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失礼します。と言いながら入ってきた外部生にクラスが驚嘆した。
翔に引けを取らないくらいのイケメンだ。目の前に、凄いイケメンがいる。
「初めまして。今日からこのクラスで一緒に学んでいく、木宮和也(キミヤ カズヤ)です」
丁寧な言葉で、ニコリと笑いながら自己紹介していくこのイケメン。
身長は、翔と同じくらいデカイ。
言葉使いは丁寧な反面、金髪で耳までかかってる髪型だ。右側の髪を耳に掛けていて、露わになった耳にはピアスの山だ。
何だこのギャップと思わず凝視してしまう。
「すげーの来たな」
「そうだな。ってかこっち来てないか?」
「お前の隣の席空いてるからな」
自己紹介も終わったのか、担任に席を聞いて木宮がこちらのほうに来る。
クラスの視線を独り占めしている。
そして、着いた席は俺の隣だった。幸か不幸かイケメンにサンドイッチされている。
「今日からよろしくな。俺、木宮和也」
「おう。よろしく、俺は皆川剛だ。こっちは笹野木翔」
「了解。面倒だから二人とも名前で呼んでいー?俺のことも和也で良いから」
外見と話し方のギャップが凄いな。何か中身は爽やかな大きい犬って感じか?
あまり興味が無いヤツには名前で呼んで欲しくないが、仕方ないから頷いておいて、俺たち三人の他愛もない会話を耳をデカくして聞いてる生徒たちが何かボソボソ呟いてる。
『なんでいきなり外部生???とか聞いてみたいけど、この三人ヤバすぎるー!!眼福!!!』
『滾るよね!僕このクラスでよかったよ~』
『でも三人居るとオーラが凄くて中々近づけないよね、残念』
『でも、皆川くんって背が大きいはずなのにこの二人の間にいると受けっぽい!!!短髪の泣き黒子がえろいーーー!!!』
聞こえてんだよ…この野郎。
この二人ならわかるが俺を巻き込まないで欲しい。黒子のこと言ったやつシメる。
「はいはい、うるさいよー。これから講堂移動だからね!はい、動く!」
ざわついてる教室にパンパンと手を叩く音が聞こえて先生が移動を促してきた。
そう言えばそうだった。
二人に視線を送り移動を開始する。しかし、廊下に出ても言わずもがな視線が凄い。絶対この二人の所為だと心の中愚痴る。
移動しながら少し会話して気づいたが、この学校の恋愛などについて教えていたら、怯えながらノーマルと教えてくれた。
またノーマルの数少ない友達が増えた。
悪い奴では無さそうなので、楽しく過ごせそうで良かったと思う。
「しかし、俺ラッキーじゃん。二人がクラスにい居なかったら俺の貞操が…」
「此処では一服もられるのも当たり前だからな」
翔と和也の会話が面白い。翔は最初の頃良く毒入りクッキーなど貰っていたから実体験での発言は真実味がある。
和也も百面相してる。外部生の気持ちがわかる分コイツが快適に過ごせるように手伝ってやろうと気持ちを新たにした。
「講堂ってもデカイのな?外から学校見たときから気にしないようにしてたのにー」
「やっぱりデカイよな?変に金かけてるんだろ?俺も去年はそうだったわ」
「あれ?剛も外部生だったの?」
「そうだ。一年の時に外部入学したんだ。だから外部生同士仲良くしような」
「助かる!俺この学校に来て良かったぜ!」
「俺も混ぜてくれよ。とりあえず剛と俺に分からない事会ったら聞いてくれ」
