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新学期のムカつく記憶を何処かにぶっ飛ばし、今日は入学式だ。あのバカ二人には過度なスキンシップを受けまくっていたが、幸い尻は守っていた。
入学式の日まで、委員会とか決めていたが、俺たち三人が何かの役員になる事は無かった。
なので今日は在校生として新入生の式典を見守る。
まぁ…持ち上がりの学校なので新一年生になるヤツらはこの学校でも知り合いも要るだろうし、代わり映え無いと翔が言っていたので、形式上の式になるだろう。
俺は去年の外部生だったから一年生に知り合いは居ないし興味なかった。
その一年生の中にヤバイ人物が居る事なんてこの時の俺には分からなかったし、誰も知る事なんて無かった。
この一年生がこの学校をぐちゃぐちゃにかき回して、俺にどんな不幸をもたらすかなんて、分からないのだ。
「あれ?俺ら在校生は二階か?」
「あぁ。そうだ」
「二年のブースなら何処に座っても大丈夫だから空いてるところ座ろうぜ」
講堂に集合して一階は主役の一年生が並んで座ってる。二階の観覧席みたいな所では二年と三年が囲む様に座わってる。
丁度二年席の後ろ側が空いてるので三人で座る。
久しく感じてなかった周りからの視線がウザいが気にしない。
座ってしばらくして前方の二年の方から会話が聞こえて来た。
『ねー!今年外部生一人入って来るんだって!!』
『えー?そうなの??皆川様みたいなイケメンとか来るかなー!?』
『俺は抱きたいくらい可愛い子がいいぜー!!』
おい?俺の名前出てなかったか?気のせいか?
そしてガチムチくん煩いぞ。
「外部生入って来るのか?どんなヤツだろうな?」
同じ外部生の和也も気になるんだろう。ソワソワしてる。
「別に気にする事無いだろう?そこに沢山いる生徒の一人だ」
翔は興味すらないのか、怠そうに言った。まぁ俺も同意見だ。
俺も外部だったが特に特別な物も持ってない…友達と普通に生活していただけだったし。和也が来てからガラッと変わってしまったが。
『生徒会の方々がきたー!!みんな見て!かっこいい!!』
『鳳様の色気がやばいー!!』
この歓声が一年生から上がってる時点で、新入生の新鮮味がない。まぁ二、三年からも上がってる。本当にこの学校は裏切らない。
「新入生の皆さん。無事ご入学おめでとうございます。これから入学式を始めます」
『幸哉様ーーー!!!かっこいいですぅ』
『こっちみてぇー!!』
『ウオオォーーー!踏んでくれ!その足で踏んでくれ!』
ん?最後のは…三年生のガチムチ先輩が叫んでる。生徒会の何がいいのか分からないが毎回すごい。
「うぁ…やっぱり耳いてぇ」
「我慢しろ。和也も慣れていかないと」
「分かってるさ…でも…生徒会の連中そんなに良いか?俺は剛の方がそそる」
和也が隣に座ってる俺の肩を抱いて引き寄せてくる。
『きゃ!あの二人みて!見て!』
『やっぱり!皆川様!受けだわ』
『隣にいらっしゃる笹野木様の視線もいいー!!!』
和也のスキンシップで、こちらに周りの視線がまた集まってくる。それに便乗して、翔も俺ににじり寄ってくる。和也が俺の肩を抱いて翔が腰に手を回してくる。
「おい!やめろ!こんな場所で」
「仕方ないだろ?お前が可愛いのが悪い」
「だよなぁ?翔も分かってるな」
本当にこの二人いい加減ムカついて二人を殴ろうと手を上げた時だった。
「二年生のブースの後ろ!煩いですよ。式の最中です!静かにしなさい。たく、一年生に示しが付かないでしょう」
副会長に注意されてしまった。
「ちっ…だから止めろって言っただろ…離れろ」
「アイツ…ムカつくな」
「同感だ」
お前ら…。
副会長にに注意された俺らだったが、周りも煩ったのが止まり静かになった。生徒会の力は凄いなと素直に思ったぞ。
しかし、周りの視線が俺達に来てるのは変わらなかった。
気まずかったので新入生の方を見てみる。
結構な人数がいる新入生の中で、外部生を探せるはずも無く偉い人方の偉いお言葉を聞いてるうちに式はお開きになった。
その頃には俺達の悪目立ちも落ち着いて各自式に集中していたので、助かった。
やっと教室に帰って来る。
ふぅ…疲れた。
俺たちのクラスは俺らがイチャイチャしてようが、この一週間で慣れたのか気にしないでいてくれるから助かる。
元々クラス仲は良い方だし、何かあっても暖かい眼で受け入れてくれる。(そう思ってるのは剛だけ)
「はい。今日はこれで終わりです。明日から通常授業で、日にちが決まったら新入生歓迎会がありますので皆さん楽しんでください。はい!解散」
ベテラン先生からの解散を頂き、学食にいく。今日は学校の方の学食も開いてるのでそんなに混んでないと思い、足早に三人で向かう。
予想通り空いていた。
三人で座れる場所を確保してタブレットを弄る。
「今日はどうするか…よし!」
「俺ラーメン」
「ってか翔いつもラーメンじゃね?じゃあ俺もラーメンにするか」
二人はラーメンか…。いいな…ラーメン。
「俺もラーメンにする」
「お?三人一緒人じゃん!」
「皆一緒だと来るのも一緒で効率良いだろ?」
「俺は食えれば良い」
翔は怠いのかスマホを弄り始めた。和也はタッチパネルで注文しながら他のメニューも見てるみたいだった。
俺は帰ったら洗濯だな…。と部屋に行ってからやる事を考えていた。
その時スピーカーですか?と思うほどの大声が入り口から聞こえて来る。
入学式の日まで、委員会とか決めていたが、俺たち三人が何かの役員になる事は無かった。
なので今日は在校生として新入生の式典を見守る。
まぁ…持ち上がりの学校なので新一年生になるヤツらはこの学校でも知り合いも要るだろうし、代わり映え無いと翔が言っていたので、形式上の式になるだろう。
俺は去年の外部生だったから一年生に知り合いは居ないし興味なかった。
その一年生の中にヤバイ人物が居る事なんてこの時の俺には分からなかったし、誰も知る事なんて無かった。
この一年生がこの学校をぐちゃぐちゃにかき回して、俺にどんな不幸をもたらすかなんて、分からないのだ。
「あれ?俺ら在校生は二階か?」
「あぁ。そうだ」
「二年のブースなら何処に座っても大丈夫だから空いてるところ座ろうぜ」
講堂に集合して一階は主役の一年生が並んで座ってる。二階の観覧席みたいな所では二年と三年が囲む様に座わってる。
丁度二年席の後ろ側が空いてるので三人で座る。
久しく感じてなかった周りからの視線がウザいが気にしない。
座ってしばらくして前方の二年の方から会話が聞こえて来た。
『ねー!今年外部生一人入って来るんだって!!』
『えー?そうなの??皆川様みたいなイケメンとか来るかなー!?』
『俺は抱きたいくらい可愛い子がいいぜー!!』
おい?俺の名前出てなかったか?気のせいか?
