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18. お久しぶりの聖獣様
しおりを挟む「お久しぶりです。皆様…」
今日は聖獣様達が住む宿舎までやってきている。
ここにくる前にアフロディーテ様に頼んで聖獣様の言葉が分かるようにしてもらってきた。
今までならサファイアに通訳をしてもらっていたんだけど、今回はサファイアに聞かれたくないからね。
『今日は珍しく1人で来たのね』
真っ赤な羽根が美しい、鳳凰の様なお姿のホー様。
『サファイアに内緒の話なのか?』
鋭い勘をしていらっしゃる、ライオンの様なお姿のライ様。
『ふあ~、久しぶり…』
いつも眠たそうなハリネズミの様なお姿のハリー様。
皆様、お元気そうだ。
「ライ様の言う通りサファイアには内緒で皆様に相談したい事がありまして…」
『ホー、一体何なんだ?』
ライ様が僕のすぐ前にきて座った。
「実は…僕達の子供ができたのですが、どうやらその子がかなりの能力を持っているらしく…どう教育するべきかと思いまして…」
『あら、子供が生まれるのね、おめでとう!良かったじゃない…何を悩むのよ』
ホー様が羽をばたつかせて興奮している。
『落ち着けホー!先日、神様の気を強く感じただろ。あの時に誰かに言われたのであろう、生まれてくる子供は能力がありすぎるから気を付けるようにと』
流石…鋭いですね、ライ様。
『良かった…』
起きてますか?ハリー様。
「ええ、僕の父から言われたのです。ですから、皆様ならそういう事にもお詳しいかもしれないと思いまして…」
『そうね~、長年生きているとそういう人にも出会うわね』
へえ~、羽を器用に動かせるんですね。
『あまりに能力が高いとコントロールするのが大変なんだ』
何でもよく知っていますね。
『ふぁ~…』
いつも眠たそうですね。
一体何時間ねてらっしゃるんですか?
「コントロールをするためにはどうすればよいのでしょうか?」
『赤ん坊の時は魔力をコントロールする魔道具などを使うしかないな…。言葉が理解できるようになれば教える事はできるぞ』
やはり生まれた後すぐにお父様から貰ったペンダントをかけるしかないのか…。
『指導は私達がするわよ』
「え?」
『サファイアの時もしたしね…』
「え?」
『サファイアも魔力がありすぎて困ったのよね…』
「え?」
『思い出すな…。あの時も魔道具でコントロールをしながら訓練したんだったな…』
「え?」
初めて聞くことばかりだ。
もしかして僕達の子供はかなり要注意人物になってしまうのかな…。
うん…。
とりあえずは、お母様に報告だな。
サファイアに秘密にしておこうかと思ったが出来そうにないな…。
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