのよ」

やはりそうでしたか…。

「私がアデルちゃんを授かった時はまだ相手の素性を知らなくてね、妊娠の報告をしてから相手が神様だと知ったのよ…人生で一番の驚きだったわ」

そうですよね…まさか神様なんて思わないですよね。

「アデルちゃんはお腹の中にいる時は大人しかったんだけど、生まれてからの成長がすごくてね…身体の成長ではなくて、頭脳というべきかしら。話し始めるのも早かったし勉強も8歳くらいで領地の政策を理解していたし…全てが規格外だったのよね。だから、父親が誰かを明かさなくても排除されなかったと言っても良いかもね…」

女王陛下は苦笑いされた。

「そうだったんですね…。知りませんでした」

神様の血を受け継いでいるのだから当然と言えばそれまでだけど、やっぱりアデル様も一般的な子供ではなかったのね…。

「そこで、ここからが今日ここに来た理由なんだけど…」

一体何を言われるの？