そしてガチムチくん煩いぞ。
「外部生入って来るのか?どんなヤツだろうな?」
同じ外部生の和也も気になるんだろう。ソワソワしてる。
「別に気にする事無いだろう?そこに沢山いる生徒の一人だ」
翔は興味すらないのか、怠そうに言った。まぁ俺も同意見だ。
俺も外部だったが特に特別な物も持ってない…友達と普通に生活していただけだったし。和也が来てからガラッと変わってしまったが。
『生徒会の方々がきたー!!みんな見て!かっこいい!!』
『鳳様の色気がやばいー!!』
この歓声が一年生から上がってる時点で、新入生の新鮮味がない。まぁ二、三年からも上がってる。本当にこの学校は裏切らない。
「新入生の皆さん。無事ご入学おめでとうございます。これから入学式を始めます」
『幸哉様ーーー!!!かっこいいですぅ』
『こっちみてぇー!!』
『ウオオォーーー!踏んでくれ!その足で踏んでくれ!』
ん?最後のは…三年生のガチムチ先輩が叫んでる。生徒会の何がいいのか分からないが毎回すごい。
「うぁ…やっぱり耳いてぇ」
「我慢しろ。和也も慣れていかないと」
「分かってるさ…でも…生徒会の連中そんなに良いか?俺は剛の方がそそる」
和也が隣に座ってる俺の肩を抱いて引き寄せてくる。
『きゃ!あの二人みて!見て!』
『やっぱり!皆川様!受けだわ』
『隣にいらっしゃる笹野木様の視線もいいー!!!』
和也のスキンシップで、こちらに周りの視線がまた集まってくる。それに便乗して、翔も俺ににじり寄ってくる。和也が俺の肩を抱いて翔が腰に手を回してくる。
「おい!やめろ!こんな場所で」
「仕方ないだろ?お前が可愛いのが悪い」
「だよなぁ?翔も分かってるな」
本当にこの二人いい加減ムカついて二人を殴ろうと手を上げた時だった。
「二年生のブースの後ろ!煩いですよ。式の最中です!静かにしなさい。たく、一年生に示しが付かないでしょう」
副会長に注意されてしまった。
「ちっ…だから止めろって言っただろ…離れろ」
「アイツ…ムカつくな」
「同感だ」
お前ら…。
副会長にに注意された俺らだったが、周りも煩ったのが止まり静かになった。生徒会の力は凄いなと素直に思ったぞ。
しかし、周りの視線が俺達に来てるのは変わらなかった。
気まずかったので新入生の方を見てみる。
結構な人数がいる新入生の中で、外部生を探せるはずも無く偉い人方の偉いお言葉を聞いてるうちに式はお開きになった。
その頃には俺達の悪目立ちも落ち着いて各自式に集中していたので、助かった。
やっと教室に帰って来る。
ふぅ…疲れた。
俺たちのクラスは俺らがイチャイチャしてようが、この一週間で慣れたのか気にしないでいてくれるから助かる。
元々クラス仲は良い方だし、何かあっても暖かい眼で受け入れてくれる。(そう思ってるのは剛だけ)
「はい。今日はこれで終わりです。明日から通常授業で、日にちが決まったら新入生歓迎会がありますので皆さん楽しんでください。はい!解散」
ベテラン先生からの解散を頂き、学食にいく。今日は学校の方の学食も開いてるのでそんなに混んでないと思い、足早に三人で向かう。
予想通り空いていた。
三人で座れる場所を確保してタブレットを弄る。
「今日はどうするか…よし!」
「俺ラーメン」
「ってか翔いつもラーメンじゃね?じゃあ俺もラーメンにするか」
二人はラーメンか…。いいな…ラーメン。
「俺もラーメンにする」
「お?三人一緒人じゃん!」
「皆一緒だと来るのも一緒で効率良いだろ?」
「俺は食えれば良い」
翔は怠いのかスマホを弄り始めた。和也はタッチパネルで注文しながら他のメニューも見てるみたいだった。
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