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あの日二人とエッチしてから二週間たった。
俺も少し地元の用事があったし和也も翔も仕事やら友人やらで忙しかった。
それから連絡が来て俺の一番嫌なタイミングで二人が俺の家に来ることになる。
母親が仕事を休んだ最低な時期に…
「今日は剛の友達が来るんだろう?めっちゃ楽しみだな…」
おもてなしする気満々である。俺はどうしようかと思ったが、先に自分の気持ちを話した方が殺されないと思って話しかける。
「母さん。話があるんだが…」
「おう。なんだ?」
「今から来る友達って俺の大事な人だ。だからその意味を分かってほしい。」
人生でこんな事一回しか言わないんだろうな…と思いながら母の眼を見る。
「ふーん?まぁ剛がそう言うなら…わかったよ。楽しみに待ってやる」
ニヤリと嫌な笑みを浮かべて笑っていた。丁度玄関のチャイムが鳴り二人で迎えた。
「「今日はお世話になります」」
「はぁ?二人?しかも…男…ちっ!」
外面も取り繕うことを忘れて素で話す母親…。前に話したことがある翔が眼を見開く。和也は俺の母を見て眼を見開く。
あれ?俺二人いるって言ってなかったか?気付いたら母親に胸ぐらを掴まれていた。
「剛てめぇ…二人で男だぁ?」
「だから何だ?俺の気持ちは嘘偽りねぇよ」
俺の気持ちは嘘偽りは一切ない。俺は黙ったまま親の眼を見る。それでもまだ納得してないのか悪魔の眼光が光っている。
その時玄関に立ちっぱなしの二人がいきなり頭を下げた。手を握り若干震えている。
「「剛を俺達にください!絶対不幸にはしません」」
俺から手を離し二人を見据える悪魔。
「絶対?ガキがなに言っちゃんのよ?」
「まだガキですが…好きなんです。剛以外要らない…俺の人生です」
「同じく。剛は俺の親にも筋通してくれました。俺らだってちゃんと筋を通します」
真剣に一寸も眼を逸らさず言い切る。俺は悪魔の雰囲気が変わったのが分かった。
「そうか…分かった」
「「はっ?」」
こいつ…試しやがった。俺が最初言った時点で疑うも何も無かったんだ。ただ二人の真っ直ぐな気持ちを聞きたかっただけ…。
「いやー。イケメンの婿が二人かぁ。良いじゃねぇの?自分の子を大事にしてくれるなら、私が言う事はねぇな!入ってくれよ。ゆっくりしてくれ」
豪快に笑って二人を中に促す。この雰囲気の変わりように流石の二人も思考がついていかない…。
「「流石剛の母親だ…。」」
ありがとう。この人が俺の母親だ。二人が中に入って客間に荷物を置いている間に話しかけられる。
「剛が普通の子じゃないと思ってたが…二人かよ…」
「俺だって普通だと思ってねぇよ…でもあの二人じゃないとダメなんだ」
「はっ!言ってやがる。まぁ見守ってやるよ…ただ剛が傷つけられたら殺すからな」
ゾクっ…。キッチンでコーヒーを入れている俺の背後からブリザードが…。嘘ではない。この母親はやる。絶対に殺る。
「すみません。荷物置いてきました」
翔と和也が降りてきて寒気が漂っていた居間の雰囲気が変わる。二人をソファーに座らせコーヒーを入れる。
和也が持ってきてくれた菓子折をお茶請けに出し、食べながら談笑してる。
「翔だっけ?この間はそんな素振り無かったよなぁ?」
「はっ…。いえ…理事長も居ましたし…」
「この間?翔はお母さんにあってるのか?」
「おぃ。佳子でいい」
そうか…。レストランで飯を食ってる話してなかったな。怪訝な顔をしてコッチを見る。
そして鬼が名前呼びを強要している…アホめ。
「母さんと飯食ってたら、翔が仕事で理事長と来たんだよ。んで一緒に飯食った」
簡単に話す。その後の話は言いたくない。ホテルの部屋でぶっ飛んでました…。なんて…悪魔の耳に入ったらヤバい。
「そうなのか…いいな。今度俺と飯行こうぜ」
和也が何か含んでる言い方をした。飯は良いけど…多分こいつ俺が翔とSEXしたのを野生の勘で気付いてやがる。まぁ…飯ぐらいなら良いだろう。
「あぁ…別に構わないぜ。中華がいいなぁ…」