この学校について適当に説明していると、全校生徒が集まったのだろうステージに進行役の教師と生徒会の奴らが集まって生徒の目線を奪ってた。
こちらに集まっていた視線も緩くなって大変助かる。
こういうのは早く終わって欲しい。
「皆さんおはようございます。これから新学期の挨拶を生徒会からしていきますので聞くように」
話始めたのは生徒会副会長。名前は知らないし興味がない。
『きゃーーーーーー!!幸哉様!!!』
『今日も綺麗ですぅ♡こっちむいてぇー!!!』
『うぉー!!抱きてぇー!!』
「ちょっ?なに?えっ?」
「うるせぇよな?和也…少しの辛抱だ。先に言わなくてすまなかった」
俺の隣でビックリして辺りをキョロキョロ見てる和也の背中を、ポンポンして落ち着かせる。ん?何故か俺の頸を撫でている手が…
何してるんだ翔?睨んでやってもこちらを見ないで、まだ撫でている。いつもの事なので無視すると決めた。
「生徒会のファンすげぇだろ?毎回行事ある時にこれなのに俺らでも未だに慣れない。しかも先生の威厳なんてありゃしない。気にしないのが一番だぞ和也」
「俺には分からねー世界だわ。了解!この学校では常識に囚われるのダメなやつね」
俺の頸から手を離さず和也に説明している翔。ウザくなってきたので、手を叩き落としておいた。いてぇとか言ってるが無視だ。和也も考えたくないようで、この煩い状況も無理やり理解してるようだ。
「うるせぇなぁ…」
この一言で講堂内が静まる。
壇上には生徒会長が生徒を睨みつけて立っていた。それでいいのか?生徒会の皆様よ。
興味ないからどうでもいいが、一応この横暴な態度は疑問に思ってしまう。
所詮上の連中の考えなんて俺には分からないとは思うがな。
「俺の話もちゃんと聞けねぇのか?お前らは。
ちっ…まぁ、俺からは今学期も俺や生徒会に迷惑かけずに学生生活楽しめ。以上だ」
後半普通だったな。生徒会長が話してるなら、もうすぐ終わるだろうと、視線を新しくできた友人に向けたら、生徒会長のおかげで静かになった事で安心したのか目をつぶって終わりが来るのを待ってるみたいだった。
翔は最初から腕を組んで下を向いてたし、俺も椅子に浅く腰掛け楽にして時間が過ぎるのを待った。
翔に引けを取らないくらいのイケメンだ。目の前に、凄いイケメンがいる。
「初めまして。今日からこのクラスで一緒に学んでいく、木宮和也(キミヤ カズヤ)です」
丁寧な言葉で、ニコリと笑いながら自己紹介していくこのイケメン。
身長は、翔と同じくらいデカイ。
言葉使いは丁寧な反面、金髪で耳までかかってる髪型だ。右側の髪を耳に掛けていて、露わになった耳にはピアスの山だ。
何だこのギャップと思わず凝視してしまう。
「すげーの来たな」
「そうだな。ってかこっち来てないか?」
「お前の隣の席空いてるからな」
自己紹介も終わったのか、担任に席を聞いて木宮がこちらのほうに来る。
クラスの視線を独り占めしている。
そして、着いた席は俺の隣だった。幸か不幸かイケメンにサンドイッチされている。
「今日からよろしくな。俺、木宮和也」
「おう。よろしく、俺は皆川剛だ。こっちは笹野木翔」
「了解。面倒だから二人とも名前で呼んでいー?俺のことも和也で良いから」
外見と話し方のギャップが凄いな。何か中身は爽やかな大きい犬って感じか?
