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14 二人でお茶を♡
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ぱたん
静かにロッカーを閉じる音に我に返りました。
うっかり、おぱんつに夢中になってしまい、ターゲットの観察を忘れていたことに気がつきました。
わ、私としたことが・・・
目の前にはうっすらと頬を赤らめた受けちゃんことサシャ様。
ちょっと、そんなに可愛いお顔をお見せになっては私だけじゃなくて、世の中の全員が平静ではいられませんことよ?
サシャ様の安全を守る会会長として、ご苦言申し上げ・・・
「これからは・・・ちょっとだけ、素直になってみようかな」
ポツリと呟いたサシャ様。
!!!!
な、な、なんですとお!?
こ、これは、展開が展開したのでは?そして展開して・・・展開して・・・ムフフに近づいたということですか?!
ふ、ふふふ、ふふふふふふふふ。
つい悪人顔になってしまいます。
いいですよ、おっけー、可愛いサシャ様大歓迎です。安全はモブが守りますので、ご随意に可愛くなっちゃってください!
私は盛大に親指をたてて「いいね!」を送った。
親指が2本しかなくて残念です。
足もあるだろって?
すみません。足でいいねできるように、練習しておきます。
どうやらサシャ様は、あのタオルはロッカーの中に秘蔵し、素直になる道を選択されたご様子。モブ、追跡します。
静かにロッカーの前から、ヒュー様のいる教室に向かうサシャ様。
そこへおあつらえ向きにカバンを持ったヒュー様が教室を出てきました。
「あ、サシャ」
「あ・・・」
サシャ様に会えて嬉しそうなヒュー様。今日もピンクの矢印は健在です。
さっきの赤らんだ頬がまだ収まらない様子のサシャ様は、ヒュー様を見上げ、言葉を探しているご様子。
黄色い矢印からはピンク色の光がチラチラと見えていますが、だんだんとその威力を増していっているような・・・?
「部活は?」
「一緒に帰らない?!」
二人が同時に声を上げた。
さ、サシャ様が折角勇気を出したのにぃぃぃぃ!と思わず歯ぎしりしてしまいます。
「あ、今から行こうと思ってた」と慌てた様子のサシャ様。
「帰る」とヒュー様。
「・・・」
「・・・」
ぐっ・・・この沈黙、耐え難いです。
な、なにか言ってくださらないと、酸素が・・・
「帰る」とサシャ様。
「帰ろう」とヒュー様。
「た、たまにはいいよな?少しだけ休んでも」
あ、サシャさま、部活を休むことにちょっと罪悪感を抱きましたね?問題ありませんから。
「そうだよな。たまにはさ。たまには。少し時間もあるし、新しくできたカフェでもいくか?」
きゃー、ヒュー様!やっぱり攻め様!グッジョブです。
ワクワクしてきました。
きっとこれから二人の楽しいティータイム。どんな萌が待っているんでしょう。
いいです、特別なことをしてくださらなくても。大丈夫。二人の間にあるティーカップ。見つめ合う二人。
「あ、お茶冷めちゃったね・・・」
「お前が可愛すぎるからさ」
「きゃはっ」
「きゃは」って誰だよ。そーじゃない。
「あ、間違ってお前のお茶飲んじゃった。ごめん」
「いいよ。だ、大丈夫(間接キス・・・どきどき。赤面)」
きゃー、コレ?これなの?きゃー、定ばーん。でもいい!見たい!
ちょっとでも冷静になったら、絶対にカップは取り違えませんから、冷静になっちゃダメですよ?
楽しくなってきました。
二人は連れ立ってカフェに向かうことになりました。ついでにモブも、連れていってもらえることになりました(自主的に)
サシャ様とヒュー様が並んでカフェに向かう後ろすがたが眩しいです。
ああ、感無量です。こんな日が来ることを夢見ておりました!
私もゆっくり後ろからつけて、ではなくてついていくと。
「サシャ!」突然、ツインテールの超可愛い女の子が湧いて出ました。
「学校に行ってから全然連絡もくれないんだもん。冷たいぞ?可愛い恋人に会えてうれしい?」
そう言うと、サシャ様の腕に自分の腕を絡めます。
えっ?どゆこと?
こ、これはまさかの恋敵登場?
「こ、こいびとじゃないよ。ただの幼馴染」
動揺したようなサシャ様の声。
「ぷうっ。必ずサシャの恋人にしてもらうもん」
ほっぺたを膨らませ、サシャ様の腕をぎゅっと掴むふりをしながら、なんと、その女はサシャ様の腕にボインな胸を押し付けたんです!!
「うわ、何するんだよ、リナ!」
慌てるサシャ様。後ずさるのに、リナとやらはまるでヒルのようにくっついています。
「へー、こんなに可愛い人が居たんだ・・・」
ごごごごごごご・・・効果音が聞こえてまいりました。
お、怒ってる?怒ってるんですの?ヒュー様、もうちょっと待ってあげてください、きっと誤解ですから・・・
ぴしっ。
大きな音を立てて、ヒュー様からサシャ様に向かっている矢印が黄色い殻で覆われた。
な、なんてこと!
今度は攻め様の矢印が黄色でガードされてしまったじゃありませんか!
せっかくここまでこぎつけたのに!
そ、そんなばかな!!!
がーーーーん。思わず目が真っ白になってしまいました。
顔にはダイナミックな縦線。
そして髪型は、なぜか縦ロールに・・・!!!