和也が俺の了承を得て喜んでいる。悪魔に向き合って話始めてた。しかし、中華と考えたオレの頭が暴走している。強い火力で炒めるチャーハン…一回揚げて炒める酢豚…春巻き…あぁ滾る。
思い出して笑みがでる。
(((ぜってぇ…飯の事考えてるな…)))
「中華かぁ…でもなぁ?私の腹は洋食なんだよ…」
「はぁ?中華だろ?」
「それとも…ふっふっふっ…。よし!お前ら飯行くか?今日会社の集まりでパーティーがある。二人が来るから断ってたんだが…三人のイケメンにエスコートしてもらいてぇなぁ?」
始まったぞ…。イケメンを自慢したい病。嫌な予感に溜息がでる。
「いや…俺達は良いですって。よっ佳子さんの邪魔になるかもですし」
「そうですよ。それに剛は中華って言ってます」
和也と翔が珍しく渋る。俺と会うのが久しぶりでゆっくりしたいんだろう。俺も早く温もりを感じたい。SEXじゃない。抱き合いたい…。
「てめぇらに拒否権あると思ってんのか?ねぇよな?」
なんだこのババァ。暴君じゃねぇか…。でもこうなったら絶対状況は変わらない。俺はその事を一番わかってる…。
「くそっ…じゃあそれ終わったら解放しろよ?堅苦しいの面倒なんだよ…」
「終わったら家でゆっくりしろよ…私も仕事入れてやるから。それからSEXでも何でもすりゃあ良い」
「「ブッフォっ!!」」
口に入れたコーヒーを口から吹き出す二人。俺はこの暴君の言葉に唖然…開いた口が塞がらない。
「おいおい…汚ねぇな…。さっ!善は急げだ。服はこっちで用意するから気にすんなよ」
「二人とも悪いな…。こうなったら聞かねぇんだ…」
「いやっ!何か楽しそうじゃねぇ?佳子さんをエスコートして周りをビックリさせてやろう」
「俺も大丈夫だぞ。美味しいものいっぱい出るといいな。佳子さんを特別に扱うのは婿の役目だ」
二人とも先程のババァが言った発言をスルーしてくれてよかった。俺も食事に脳みそをチェンジして。ドロドロに甘やかしてエスコートしてやるよ。
それから衣装を準備しに行った悪魔を待ちながら居間でゲームして楽しんだ。勿論スキンシップをしてな…。
俺も少し地元の用事があったし和也も翔も仕事やら友人やらで忙しかった。
それから連絡が来て俺の一番嫌なタイミングで二人が俺の家に来ることになる。
母親が仕事を休んだ最低な時期に…
「今日は剛の友達が来るんだろう?めっちゃ楽しみだな…」
おもてなしする気満々である。俺はどうしようかと思ったが、先に自分の気持ちを話した方が殺されないと思って話しかける。
「母さん。話があるんだが…」
「おう。なんだ?」
「今から来る友達って俺の大事な人だ。だからその意味を分かってほしい。」
人生でこんな事一回しか言わないんだろうな…と思いながら母の眼を見る。
「ふーん?まぁ剛がそう言うなら…わかったよ。楽しみに待ってやる」
ニヤリと嫌な笑みを浮かべて笑っていた。丁度玄関のチャイムが鳴り二人で迎えた。
「「今日はお世話になります」」
「はぁ?二人?しかも…男…ちっ!」
外面も取り繕うことを忘れて素で話す母親…。前に話したことがある翔が眼を見開く。和也は俺の母を見て眼を見開く。
あれ?俺二人いるって言ってなかったか?気付いたら母親に胸ぐらを掴まれていた。
「剛てめぇ…二人で男だぁ?」
「だから何だ?俺の気持ちは嘘偽りねぇよ」
俺の気持ちは嘘偽りは一切ない。俺は黙ったまま親の眼を見る。それでもまだ納得してないのか悪魔の眼光が光っている。
その時玄関に立ちっぱなしの二人がいきなり頭を下げた。手を握り若干震えている。
「「剛を俺達にください!絶対不幸にはしません」」
俺から手を離し二人を見据える悪魔。
「絶対?ガキがなに言っちゃんのよ?」
「まだガキですが…好きなんです。剛以外要らない…俺の人生です」
「同じく。剛は俺の親にも筋通してくれました。俺らだってちゃんと筋を通します」
真剣に一寸も眼を逸らさず言い切る。俺は悪魔の雰囲気が変わったのが分かった。
「そうか…分かった」
「「はっ?」」
