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21 クラリスの説明

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「俺から、説明させてください!」
グレッグが慌てたように言う。

クラリスだって説明できるよ?ちゃんと。

「なあ?クラリス?お前はいい子だろ?ちゃんと、自分の口で、説明してみろ」
お父さんはグレッグを見ようともしない。
私にロックオンしている。
底冷えするような笑顔で、凍りつきそう。
一応、笑ってるつもりかな?
口調だけは優しくしようとしてるみたいだけど?

「クラリスは紛らわしいから、グレッグに説明してもらった方がいいんじゃないの?」
大兄ちゃんが半目になっている。

「クラリス、言ってみろ」
お父さんは無理やり口の端をあげて、本人は優しいつもりかもしれないけど、肉食獣とかゴリラとか、そういうおっかない猛獣みたいな微笑みを浮かべている。

「うん。グレッグと一緒に2人で部屋にいたのね。
それで、ベッドの上で、プシューッとなって、プワーとなって、キューンとなっちゃったの」

お父さんの目が吊り上がった。
「ほう?」
恐ろしいほどの冷気が流れてくる。

「だからね、プシューッと(湯気が出るみたいに赤く)なって、プワーと(頭がぐるぐる回るような気がして)、キューンと(倒れ)ちゃったの」

「ほう‥‥‥プシューッと(射◯して)、プワーっと(気持ちよくなって)、キューンと(お父さん的自主規制)、な。へえぇ‥‥・やっぱ、殺すか。」
お父さんの雰囲気が変わってきた。
どんどんと危険なオーラが流れ出している。
お父さん?なんで?おかしくない?
クラリスちゃんと説明したよね?

向こうの方では、グレッグが青くなって頭をブンブンと横に振っている。
「ち、ちがう、たぶん、ものすごい誤解‥‥‥」

お父さんから危険なオーラが溢れ出てくる。
「本当に、誤解です。絶対、何か誤解しています‥‥‥」

「ちょっと、ちょっと、おかしいだろうよ。
話の流れからして流石に。ちゃんとグレッグから話を聞けよ。
だから、クラリスは紛らわしいんだよ。
末っ子だから、俺たちが何でも先回りしちゃったから、説明が下手くそなんだよ。」
大兄ちゃんが、とりなそうとしている。

「プシューでプワーでキューンなあ・・・お前もなるの?」サム兄ちゃんがエラ姉ちゃんにこそっと聞いてる。
あれれ?お姉ちゃんがサム兄ちゃんを肘で小突いて、プシューってなっちゃった?

「‥‥‥」
お父さんの身体から流れ出る威嚇のオーラで息が苦しくなるほど。
身体もだんだん大きくなってきたような気がする。
「‥コ‥ロ‥ス‥‥‥」
目が座ってきている。本当に、切れているみたい。
そんなお父さん初めてみた。

「いい加減にしろ!ちゃんと話の筋が通っているグレッグから話を聞けよ!!!」
大兄ちゃんが怒鳴った。

「すいません!俺ずっとクラリスに惚れてて、夕べ、クラリスに告っちゃったんです!」
グレッグが立ち上がり、すごい勢いで叫んだ。

‥‥‥告った?‥‥‥え?いつ?
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