(あああ、お願いします。BL神様、お助けを~~~)
静かにロッカーを閉じる音に我に返りました。
うっかり、おぱんつに夢中になってしまい、ターゲットの観察を忘れていたことに気がつきました。
わ、私としたことが・・・
目の前にはうっすらと頬を赤らめた受けちゃんことサシャ様。
ちょっと、そんなに可愛いお顔をお見せになっては私だけじゃなくて、世の中の全員が平静ではいられませんことよ?
サシャ様の安全を守る会会長として、ご苦言申し上げ・・・
「これからは・・・ちょっとだけ、素直になってみようかな」
ポツリと呟いたサシャ様。
!!!!
な、な、なんですとお!?
こ、これは、展開が展開したのでは?そして展開して・・・展開して・・・ムフフに近づいたということですか?!
ふ、ふふふ、ふふふふふふふふ。
つい悪人顔になってしまいます。
いいですよ、おっけー、可愛いサシャ様大歓迎です。安全はモブが守りますので、ご随意に可愛くなっちゃってください!
私は盛大に親指をたてて「いいね!」を送った。
親指が2本しかなくて残念です。
足もあるだろって?
すみません。足でいいねできるように、練習しておきます。
どうやらサシャ様は、あのタオルはロッカーの中に秘蔵し、素直になる道を選択されたご様子。モブ、追跡します。
静かにロッカーの前から、ヒュー様のいる教室に向かうサシャ様。
そこへおあつらえ向きにカバンを持ったヒュー様が教室を出てきました。
「あ、サシャ」
「あ・・・」
サシャ様に会えて嬉しそうなヒュー様。今日もピンクの矢印は健在です。
さっきの赤らんだ頬がまだ収まらない様子のサシャ様は、ヒュー様を見上げ、言葉を探しているご様子。
黄色い矢印からはピンク色の光がチラチラと見えていますが、だんだんとその威力を増していっているような・・・?
「部活は?」
「一緒に帰らない?!」
二人が同時に声を上げた。
さ、サシャ様が折角勇気を出したのにぃぃぃぃ!と思わず歯ぎしりしてしまいます。
「あ、今から行こうと思ってた」と慌てた様子のサシャ様。
「帰る」とヒュー様。
「・・・」
「・・・」
ぐっ・・・この沈黙、耐え難いです。
な、なにか言ってくださらないと、酸素が・・・
「帰る」とサシャ様。
「帰ろう」とヒュー様。
「た、たまにはいいよな?少しだけ休んでも」
あ、サシャさま、部活を休むことにちょっと罪悪感を抱きましたね?問題ありませんから。
「そうだよな。たまにはさ。たまには。少し時間もあるし、新しくできたカフェでもいくか?」
きゃー、ヒュー様!やっぱり攻め様!グッジョブです。
ワクワクしてきました。
きっとこれから二人の楽しいティータイム。どんな萌が待っているんでしょう。
いいです、特別なことをしてくださらなくても。大丈夫。二人の間にあるティーカップ。見つめ合う二人。
「あ、お茶冷めちゃったね・・・」
「お前が可愛すぎるからさ」
「きゃはっ」
「きゃは」って誰だよ。そーじゃない。
「あ、間違ってお前のお茶飲んじゃった。ごめん」
「いいよ。だ、大丈夫(間接キス・・・どきどき。赤面)」
きゃー、コレ?これなの?きゃー、定ばーん。でもいい!見たい!
ちょっとでも冷静になったら、絶対にカップは取り違えませんから、冷静になっちゃダメですよ?
楽しくなってきました。
二人は連れ立ってカフェに向かうことになりました。ついでにモブも、連れていってもらえることになりました(自主的に)
サシャ様とヒュー様が並んでカフェに向かう後ろすがたが眩しいです。
ああ、感無量です。こんな日が来ることを夢見ておりました!
私もゆっくり後ろからつけて、ではなくてついていくと。
「サシャ!」突然、ツインテールの超可愛い女の子が湧いて出ました。
「学校に行ってから全然連絡もくれないんだもん。冷たいぞ?可愛い恋人に会えてうれしい?」
そう言うと、サシャ様の腕に自分の腕を絡めます。
えっ?どゆこと?
こ、これはまさかの恋敵登場?
「こ、こいびとじゃないよ。ただの幼馴染」
動揺したようなサシャ様の声。
「ぷうっ。必ずサシャの恋人にしてもらうもん」
ほっぺたを膨らませ、サシャ様の腕をぎゅっと掴むふりをしながら、なんと、その女はサシャ様の腕にボインな胸を押し付けたんです!!
「うわ、何するんだよ、リナ!」
慌てるサシャ様。後ずさるのに、リナとやらはまるでヒルのようにくっついています。
「へー、こんなに可愛い人が居たんだ・・・」
ごごごごごごご・・・効果音が聞こえてまいりました。
お、怒ってる?怒ってるんですの?ヒュー様、もうちょっと待ってあげてください、きっと誤解ですから・・・
ぴしっ。
大きな音を立てて、ヒュー様からサシャ様に向かっている矢印が黄色い殻で覆われた。
な、なんてこと!
今度は攻め様の矢印が黄色でガードされてしまったじゃありませんか!
せっかくここまでこぎつけたのに!
そ、そんなばかな!!!
がーーーーん。思わず目が真っ白になってしまいました。
顔にはダイナミックな縦線。
そして髪型は、なぜか縦ロールに・・・!!!
(あああ、お願いします。BL神様、お助けを~~~)
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