こいつ…試しやがった。俺が最初言った時点で疑うも何も無かったんだ。ただ二人の真っ直ぐな気持ちを聞きたかっただけ…。
「いやー。イケメンの婿が二人かぁ。良いじゃねぇの?自分の子を大事にしてくれるなら、私が言う事はねぇな!入ってくれよ。ゆっくりしてくれ」
豪快に笑って二人を中に促す。この雰囲気の変わりように流石の二人も思考がついていかない…。
「「流石剛の母親だ…。」」
ありがとう。この人が俺の母親だ。二人が中に入って客間に荷物を置いている間に話しかけられる。
「剛が普通の子じゃないと思ってたが…二人かよ…」
「俺だって普通だと思ってねぇよ…でもあの二人じゃないとダメなんだ」
「はっ!言ってやがる。まぁ見守ってやるよ…ただ剛が傷つけられたら殺すからな」
ゾクっ…。キッチンでコーヒーを入れている俺の背後からブリザードが…。嘘ではない。この母親はやる。絶対に殺る。
「すみません。荷物置いてきました」
翔と和也が降りてきて寒気が漂っていた居間の雰囲気が変わる。二人をソファーに座らせコーヒーを入れる。
和也が持ってきてくれた菓子折をお茶請けに出し、食べながら談笑してる。
「翔だっけ?この間はそんな素振り無かったよなぁ?」
「はっ…。いえ…理事長も居ましたし…」
「この間?翔はお母さんにあってるのか?」
「おぃ。佳子でいい」
そうか…。レストランで飯を食ってる話してなかったな。怪訝な顔をしてコッチを見る。
そして鬼が名前呼びを強要している…アホめ。
「母さんと飯食ってたら、翔が仕事で理事長と来たんだよ。んで一緒に飯食った」
簡単に話す。その後の話は言いたくない。ホテルの部屋でぶっ飛んでました…。なんて…悪魔の耳に入ったらヤバい。
「そうなのか…いいな。今度俺と飯行こうぜ」
和也が何か含んでる言い方をした。飯は良いけど…多分こいつ俺が翔とSEXしたのを野生の勘で気付いてやがる。まぁ…飯ぐらいなら良いだろう。
「あぁ…別に構わないぜ。中華がいいなぁ…」
和也が俺の了承を得て喜んでいる。悪魔に向き合って話始めてた。しかし、中華と考えたオレの頭が暴走している。強い火力で炒めるチャーハン…一回揚げて炒める酢豚…春巻き…あぁ滾る。
思い出して笑みがでる。
(((ぜってぇ…飯の事考えてるな…)))
「中華かぁ…でもなぁ?私の腹は洋食なんだよ…」
「はぁ?中華だろ?」
「それとも…ふっふっふっ…。よし!お前ら飯行くか?今日会社の集まりでパーティーがある。二人が来るから断ってたんだが…三人のイケメンにエスコートしてもらいてぇなぁ?」
始まったぞ…。イケメンを自慢したい病。嫌な予感に溜息がでる。
「いや…俺達は良いですって。よっ佳子さんの邪魔になるかもですし」
「そうですよ。それに剛は中華って言ってます」
和也と翔が珍しく渋る。俺と会うのが久しぶりでゆっくりしたいんだろう。俺も早く温もりを感じたい。SEXじゃない。抱き合いたい…。
「てめぇらに拒否権あると思ってんのか?ねぇよな?」
なんだこのババァ。暴君じゃねぇか…。でもこうなったら絶対状況は変わらない。俺はその事を一番わかってる…。
「くそっ…じゃあそれ終わったら解放しろよ?堅苦しいの面倒なんだよ…」
「終わったら家でゆっくりしろよ…私も仕事入れてやるから。それからSEXでも何でもすりゃあ良い」
「「ブッフォっ!!」」
口に入れたコーヒーを口から吹き出す二人。俺はこの暴君の言葉に唖然…開いた口が塞がらない。
「おいおい…汚ねぇな…。さっ!善は急げだ。服はこっちで用意するから気にすんなよ」
「二人とも悪いな…。こうなったら聞かねぇんだ…」
「いやっ!何か楽しそうじゃねぇ?佳子さんをエスコートして周りをビックリさせてやろう」
「俺も大丈夫だぞ。美味しいものいっぱい出るといいな。佳子さんを特別に扱うのは婿の役目だ」
二人とも先程のババァが言った発言をスルーしてくれてよかった。俺も食事に脳みそをチェンジして。ドロドロに甘やかしてエスコートしてやるよ。
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