あまり興味が無いヤツには名前で呼んで欲しくないが、仕方ないから頷いておいて、俺たち三人の他愛もない会話を耳をデカくして聞いてる生徒たちが何かボソボソ呟いてる。
『なんでいきなり外部生???とか聞いてみたいけど、この三人ヤバすぎるー!!眼福!!!』
『滾るよね!僕このクラスでよかったよ~』
『でも三人居るとオーラが凄くて中々近づけないよね、残念』
『でも、皆川くんって背が大きいはずなのにこの二人の間にいると受けっぽい!!!短髪の泣き黒子がえろいーーー!!!』
聞こえてんだよ…この野郎。
この二人ならわかるが俺を巻き込まないで欲しい。黒子のこと言ったやつシメる。
「はいはい、うるさいよー。これから講堂移動だからね!はい、動く!」
ざわついてる教室にパンパンと手を叩く音が聞こえて先生が移動を促してきた。
そう言えばそうだった。
二人に視線を送り移動を開始する。しかし、廊下に出ても言わずもがな視線が凄い。絶対この二人の所為だと心の中愚痴る。
移動しながら少し会話して気づいたが、この学校の恋愛などについて教えていたら、怯えながらノーマルと教えてくれた。
またノーマルの数少ない友達が増えた。
悪い奴では無さそうなので、楽しく過ごせそうで良かったと思う。
「しかし、俺ラッキーじゃん。二人がクラスにい居なかったら俺の貞操が…」
「此処では一服もられるのも当たり前だからな」
翔と和也の会話が面白い。翔は最初の頃良く毒入りクッキーなど貰っていたから実体験での発言は真実味がある。
和也も百面相してる。外部生の気持ちがわかる分コイツが快適に過ごせるように手伝ってやろうと気持ちを新たにした。
「講堂ってもデカイのな?外から学校見たときから気にしないようにしてたのにー」
「やっぱりデカイよな?変に金かけてるんだろ?俺も去年はそうだったわ」
「あれ?剛も外部生だったの?」
「そうだ。一年の時に外部入学したんだ。だから外部生同士仲良くしような」
「助かる!俺この学校に来て良かったぜ!」
「俺も混ぜてくれよ。とりあえず剛と俺に分からない事会ったら聞いてくれ」
この学校について適当に説明していると、全校生徒が集まったのだろうステージに進行役の教師と生徒会の奴らが集まって生徒の目線を奪ってた。
こちらに集まっていた視線も緩くなって大変助かる。
こういうのは早く終わって欲しい。
「皆さんおはようございます。これから新学期の挨拶を生徒会からしていきますので聞くように」
話始めたのは生徒会副会長。名前は知らないし興味がない。
『きゃーーーーーー!!幸哉様!!!』
『今日も綺麗ですぅ♡こっちむいてぇー!!!』
『うぉー!!抱きてぇー!!』
「ちょっ?なに?えっ?」
「うるせぇよな?和也…少しの辛抱だ。先に言わなくてすまなかった」
俺の隣でビックリして辺りをキョロキョロ見てる和也の背中を、ポンポンして落ち着かせる。ん?何故か俺の頸を撫でている手が…
何してるんだ翔?睨んでやってもこちらを見ないで、まだ撫でている。いつもの事なので無視すると決めた。
「生徒会のファンすげぇだろ?毎回行事ある時にこれなのに俺らでも未だに慣れない。しかも先生の威厳なんてありゃしない。気にしないのが一番だぞ和也」
「俺には分からねー世界だわ。了解!この学校では常識に囚われるのダメなやつね」
俺の頸から手を離さず和也に説明している翔。ウザくなってきたので、手を叩き落としておいた。いてぇとか言ってるが無視だ。和也も考えたくないようで、この煩い状況も無理やり理解してるようだ。
「うるせぇなぁ…」
この一言で講堂内が静まる。
壇上には生徒会長が生徒を睨みつけて立っていた。それでいいのか?生徒会の皆様よ。
興味ないからどうでもいいが、一応この横暴な態度は疑問に思ってしまう。
所詮上の連中の考えなんて俺には分からないとは思うがな。
「俺の話もちゃんと聞けねぇのか?お前らは。
ちっ…まぁ、俺からは今学期も俺や生徒会に迷惑かけずに学生生活楽しめ。以上だ」
後半普通だったな。生徒会長が話してるなら、もうすぐ終わるだろうと、視線を新しくできた友人に向けたら、生徒会長のおかげで静かになった事で安心したのか目をつぶって終わりが来るのを待ってるみたいだった。
翔は最初から腕を組んで下を向いてたし、俺も椅子に浅く腰掛け楽にして時間が過ぎるのを待った。
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